今日は、命の尊厳を考えるテーマになります。
報道がなされて既にご存知の方もいるかと思いますが、ご家族や学校でで話題にしてほしいと思います。
https://bunshun.jp/articles/-/58866

旭川で事件が重なることは、市民は恐怖を感じているだろうし、不名誉なことだと思います。
究明を゙迫られている市の初動からのらりくらりな対応に未だにご遺族が安寧に暮らせる日々を迎えられずにいることに、苛立ちを持ち続けてきました。
何故、凶悪事件が旭川で重なるのか?市の教育委員会も含め、公職につく者の倫理観が大きく影響しているのだと感じます。示しがつかんびっくりマーク
2021年の記録
https://ameblo.jp/uutan62maron/entry-12709155786.html


この旭川いじめ事件は、つい先日まで調査報告が終了していませんでした。予定より半月遅れでやっと公表されたという黒塗り部分を無くした報告書。遺族ならば知りたい真実。3年半前に事件が発覚し、市の隠蔽体質、加害者擁護とも受け取る人もあり、いじめに加担した当事者たちの名前と写真がSNSで瞬く間に拡散されました。地元有力者達に忖度が働いているのではないかと言われていました。
また、そういった情報漏洩も問題視される始末です。



事件が少女の死という悲惨な結末で発覚したのは、2021.3月でした。SNSでご遺族をいたずらに叩き、言葉の暴力を振るう二次被害もありました。

最初の調査報告を見ましたが、文字はあるのかというくらい真っ黒でした。公表出来なくては、間違いを正し今後に役立てることは出来ません。被害者の尊厳をまもり、黒塗りにせざるを得なかったと言い訳をする担当者。

私の子ももいじめにあったことがあります。体の傷も心の傷も一生消えません。担任が気づいてくれ、大事には至りませんでしたが、身近な人がいつ被害者になるかもしれません。読むに忍びない気持ちになるかもしれませんが、真実から目を背けないで読んでください。
真実を知ることは、生命の尊厳を守ることに通じると信じています。
私の知りたい欲に対して「正義感強いのねぇ。」と昔、嫌味を言った人がいました。して良いこと、してはいけないことの分別がつく人に他人の子どもも導ける大人になるのは大人の義務です。この記事を読んで反省してもらいたい。

朝日新聞より抜粋

いじめがなければ、自殺は起こらなかった……。まだ雪が残る北海道旭川市の公園で、凍死体で発見された中学2年広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)の死の原因が明らかになった。調査開始から3年余。再調査委員会が30日に公表した。医学や心理学的見地で自殺の原因を検討。生徒が残したSNSや診療記録などをAIも活用して分析した。

 遺族側弁護団の石田達也弁護士は「AI技術や統計学などを応用したデータ分析など最新の技術を結集した完成度の高い画期的な調査結果で、各委員が専門性を遺憾なく発揮した過去に例のないレベルの内容だった」とした上で、「この再調査報告書が広瀬さんと同じ悩みや苦しみ、孤立を感じている子どもたちを救うために全国各地で活用されることを切に願います」とのコメントを出した。

 ただ、すべての報告書が公表されたわけではない。再調査委は、本文約380ページ、資料などを加えると450~460ページの分厚い報告書を完成させていた。ところが、直前になって、22年9月に公表された市教委の調査報告書の「たたき台」と見られる黒塗りなしの文書がネットに流出し、「漏洩(ろうえい)に対する保護措置をとる」として、市への提出は見送られた。

 再調査委は急きょ、調査手法や死因を導き出すまでの経緯などが書かれた「概要版」(5ページ)を作成。調査概要やいじめの認定、再発防止の提言など6章からなる報告書の冒頭とともに公表した。今津寛介市長に答申ではなく報告という形での異例の発表となった。


 尾木直樹委員長は記者会見で、「流出は絶対にありえないこと」と、ずさんな情報管理を批判。「このようなことが繰り返されれば二次被害も考えられ、誰もいじめの調査や再調査に協力しなくなる」と厳しい口調で語った。報告書の答申は、流出に対する市の対応をみてから判断するという。

