僕の父は、深刻なアルコール中毒者でした。もう治りましたが。
そんな父との思い出は、「毛繕いアルバイト」
白髪が増え出した父の髪の毛を息子たちが1本1本引っこ抜くという簡単な作業です。
お猿さんが毛繕いをするがごとく、無心になって小猿たちは父猿の白髪を抜きまくります。
もう必死です。なぜならば、「白髪1本=10円」という高収入なアルバイトだからです。
当時愛読していたコロコロコミックを買うため、兄弟で力を合わせて父の毛を抜きまくりました。
酒癖が悪く家では不機嫌なことが多かった父もこのアルバイト中はなぜか上機嫌になるんです。
「学校はどうだ?」とか「勉強しっかりしてるか?」とか親子の会話を父から始めてくれます。
父が大好きだった僕は、この時間がすごくすごく好きでした。
父に褒められたいとか父を笑わせたいとか必死に考えて話しかけていた記憶があります。
そんな父も今年で62歳を迎え、頭は白髪だらけです。今では白髪でさえ貴重です。
今度実家に帰ったら、白髪が増え出した僕の頭でアルバイト募集をかけてみようかなと
考えています。もちろん1本=10円で。
