誰でも一度は見たことのある犯人のモンタージュ写真。
この写真は後に、
銃刀法違反で逮捕された人物にヘルメットをかぶせただけ
であることが判明し、正式に取り消されました。
1968年12月10日。午前9時15分頃。
3億円を載せた車が日本信託銀行を出発。
車が府中刑務所に差し掛かったとき、一台の白バイが現れ、
進路をふさぐようにして停車しました。
運転手が「どうしたのか」と聞くと、白バイ警官は「あなたの銀行の支店長宅が爆破されました。
この車にもダイナマイトが仕掛けられているという連絡が入ったので調べさせてほしい」と言って、
社員を車から降ろさせました。
実は4日前、支店長宛に脅迫状が送りつけられていました。
そのこともあって、社員たちは雰囲気に呑まれてしまい、慌てて避難してしまいます。
突然、白バイ警官が「ダイナマイトを発見した」と叫ぶ。そして車から白い煙が昇る。
「爆発するぞ。遠くへ逃げろ」
警官は車を運転し、白バイを残したまま走り去っていきます。
社員は、被害が自分達に及ばないように車を遠ざけようとした警官を
「勇敢な人だ」とさえ思ったそうです。
この間わずか3分の出来事でした。
盗まれたと気づいたのは、社員が白バイを調べたときでした。
白バイが「ヤマハ製」だとわかったとき、社員は事の重大さに気づきました。
当時の白バイは全てホンダ製で、ヤマハの白バイは存在しなかったからです。
煙の正体は発炎筒。
その後、車が見つかったのは事件発生から1時間後。
すでに犯人は車を乗り換えていました-
次回 「初恋連載⑦ ~犯人を公表できなかったワケ~ 」