 この日の朝、広瀬さんが見つかった公園にある献花台は、似顔絵を囲むように色とりどりの花やお菓子、飲み物で埋め尽くされていた。献花台に手を合わせていた男性(47)は「ようやく結論が出て、広瀬さんもほっとしているでしょう。自殺の原因はいじめだけではないだろうが、どこか大人の都合でここまで結論を延ばしてきた気がする」と話した。

 広瀬さんは21年2月13日に自宅を出た後、行方がわからなくなり、3月23日に永山中央公園で遺体で見つかった。事実が明らかになると、公園のあちらこちらに花が供えられるようになり、11月から管理棟に献花台が設けられた。3月23日は手を合わせる市民の姿が多く見られる。(奈良山雅俊)

https://www.asahi.com/articles/ASS6Z4CJSS6ZIIPE036M.html

報告書にはない被害者家族の3年半の戦い
(Yahooニュース全文)

2016年9月、兵庫県加古川市立中の2年生だった当時14歳の女子生徒が同級生らからのいじめを苦に自死した。7年後、両親は娘の死と向き合い続ける日々の中で、加害生徒の1人が実業団スポーツ選手として活躍していることを知ってしまった。「娘の未来は絶たれてしまっているのに、なぜ…?」。もう会うこともできない娘とのあまりの“落差”に、抑えきれないほどの憤りと悔しさが再燃した。

事件後、加害生徒から直接謝罪の言葉はなく、いじめを本人らが認めたかどうかもはっきりしないままだった。両親は当時から生徒らへの厳しい指導を学校や市教育委員会に求めてきたが、学校側はその裏で加害生徒たちの一部を学校推薦で希望の高校に進学させていた。遺族に情報が開示されていないため定かではないが、同級生らの証言によると、後に実業団選手となった生徒もいるとみられる。父親は信じられない思いで、こう疑問を投げかける。「遺族をバカにしている。こんなことが許されていいのか」―(共同通信=木村直登、岩崎真夕)
 ▽認定された12人の加害者

 両親は学校が適切な対応を怠ったとして、加古川市に対し損害賠償を求めて提訴し、現在も係争中だ。2023年9月、陳述書を作成するため過去の資料を精査していた時、母親はふと気になって、加害生徒のうち1人の名前をインターネットで検索してみた。ヒットしたのは、とある実業団の選手の紹介ページ。名前、出身地、出身校、そして顔写真…。間違いない。あの生徒だ。いじめ自殺があった1年半後、強豪高校に進学し、その後もスポーツ選手として着実にキャリアを積んでいた。現在は退団している。

いじめの内容と自死の因果関係を調べた第三者委員会が報告書をまとめたのは、加害生徒が中3だった2017年12月。高校への進路を決めるタイミングだった。

 報告書によると、いじめの始まりは小5の時にさかのぼる。本人の嫌がるあだ名が付けられ、無視が始まった。15年に中学校に入学後も複数の生徒から頻繁にからかわれた。いじめが深刻化したのは中1の3学期。「スクールカースト」の上位にいたクラスメートらが容姿をやゆするような名前のLINEグループを作成。影響を受けたクラス全体から明らかに孤立するようになった。報告書で「いじめた側」と特定された数は12人に上る。

 16年2月には「ミジンコ以下 死ねばいいのに」などと書かれた作成者不明の紙を渡された。中2になっても状況は改善せず、夏休み明けの16年9月、登校途中に自死を図り、1週間後に亡くなった。自室の机の上にはメモが残されていた。
 「どうして世の中こんなになってるの?クヤシイ…イタイ…シニタイ…」

後日、第三者委の報告書を受け取る際、両親は委員会のメンバーから口頭でこう伝えられた。いじめ行為について12人の多くが自ら話すことはなく、聞き取りを最後まで拒んだ生徒もいる、と。両親の元には「いじめた人たちが『自分たちのせいではない』と言っていた」との同級生の証言も寄せられていた。

