4月から始まる連続ドラマ『ラスト♡シンデレラ』(2013.4)(フジTV系)で演じる広斗は、策略や暗い影を感じさせる、まさに新しいタイプの役と言えますね。

そうなんですよね。いいタイミングで(笑)。広斗はもともと技量のあるBMXのプロライダーだけど、今はあまり勝てていないという苦境にあって。その上、気になる過去も抱えているようですし、女性のニオイも悪のニオイもする。初めてのラブコメディーでほぼ初めて挑むタイプの役なので、みなさんにどんな自分を見せられるのか、僕自身も今から撮影が楽しみです。

BMXの練習もはじめたそうですね。

まだ触り程度ですけど、先生に教えていただきましたし、専用の自転車もお借りしたので時間を作って練習しようと思っています。BMXは普通の自転車とは乗り方も違うし、広斗はプロという設定なのでハードルは高いでしょうけど、できる限り吹き替えは使わず自分自身でできるように頑張りたいですね。



篠原涼子さん演じる年上のヒロインに惹かれていくというのも気になるところです。設定上、15歳という年の差があるようですが。

全然気にならないですよ。素敵な人はいくつでも素敵ですから。さっき、ドラマのポスター撮影があって、僕が篠原さんの腰に手を回さなきゃいけなかったんですけど、マジでドキドキしっぱなしでしたから(笑)。篠原さん演じる桜と広斗の恋がどうなるのかも、すごく興味がありますね。

篠原さん、初共演となる藤木直人さんとはいかがですか?

篠原さんとは、「アンフェア」(フジTV系'06年)で、篠原さん演じる刑事に射殺されるという役で僕が出演したことがあり、それ以来です。あのとき撃たれた自分がまさか、篠原さんと恋愛ものをやらせていただけるようになるとは思ってもみませんでした。またご一緒できて本当にうれしいです。藤木さんは、すごくさわやかな方、という印象がありましたが、これから現場でどんな違った顔を見られるのか楽しみです(笑)。いろいろな話を聞いてみたいですね。



男同士の話も楽しそうですね。

やっぱり人と出会うこと、話すことってすごく大事なんだと、今この年で純粋に実感しています。人と話すことで本当にたくさんのものをもらえますから。

ちなみに、三浦さんが最近出会えてよかったと思った人といえば?

一人を挙げるのは難しいですけど、古田新太さんかな。舞台で共演させていただいたときに一緒にお酒を飲むようになって、その演技に対する考え方、人生のとらえ方に衝撃を受けました。『自分に残されている時間は短いから、大好きな芝居だけをやっていたい。だから、どんどんやるんだ。』って言うんです。そう話しながらお酒を飲む横顔が忘れられません。お芝居が好きで好きでしょうがない、ってことがひしひし伝わってきて、本当にしびれました。素敵な方です。

古田さんとお酒を飲む三浦さん、という図も一昨年から想像できませんね。

20歳になって、お酒の席に出かけていけるようになったというのは大きいですね。みなさんと同じで、役者にとっても本音で話ができる時間は、自分を育てるためにも必用だと感じていて。当然、未成年のときにはそういう時間が持てないから、想像もできませんでしたけど、古田さんのようにお酒の席でご一緒した人が夢を語ったりするのを聞くと「俺も負けていられない」と思うし、なんていうか勇気づけられるんです。新しいことにも挑戦してみたい思えるようにもなるし、だからこそ『ラスト♡シンデレラ』の広斗役にもつながったんだろうなって。

では、そんな心境の変化があった、今の三浦春馬とは…?

今の僕を例えて言うなら、ってことですよね。今の僕かぁ…ガンガン進んでいる感じですかね。周りからどう見えるかはわかりませんが、自分ではがむしゃらに突っ走っているように思いますし、これから先もこんなふうに走っていくんだろうな、と手応えを感じています。そう思えるようになったのは、22歳になってから。一昨年や去年だったら、まったくもって違うことを答えていたと思います。22歳になって視野が広がったような気がするんです。これから先の自分は、芝居でも人生でもいろいろなことに目を向けて想像力を育てていきたいですね。それで誰かに何かを投げかけられたときに、より良いアイデアを返して、いいキャッチボールができたらいい。そんな事を考えています。



最後にこの春にプライベートではじめたいことをひとつ教えてください。

えっ、う〜ん。ごめんなさい、急には浮かばないなぁ…(しばし熟考)。あ、ありました!『気配り運動』をしていきたいですね。自分の周りにいる人たちをみんなに気持ちよく過ごしてもらえるように。あわよくば、「気が利くね」と言ってもらえるように活動していきたいですね(笑)。というのも、うち(=同じ事務所)の(佐藤)健がすごく気配りができる男なので、それに負けないようにということで。気が配れる男ってカッコイイですからね。早速、今日からでもはじめたいと思います。


10数年のキャリアは、やはり伊達ではない。

芸能界を生き抜いてきて、役者業の厳しさを痛感しているからこそ、ちまたの同世代とは比肩できないほどストイックに自分を律しているのだ。精悍な顔つきは、その証にほかならない。本人も言うように、この2年ほどで三浦春馬には大きな変化が訪れた。そうなれば気になるのは、2年後。果たして、彼はどんな顔をしているのだろうか。そして、どんな役者になっているのだろうか…。

(インタビュー:鈴木知子)


https://youtu.be/-fr5O2acHno?si=4dbhxd8nyhMUATiX 

YouTube引用させていただきました。

「ラスト♡シンデレラ」を印象づけたこのシーン、目が釘付けになりました。子役のイメージから大人の色気漂う青年になっていて驚きました。今にして思えば、本人とは、かけ離れたイメージで、プロデューサーの要望に果敢に挑んだのだと思います。さすがの演技派、色んな映画を見てリサーチしたに違いない😆。世間に三浦春馬って凄いなと周知させた演技になりました。演じることの醍醐味を感じたのではないでしょうか。