雨が音もなく降っている

 

 

 

 

窓を開け、網戸も開けた。

 

物干し竿から雨の滴が落ちる。落ちた滴が丈の短い雑草に当った。

 

ほんのチョット雑草が嫌がるかのように揺れた。

目を凝らすとあちこちで雑草が揺れ動いている。

 

まるで雨に打たれるのを楽しんでいるようである。

 

 

ちょっと寒いが庇の下に足を投げ出し、雨の滴に当てた。

一瞬冷たさを感じた。

 

脚をブラブラさせ、私も揺れてみた。

 

 

 

空を見た。目の前の空間と空の境が消えていた。

 

梅の花・‥開きかけた梅の花のつぼみが視界に広がった。

香りはしない。

 

香りを含んだ雨の滴が庭に吸い込まれていく。

 

 

わぁぃ━━━ヽ(〃▽〃 )ノヽ(〃▽〃 )ノヽ(〃▽〃 )ノ━━━!!!!

 

名も知らぬ雑草たちが滴を受け楽しんでいるようだ。

 

 

 

冷たくなった足をブラブラさせながら、熱いコーヒーを飲んだ。

 

 

雨は止むことも無く降り続けている。