 ▽不十分な指導、そして推薦へ

 「なぜ娘をいじめたのか」。両親はその後も一貫して学校や教育委員会に12人に対する指導を求めてきた。こうした要望を受け、市は加害者への指導計画を策定。「自らの言葉で事案を振り返らせ、反省の気持ちを継続して持たせる」方針を両親に提示してきた。

 しかし、その指導内容は遺族の納得とはほど遠かった。市教委に設置されている「少年愛護センター」の所長がまとめた「関係生徒、保護者説明及び指導概要に関する報告」は、指導日時をまとめた表を入れてA4用紙3枚分しかない。それによると、指導は2017年12月~18年2月、各生徒に1~3回行われ、「涙を流していた」「嫌な思いをさせたのかもしれないと話した」と指導時の様子が数行書かれている程度。中には「あだ名で呼んだことはない」と、いじめ行為を否定する言い分も含まれていた。
 加害生徒らの卒業が間近に迫っていた。両親は「反省もないままに進学してしまうのではないか」と焦りを感じていた。そうした疑念の中で持ち上がったのが学校推薦の問題だ。スポーツなど特定の分野に優れている生徒を学校として進学先に推すことが多いが、何よりもこれまでの学校生活から生徒の「人格が優れている」と認められるこ

「まさか推薦してないでしょうね」。18年3月、弁護士事務所で両親は関係教員や市教委職員に問いかけている。だがその時に回答はなく、市教委側は年度が変わった4月になって推薦した事実を正式に認めた。面談の場で「加害者だから推薦しないという基準はない」と伝えてきた。

 加害側が堂々と人生を歩んでいる事実に納得できるはずがなかった。当時の音声データには母親の悲痛な叫びが記録されている。「人を死に追い詰めた人をどうして推薦するの?」「どこまで私たちを苦しめたら気が済むの?」。父親も「(加害者)本人のためにもよくないでしょう?」とたまらず諭している。当時の校長は「中学を卒業したら終わりとは思っていない」と、この先も加害者への指導を続けるかのような発言をしているが、その後、学校側からさらなる指導について何も報告はない。

 あらためて今年6月、市教委の担当者にどう指導してきたのか取材したが、裁判で係争中であることを理由に「答えられない」とし、推薦については「具体的に誰とは答えられないが、総合的に判断して出す人には出したということです」と答えた。
 ▽優しい娘、絶たれてしまった夢

娘は末っ子で、9歳以上離れた姉と兄がいる。動物好きで、こんなエピソードがある。小3の6月、早朝に灰色のメス猫を抱えて父親の枕元に立っていた。「飼ってもいい?」。前日、勝手口の近くで雨宿りしていた野良猫だという。その時は近寄ろうとしたら逃げてしまったが、安否が気になって朝早くに起き出して探し出したようだ。父親は「ダメとは言えなかった」と顔をほころばせて振り返る。

 娘の死後も、下校時間になると猫は窓際から外を見つめ、帰りを待ち続けていた。もう会えないことを悟ったのか、その後は遺品に顔をすり寄せ、匂いをかぐようになった。その姿に今も母親は胸が締め付けられる。

 亡くなる直前の夏休みはいつになく行動的だった。花火大会に行ったり浴衣で夏祭りに出かけたり。父親はこう思っている。「今振り返れば思い出作りだったのかな」。母親は一緒に加古川駅近くを歩いていた時のことをよく覚えている。道ばたで困った様子の人を見つけると、駆け寄って声をかけていた。

「亡くなる直前まで人に優しかった」。普段と同じように振る舞い、家族には弱音を吐かなかった。2016年9月12日の朝。「お弁当に梨入っている?」「梨はみんな好きだから。帰ってからみんなで食べようね」。これが最後の会話になった。

 それ以来、食卓に梨が出ることはなくなった。母親は娘と何度も一緒に買い物した近くのスーパーには今も行くことができず、少し遠くの店舗を利用している。

 小さい頃は、将来の夢はケーキ屋さんやトリマーと言っていた。ただ、友達には別の夢を語っていたようだ。それは「お嫁さん」。恥ずかしかったのか、両親には言わず、亡くなった後に弔問に訪れた幼なじみから聞いた。大人になった娘の「お嫁さん姿」はどんなだったろうか。思いをはせることしかできない。

