みなさん、プロテインを選ぶとき、どのような基準で選んでいますか❓

 

価格❓

 

味❓

 

それともブランドや種類❓

 

選ぶ基準は色々ありますよね。

 

最近は、「グラスフェッドプロテインを飲んでいます」という方も多く見られるようになってきました。

 

グラスフェッドとは、牧草中心の餌を与える飼育方法のことです。対して、穀物を中心とした餌を与える飼育方法が「グレインフェッド」ですね。

 

このような品質を重視して選ぶ方も増えているかと思います。

 

 

さて、世の中には様々なプロテインが売られていて、一体どれが良いのか悪いのかよく分からなくなりますよね。

 

販売している各社とも最高のうたい文句で販売しているので、販売ページの説明文だけで良い商品を選ぶのはかなり困難です。

 

でも実は、

 

プロテインは目で見るだけで品質がある程度分かるって知っていますか❓

 

これは僕がケンビに入ってから教えて貰ったんですが、良いプロテインとあまり良くないプロテインには、とある「差」があるんですよ。

 

例えば、ここにAとBのプロテインがあったとします。

 

 

 

こんな感じでシェイカーでとかされているものを見比べて、

 

あなたはどちらのプロテインの方が質が良いか見分けられますか❓

 

 

普通、分からないですよね。僕もケンビに入ってから初めて知りましたから。

 

でも、今ならシェイカーに溶かされた物を見ただけで、その商品のグレードや品質がある程度分かります。

 

なので、僕はパッケージの見た目とか謳い文句とか、「GACKTさんが推奨してる」とか、グラスフェッドだからとかその程度で商品を選ぶことはありません。

 

 

答えを言う前に、プロテインの値段は何で決まるか❓をお話ししましょう。

 

今回お話しするのはホエイプロテインになります。

 

ホエイプロテインは、皆さんもご存じの通り「乳」が原料ですよね。

 

乳は、多少値段の差がありますけど、それが価格に対して大きなウェイトを占めるわけではありません。

 

プロテインの値段は、主に「精製度合い」で決まります。

 

精製すればするほど工程が多くなり、コストが高くなるんですね。

 

また、溶けやすくしたり飲みやすくしたりするための加工にもコストがかかり、このあたりに手間とコストをかけたプロテインほど、値段が高くなります。

 

精製度合いが高い製品は、タンパク質の含有量や炭水化物、脂質の量にダイレクトに現れます。

 

なので、このあたりの栄養成分表示を見る事でもある程度のグレードが分かりますね。

 

 

他にも、海外製のプロテインでは「スポーツ用」と謳われている物も怪しいです。

 

これは国立スポーツ科学センターからの引用ですが、海外製のプロテインやサプリメントにはドーピング効果のある薬剤が添加されている事例があるとのこと。

 

(ウ)サプリメントとドーピング防止
 アスリートにとってサプリメントを摂取する際に注意しなければならないのがドーピングにつ

いてです。ドーピングは選手生命をも危うくする場合があり、いかなるサプリメントの摂取にお いても常にドーピングのことを念頭においた慎重な対応を心掛けてください。

健康食品の中には、表示されていない医薬品成分が含まれているものもあり、その成分が禁止 物質である場合もあります。日本では医薬品成分を添加した健康食品の販売は薬事法違反(無承 認無許可医薬品)で摘発されますが、ネット販売等で入手可能な実態があることも事実です。ま た、そのような健康食品に限って消費者に効果絶大であることを印象付ける広告や表示があるこ と も 多 い の で 注 意 が 必 要 で す (( 独 ) 国 立 健 康 ・ 栄 養 研 究 所 ホ ー ム ペ ー ジ http://hfnet.nih.go.jp/ より)。

 次の表は、医薬品成分を添加した食品(無承認無許可医薬品)の中で表示されていないドーピ
ング禁止物質が含まれていた例です。

1減量を目的とする食品
含有目的 含有成分
食欲抑制作用 シブトラミン、マジンドール 興奮剤 脂肪燃焼 エフェドリン(エフェドラ) 興奮剤 利尿作用 フロセミド、ヒドロクロロチアジド 利尿剤

 

