①の続きより


金子:演じているのに、本気でハイになっていたんだよね、お互い。血のりとかつけているだけで、実際にはケガなんかしていないのに本当に極限状態になっていたんだよ。アドレナリンが本当に出ていたんだろうな。

小栗:本当にフラフラなのに立ち上がってくるからさ。一体、源治はどうしたら大我を倒せるんだろうと。だっていくら殴ったりけったりしても効かないし。攻撃を吸収されているみたいなんだもん。だから三池さんと、もう大我を倒すには一発殴られている間に5発ぐらい殴るしかないだろうって。ねじ伏せたみたいにならないと勝てないわって。もちろん殺陣師の辻井さんもストーリーとか作って組み立て倒す方法を見つけた感じだったね。ただ殺陣前にコミュニケーションは取っていたよね、あっくんと。ケンカだと言いつつも、ケガしちゃ仕方ないから。

金子:そうだね。

小栗:今回、皆いろいろ小さいケガをしていることが多かったんで。コミュニケーションをちゃんと取っておかないと怖いなと。ケガしたときに周囲もテンション下がるけど、一番しんどくなるのは自分だから。でも俺も全くケガしてなかったわけじゃなかったんだよの。というのも重たいエンジニアブーツで動くから、足が痛むんだ。特に足を軸にしてジャンプしたりするから、右側が肉離れみたいになっちゃうんだよ、撮影中は。でも源治の必殺技って空中飛び膝蹴りだから、飛ばないわけにいかないし。もう飛べないよっていうくらい右足が痛い中で乱闘して校庭でのシーンは一番しんどかった。



やっぱりここはスピンオフをやるしかない!


三浦:やっぱり話を聞いているとうらやましくなるなぁ。鈴蘭の人たちともっと絡みたかったな、自分も。ケンカのシーンにもっともっと挑みたかった。



小栗:春馬のハイキックは、すごいきれいだったもんね。春馬の立ち回りは俺ももう少し見たかったなぁ。

三浦:そう、みんな褒めてくれたからもう少しやりたかったなと(笑)。

金子:なにかやってた?武道とか。

三浦:拳法を少し。だから、体は柔らかいんですよ(笑)。それにしても見に来てくださる方の中には、絶対に小栗旬と三浦春馬が闘うと思っている方がいるでしょうね。

小栗:あっはっは!そうかも。新聞でもそうやってあおっていたし。

三浦:激突!みたいな。でも、実際はそうじゃないですよね。

小栗:全く激突しないよね。源治と美藤(三浦)は一瞬目が合うだけだし。



金子:やっぱりここはスピンオフをやるしかないでしょ(笑)。

三浦:でも本当に完成した作品を見るのが楽しみなんですよ。小栗さんは見たんでしょ?

小栗:うん。間違いなく面白いものに仕上がってる!これ以上の不良映画はできないよ…って言い切れるくらいに、最高の不良映画に仕上がったと思ったよ。

三浦:見ていてもアクションはすごく迫力があったから、あれは映像に出てくるでしょう、絶対。




金子:自分としてはつたないけどベストは尽くしたんで、楽しんでいただければ最高だよね。本当に終ってから欲が出てきて、いろいろなことをやりたいと今は思っているし、何度か映像の仕事はやっているけど、これだけ名残惜しくなった現場も初めてだから。新しい自分の人格も発見できたような気がする。クライマックスの闘いのシーンなんて本当に動物のようになって自分が自分じゃないみたいだったし。

小栗:とにかくみんなすごくカッコいいからね。キャラクターがそれぞれ立っていて本当にすごい。ぜひ、前作を見てから映画館に来てくれれば、各々のキャラがよく分かるんじゃないかな。



この作品は、喧嘩シーンが話題になり、暴力シーンは苦手だけど春馬くんがでているから見た方も多いと思います。

先日の①からの話でアクションシーンの撮影はセッティングやスタッフの人数やカット割りなど限られた日数で撮影しなければならず、やってみてその場でアクションが変更になったり、現場でないとわからないと話していました。動きを実際現場で怪我のないように確認しながら決まっていくんですね。なるほど、『ブレイブ群青戦記』のメイキングでもそんな様子が収められていましたね。

小栗さんがいうように春馬くんは友人のアドバイスを受けたきれいな廻し蹴りでした。作品のための準備をする期間がほしいと言っていて、台本にないひとつひとつの仕草や役どころの普段の癖などの作り込みを丁寧に繋いでいました。


X引用させていただきました。

『人は想像力がかけたときに酷いことをする』太陽の子でも、感銘を受けた言葉です。想像力を働かせて役作りをし、役どころに肉付けしていくその様が見ている側が作品のなかですんなりとその役どころがうけとれる、その演技に目が奪われました。その実力は憧れの小栗さんが監督に話すほどでした、嬉しかったでしょうね。この撮影でも可愛がられて、楽しそうな様子が伝わります。



前作で190万人の観客を動員した『クローズZERO』その続編がついに公開となる。

物語は、完全に前作からの続きもの。不良たちが集まる鈴蘭高校に転入してきた滝谷源治が、鈴蘭のトップを目指していくという物語だ。しかし今回の敵は鈴蘭ではなく、同じく不良高校として定評のある鳳仙学園。鈴蘭vs.鳳仙の図式になるのだが、そこが一筋縄ではいかない。前作で実質上、鈴蘭のトップに近かった芹沢多摩雄を倒しながらも、鈴蘭の頂点とは認めてもらえぬ源治の姿があった。頂上に立つとはどういうことなのか、友情とは、本物の強さとは何なのかなど、いろいろな問題が定義されていく。

そう、本作は前作以上に男が男であることにこだわった、男による男のための映画になっている。義理と人情に色濃い、本当にカッコいい映画なのだ。これを見れば女性も男心が理解できるかも⁉

三池崇史監督の最新話題作

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