 冷たくなった娘の髪の毛を洗っていた時、母親は出産直後の病院で娘を沐浴させた時のことを思い出したという。姉や兄の時と違い、入院中に母子同室で過ごすことができた。傍らで眠る娘。「この子を絶対に手放さない」と誓った。こんな終わりが来るとは思いもしなかった。「どうして?」。今も同じ問いに苦しめられている。父親は言う。「ずっと同じ場所にとどまっている」

 ▽断ち切れない思い

 娘の死後、「いじめた側」に認定された12人のうち、弔問に訪れたのは2人だけだ。両親によるとその2人も自身の行為について謝罪の言葉はなかった。その他の生徒とは直接面会していない。

 両親の心理的負担を考慮して、代わりに担当弁護士が加害生徒に対し個別に面談を実施している。聞き取りできたのは6人で、記録には「自分だけが悪いわけではない」と責任転嫁するような姿勢も垣間見られた。

 両親は、適切な指導をしないまま加害生徒を高校に推薦した学校や市教育委員会の対応に深い不信感を抱いていた。いじめの存在をうかがわせる生前の娘が書いたアンケートの存在を学校側が当初、両親に示さなかったという問題もある。

 両親が提示した和解案は市側に拒否され、「ずさんな教育現場を糾弾したい」と2020年9月に市を相手に訴訟に踏み切った。いじめ事案に通じた弁護士の意向もあり、未成年だった加害生徒は被告に含まなかった。

 数カ月に1度やってくる裁判の期日が近づく度に精神的に追い詰められる。父親は「裁判に集中する」と自分に言い聞かせ、少しでも事態を前に進めるために加害生徒のことはなるべく考えないようにしてきた。


しかし、スポーツ選手として活躍していた生徒がいたと知り、怒りに震えた。加害生徒への思いは断ち切れるものではないのだと悟った。

 父親は言う。「謝罪してほしいとは思わない。謝罪は生きている者にするのであって娘には謝罪できない。せめて娘が抱えた当時の苦しみ、そして遺族が今も苦しんでいること、つまり自分たちがしたことの重大さを知らしめたい」
 ▽いびつな「成功体験」にならないか

 教育評論家の武田さち子さんによると、いじめ自死遺族の多くは加害側の言動に長く苦しめられる。一度、謝罪を受け入れても、その後、反省の色が見えなければ「穏やかになりかけた気持ちが後戻りしてしまう」ことがあるからだ。

 加害生徒が推薦で進学するケースは多いのか。武田さんは「万引などの犯罪や有形の暴力の場合は推薦が取り消される可能性が高い。でも、言葉や態度による暴力は相当悪質でも許されてしまう現状がある」と指摘する。

 進学先にいじめの情報が伝わらなければ、加害生徒を注意する人がいなくなる。何のペナルティーも受けぬまま、自身の行為を反省する機会が失われてしまうと、同じことが繰り返されることにもなりかねない。「相手が死んでさえ、大したことはないという、いびつな成功体験になってしまう」。

 加害生徒に当事者としての自覚を促し、いじめを繰り返さないようにすることが大切であり、教育機関の責任だと考える武田さん。推薦に際して遺族側に許可を求めるなど、何らかのハードルがあってもいいのではないか、と提唱した。


一方で、加害者もまた未成年であることは留意すべきとし、「子どもは失敗を繰り返して成長する。一度失敗したからと言って未来を閉ざし、さまざまな制度から除外するべきではない」とも指摘した。

 その上で武田さんは、加古川市の一連の対応を厳しく批判する。「学校や行政が保身に走り、再発防止の取り組みに逆行している。学校や先生が反省しないままでは、子どもを反省させることは到底できない」
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https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/9c36af865f3394d5179beca29906880d1b6fe66c&preview=auto