2強壮・強精などを目的とする食品
  含有目的     含有成分
 滋養・強壮    デキサメサゾン、プレドニゾロン

ドーピング違反

ドーピング違反 糖質コルチコイド

 

国際オリンピック委員会(IOC)が2000年10月~2001年11月に行った国際的な調査の結果(表2) では、蛋白同化ホルモンの含有が記載されていない634個のサプリメントや健康食品の内、約94 個(14.8%)に禁止物質である蛋白同化ホルモンが含まれていたことが判明しました。

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表2.サプリメントおよび健康食品内の蛋白同化ホルモン含有陽性率

 

 

引用文献:Geyer H, Parr MK, Mareck U, Reinhart U, Schrader Y, Schänzer W. Analysis of non-hormonal nutritional supplements for anabolic-androgenic steroids – results of an international study. International Journal of Sports Medicine, 2004, 25, 124-129.

以上のように、時に表示されていないドーピング違反物質が含まれていることがあります。

蛋白同化ステロイドホルモンは筋肉増強剤としてよく知られていますが、これは世界アンチ・ ドーピング機構(WADA)禁止表で示されているドーピング禁止物質の一つです。そのため、WADA code に准じている競技団体に所属する選手は当然ドーピング違反になるため摂取できません。同 時に蛋白同化ステロイドホルモンの副作用には心臓発作や心筋梗塞、肝障害などを引き起こすこ とが確認されています。いずれも死に至りうる疾患であり、正しい知識なくして使用することは、 スポーツの世界だけではなく一般社会においても危険な行為と言えます。

また、同じく禁止物質であるエフェドリンやメチルエフェドリンは、漢方薬に使用されている 麻黄という生薬の主成分です。その作用は(気管支を広げることによって)咳を止めたり、(鼻粘 膜の血管を収縮させて)鼻水を止めたり、鼻詰まりを改善するために、市販されている風邪薬や 鼻炎の薬によく含まれています。

 さらに、海外産サプリメントの中には代謝を促進したり、発汗させて体重を落としたりするこ
とを目的としてエフェドリン等が含まれていることがあります。この物質も競技会検査において
ドーピング禁止物質となっています。実際に薬に含まれている量では副作用の発現頻度は少ない

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ですが、高血圧 、動悸・息切れ、心臓発作、脳卒中などが発現することがあり、蛋白同化ステロ イドホルモンと同様に死に至る場合もあります。

禁止物質は、アスリートの健康を守るという観点からも WADA により定められています。サプ リメントの情報や理解なしにサプリメントに頼ることは、危険な行為と言えます。ドーピング防 止 活 動 に 関 し て の 詳 し い 情 報 は 、( 財 ) 日 本 ア ン チ ・ ド ー ピ ン グ 機 構 ( J A D A ) (http://www.anti-dopimg.or.jp/)が提供しています。

 

https://www.jpnsport.go.jp/jiss/Portals/0/special/supplement/doc/supplement_jiss_2011.pdfより

 

 

アメリカの製品でも240製品中45製品に陽性反応ありとのことで、高品質を謳うアメリカのサプリメントでも信用がおけません。

 

陽性率で言うと20%くらいありますので、10製品に2個は怪しい薬剤が入っているか、5製品に1つは怪しい薬剤が入っている確率になります。

 

まさかアメリカ様がサプリメントに禁止物質を添加するなんてあり得ないでしょ

 

と思っている方も多いと思いますが、国際オリンピック委員会の調査結果ですのでウソでは無いはずです。

 

 

こんな感じで、スポーツ用を目的とした物には何かしらのドーピング効果がある物質が添加されている可能性はゼロではありません。

 

ちなみに、日本製ではこのような物質を添加した物は薬事法違反で摘発されるので、混入しているリスクは比較的低いと思われます。

 

 

ですので、海外製のプロテインを栄養療法に使っている方は、プロテインの質にくれぐれもご注意下さい。

 

 

実は、先ほどの答えもこの記事の中に書かれています。分からなかった方は、もう一度よく読んでみて下さい。

 

プロテインの質は「精製度合い」で主に決定づけられますので、プロテインを選ぶ際は価格などよりも質で選ぶようにしましょう。

 

それでは👍

 

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