2週連続でホテルに泊まる夫と女の姿を証拠に撮った。





ただ、ホテル内で部屋に入室する一瞬をとらえるので

写真は、ややボケている。





妻の私からみれば間違いなく夫と女の顏と確認できても

裁判になったらどう判断されるだろう?





入室前、二人が一緒にいたことは写真に撮られているし

翌朝、別々にホテルを後にしたことも記録されている。

積み上げた状況証拠もあれば二人であることを

覆すことはきっとできない。





探偵も大丈夫だと言う。

ただ、調査時間がまだ残っているからもう一度、調査できると。

ならば、もっと明瞭な写真を撮ってくれ!

と翌週の調査もお願いした。





取れるものなら何度でも捕ってやる。

アクセル全開で駆られるように突っ走る。






その夜(土曜日)の23時ごろ

夫から、長男の仕事の終わりを待ち帰宅すると連絡があった。





嫌な予感はした。

また、長男と女を同席させるのでは・・・・





午前2時近く、暗い表情の長男が帰って来た。

そして、疲れた表情の夫も・・・。





長男には全く参るよ。俺も疲れたよ。

そんな事を二言、三言吐くようにに言う。





女と一緒に帰って来たのか?なんて聞けない。

勿論、長男にも。





モヤモヤしていると夫がメールを打ち始めた。





こんな夜遅くに一体何の連絡があるというのだ?





ほくそ笑むような夫の顔に

モヤモヤは一瞬にしてザラザラと胸の内側を削る。





やっぱり・・・女も一緒だったんだ





我慢だ。我慢。

来週の調査が頭をよぎる。





堪えようとしても、堪えようとしても

長男を日常の不倫に巻き込む夫に怒りが沸いてくる。

そしてそれを怒れない自分が情けないし

調査と天秤にかける自分の狡さに腹が立った。





目に写る物が大きくぐにゃりと歪む。

息が上がる。

心臓がドクドクと鳴る。





もう無理。我慢できない・・・・・





誰とメールしてるの?





発せられた声は唸るように低く、自分ではないみたいだった。





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「調査中の苦悩」がようやく書き終えました。

悩んで苦しんで、絶望したり、でも期待してたり

感情が大きく振られたせいか

事細かに染みついて脳裏から一時も離れませんでした。




不倫すると分かっている夫を

普通に送り出すということは本当にきつかった。




夫にとって不倫は『非日常』ではなく『日常』で

【不倫】をしているという感覚すらなかったんだと思います。




見たくないことを「知る」ことは辛いことですが

まずは受け入れがたい現実を目の当たりにして

目を覚ましギアチェンジする機会となったように思います。




現実を受け入れ

自分や夫、夫婦の関係を見つめ直すのはもっともっと先でした。

一変には無理ですよね(^^ゞ




長々と読んでいただきありがとうございました。