ヴァージニア工科大学での銃乱射事件
日本でもニュースになっているのでご存じの方も多いと思うが、
今朝(こちらの時間で16日午前)、ヴァージニア州ブラックスバ-グにある
ヴァージニア工科大学(通称Virginia Tech)のキャンパスで銃の乱射事件があり、
現在のところ33人の死亡が確認されているという、死者の数だけからすると
(銃乱射によるものとしては)全米史上最悪の事件となった。
ブラックスバーグには行ったことがないが、私の住むシャーロッツビルからは
車で2時間半ほどのところ、、ヴァージニア州の南西部、アパラチア山脈のふもと
にある。
(このブログで書いた州内の観光地の中で一番近いのはナチュラル・ブリッジ で
そこからさらに1時間ほど南西に行ったあたり)
行ったことがないのでわからないが、とてもこのような事件が起こりそうにない
のどかな田舎町というイメージである。
(もっともこういう田舎はセキュリティも甘いので、悲惨な銃撃事件はニューヨークや
シカゴのような大都会よりもこうした所で起きることがままある)
TVやインターネットでニュースを見ても、まだはっきりしたことはわかっていない
ようだが、
・犯人は一人、二度目の銃撃の際に自分の頭を撃って自殺
・二時間ほどの間隔をあけて、キャンパスの中の半マイル(約800m)ほど離れた場所で
二度銃撃があり、同一犯によるとされている。
・犯人は二つの銃を両手にもって乱射したらしい。
・犯人が学生なのかどうかは明らかでないが、男性だということは発表されている。
目撃者の証言では「19歳ぐらいに見えた」とのこと。
・最初の銃撃(午前7時15分ごろ)の後で大学側は、警戒を呼びかける放送などを
行わなかったようで(2時間近く経ってからメールで銃撃事件のことが通知された
だけ?)、この緊急事態に対する大学側の対応に大きな非難が寄せられている。
ということぐらい。
いずれにしても、
町中で公然と銃が買えるアメリカの銃社会の病根は深く、こういう事件がいくら起こっても、
「銃を簡単に買えない社会にしよう」というよりも、
「だからこそ銃を持って自衛しないといけない」という
世論の方が強いというのが、なんとも皮肉だ。。。
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(米国東部時間4.17正午 付記)
その後の発表では、犯人は韓国出身の23歳の学生Cho Seung-Hui(8歳で渡米、米国の
永住権をもつ)とのこと。
彼はEnglish専攻。Creative Writing(創作)のクラスで書いた作文に異常な精神的混乱が
認められたため、創作クラスの教師が心理相談室に行くよう紹介していたということだが、
その結果については教師も学科長も知らないと言っている。