((3)よりつづく)
夜桜ライトアップの終了まで1時間を切った俺は、
急いで電車にのりこんだ。
乗換えを3回要する現地までの所要時間は40分、
残り時間はあと50分。
数分でも、いや数秒でもいい、ほんの一瞬でもみたい。
(実行したことの結果を成功させたい!!!)
うまい棒の大人買いのような、
(しないけど)
メルクリンのNゲージのような、
(もってないけど)
カブリオレのフェラーリのような、
家族にも世間にもなんの貢献もしないけど、
自分をちょっと後押ししてくれるなにかがほしかった。
たとえそれがモノでなく、無料で体験できるものだったとしても。
1つめの乗換え後、途中、運転間隔の調整が入る。
…じっと待つ。
2つめの乗換え後、残り28分。時間が迫り、
経路に苦しむ。
…マイナーな駅で行われるこのライトアップは、
各停しかとまらない駅で行われる。
そのため特急で数駅乗り過ごしてから各停で戻るか、
急行と各停をのりついでエッチラオッチラかを
選ばなければならない。
目の前の快速か、7分後の特急か。
特急に賭けた。
会場駅を越えて、特急停車駅に着く。時間まであと16分。
…大きく跨線橋を越えて逆向きに乗り換えなくてはならない。
会場駅まで各停で4分、そこから会場までは歩いて5分。
なんとかまにあうはず!
( よし、いける!
やっと俺はいままでの俺を乗り越える自信を手に入れるんだ!
きっかけはなんだっていい、信じる根拠もなんだっていい!
信じるものを裏付ける事実が、ひとつだけあればいい!)
うざい携帯ギャルやら酔っ払いやらをかきわけて階段をかけのぼる。
(ほんとは、彼らも彼らのストーリーを生きているんだがね)
発車ベルはなっている。
…! 電車はいってしまった。
次の各駅停車は…20:54。
58分について駅から2分で会場にいけるのか?
だが目的は、
「見に行きたいと自分が思い、自分がやったことが、
成功裡に完了することを体験すること」なのだ。
ほんとうに一瞬でも見れさえすればいいんだ。
時報どおりに消灯、という事はないだろう、
なんとかなる、してやる!
会場駅についてすごい勢いで改札を飛びだす。
予め地図でみておいた方向にむけ、背広だが全力で走り出す。
前方からは、それこそ桜の散るように、
少しずつ… 少しずつ… いくつもの人の群れが
駅に向かってきている。 おそらく見物から帰る人たちだろう。
(ダメダッタカ?オワッチマッタカ?)
しかしその人々の背後には、いつもはない辺りが、ナイター球場
の空のようになっている。夜空に向かって明かりが照らされている
ことははっきりとわかった。
(アソコダ!まだ何100mかあるよ くそ!)
とにかく人の群れのくる方に全力疾走したが、
あと数十mの距離のところで、エル字型に戻らされた。
(マニアワス!
ヤレナキャ モウ ヤッテイケナインダヨ!
オレハヤル!)
時間は21:02。
最後の角をまがった瞬間、狭い道路越しに、
ついに会場の川にかかる橋が見えた。
だがみえるのは橋そのものと人ごみのみ。
何しろ住宅街の真ん中で開かれるため、
住宅 と 住宅 の 間の道路から川にかかったその橋にたたないと、
ライトアップは見えないのだ。
ただ、人ごみごしに、さっきの空の明るさの根源はここなのがわかる。
よし、そこがゴールだ!目いっぱい機敏に人ごみをよける。
カットバックにステップイン、スピンアウトにロール、ブリッツ…
たのむ、急いでるんだ、頼むよたのむよタノムヨ!!
そして
xx xxx xxxx xxxxx …
…ついに橋の上にたった。
!!!!!!!!!!!!!
俺の目の前に広がったものは…
(次回最終回)
夜桜ライトアップの終了まで1時間を切った俺は、
急いで電車にのりこんだ。
乗換えを3回要する現地までの所要時間は40分、
残り時間はあと50分。
数分でも、いや数秒でもいい、ほんの一瞬でもみたい。
(実行したことの結果を成功させたい!!!)
うまい棒の大人買いのような、
(しないけど)
メルクリンのNゲージのような、
(もってないけど)
カブリオレのフェラーリのような、
家族にも世間にもなんの貢献もしないけど、
自分をちょっと後押ししてくれるなにかがほしかった。
たとえそれがモノでなく、無料で体験できるものだったとしても。
1つめの乗換え後、途中、運転間隔の調整が入る。
…じっと待つ。
2つめの乗換え後、残り28分。時間が迫り、
経路に苦しむ。
…マイナーな駅で行われるこのライトアップは、
各停しかとまらない駅で行われる。
そのため特急で数駅乗り過ごしてから各停で戻るか、
急行と各停をのりついでエッチラオッチラかを
選ばなければならない。
目の前の快速か、7分後の特急か。
特急に賭けた。
会場駅を越えて、特急停車駅に着く。時間まであと16分。
…大きく跨線橋を越えて逆向きに乗り換えなくてはならない。
会場駅まで各停で4分、そこから会場までは歩いて5分。
なんとかまにあうはず!
( よし、いける!
やっと俺はいままでの俺を乗り越える自信を手に入れるんだ!
きっかけはなんだっていい、信じる根拠もなんだっていい!
信じるものを裏付ける事実が、ひとつだけあればいい!)
うざい携帯ギャルやら酔っ払いやらをかきわけて階段をかけのぼる。
(ほんとは、彼らも彼らのストーリーを生きているんだがね)
発車ベルはなっている。
…! 電車はいってしまった。
次の各駅停車は…20:54。
58分について駅から2分で会場にいけるのか?
だが目的は、
「見に行きたいと自分が思い、自分がやったことが、
成功裡に完了することを体験すること」なのだ。
ほんとうに一瞬でも見れさえすればいいんだ。
時報どおりに消灯、という事はないだろう、
なんとかなる、してやる!
会場駅についてすごい勢いで改札を飛びだす。
予め地図でみておいた方向にむけ、背広だが全力で走り出す。
前方からは、それこそ桜の散るように、
少しずつ… 少しずつ… いくつもの人の群れが
駅に向かってきている。 おそらく見物から帰る人たちだろう。
(ダメダッタカ?オワッチマッタカ?)
しかしその人々の背後には、いつもはない辺りが、ナイター球場
の空のようになっている。夜空に向かって明かりが照らされている
ことははっきりとわかった。
(アソコダ!まだ何100mかあるよ くそ!)
とにかく人の群れのくる方に全力疾走したが、
あと数十mの距離のところで、エル字型に戻らされた。
(マニアワス!
ヤレナキャ モウ ヤッテイケナインダヨ!
オレハヤル!)
時間は21:02。
最後の角をまがった瞬間、狭い道路越しに、
ついに会場の川にかかる橋が見えた。
だがみえるのは橋そのものと人ごみのみ。
何しろ住宅街の真ん中で開かれるため、
住宅 と 住宅 の 間の道路から川にかかったその橋にたたないと、
ライトアップは見えないのだ。
ただ、人ごみごしに、さっきの空の明るさの根源はここなのがわかる。
よし、そこがゴールだ!目いっぱい機敏に人ごみをよける。
カットバックにステップイン、スピンアウトにロール、ブリッツ…
たのむ、急いでるんだ、頼むよたのむよタノムヨ!!
そして
xx xxx xxxx xxxxx …
…ついに橋の上にたった。
!!!!!!!!!!!!!
俺の目の前に広がったものは…
(次回最終回)