私のお客様でこんな方がいました。

「彼女になってくれなくてもいい。ただ可能な限り、君の成長をそばでみていたい。助けが必要な時はいつでも呼んで欲しい。」

率直にいうと、当時は奇特な方だなあと思っていました。

持論ですが、高いお金を払っているのだから対価が欲しい。
というのはむしろ人間らしく、当たり前ともいえる感情です。(言うまでもなく、それを口にだしたり、無理に実行したりするのはお門違いですよ)


しかし、このお客さんはどんなに酔っていても指一本触れる事はありませんでした。

当時、私はこのお客様のことが不思議でしたし、裏で何か良からぬ事でも考えているんじゃあないかと疑心暗鬼になっていました。
とても失礼な話ですね。





そして先日、このお客様から久しぶりに以下のラインをいただきました。



「元気にしているか?不自由なく生きているならいい。助けて欲しい時はいいなさい。返信不要」




このメッセージをみたとき、私は心を打たれました。
夜の世界に長く身をおいていると、時折、善意や悪意の判断がつかない事があります。
全員が悪人に見えてしまう事があります。




キャバクラや、夜のお店は、お金や男女が絡まり合う世界であることは間違いありません。



でも時々こんな風に、「この人に出会えて良かった!」と思えるような人に出会える場だという事もまた事実なのです。