北千住の悲劇 ~俺たちの視点~
シンの伝説からさかのぼる事1年。
あれは俺たちがHの悪夢からようやく解き放たれ、すげー責任を感じることもなく、平和に過ごしていた高校2年の夏のこと。
あいつ(友人A)は突然、土足で俺たちの平和を踏みにじったんだ。
俺は忘れない、あの暑い、熱い一日を。
あの日、俺はいつも通り学校に行き、いつも通りに朝のHRが終わり、本当にいつも通りの一日が始まるはずだった。
そう、Aが来るまでは。
一時間目の始まりを知らせるチャイム。
皆がそれぞれの席へと着き、授業が始まる。この時Aはまだいない。
「あれ~Aは休みか?」
先生が尋ねるも、Aの動向を俺たちが知る由も無く、そのまま授業へ。
と、10分程遅れて教室のドアが開いた。
「遅れてすいません」
「どうしたんだ?遅刻だぞ!」
「……」
何故かAは先生の問いには答えなかった。
が、彼の下の口(=肛門)は自らの罪を語っていた。
明らかに教室が臭いのだ。
そこにいた誰もがAの罪状を把握していた。
こいつはうんこを漏らしている。
しかしそう考えるにはどうしても合点のいかないことがある。
何故こいつは漏らしたまま学校へ来た???
普通に考えてイカれてるとしか言いようがない。
学校へ来るまでにうんこを漏らしたのならば、そのまま踵を返すのが定説。
わざわざ大衆の前に晒される必要性が皆無なのだ。
なんでA来たんだよ?
ってかAだよな?
そうとしか考えられないだろ、だってA来た瞬間臭いもん。
教室がざわめく。
Aはただうつむいていた。
「A、大丈夫か?」
…先生!
その優しさはかえって酷であります!!
と、ついにAがその口を開いた。。
「先生、シャワー浴びてきていいですか?」
!!!
とても形容する言葉が見つからない。
それほどのサード・インパクトをこいつは引き起こした。
先生、トイレ行ってきていいですか?
でも無ければ、
先生、保健室行ってきていいですか?
でも無い。
先生、シャワー浴びてきていいですか?
なのだ。
およそ学校の授業中に発せられるはずの無い『シャワー』という響きに、
教室にいた誰もがあっけに取られた。
そして自信は確信へと変わった。
Aはうんこを漏らしたまま登校。
なんでしょうか、この子は『登校』を『投降』と間違えたんでしょうか。
誰もそんなポツダム宣言を受諾してくれなどと頼んでないというのに。
無条件降伏をしたAの気持ちを量りかねる。
そんな教室中の好奇の眼差しの中、Aは教室を後にした。
俺たちは見たんだ。
涙を堪えるAの瞳を。
去り際のAのこの上ない悲壮な背中を。
不必要に膨らんだズボンを。
その後、シャワーを浴びてきたAのズボンが制服からジャージにモデルチェンジしていたことを、誰一人責める奴はいなかった。
・・・
・・・・・
・・・・・・・・
この時俺は気づくはずも無かったんだ。
すげー責任感じたHも、自ら玉音放送を奏でたAも、
もう次は塗り替えられないと思ったシンの飛翔伝説すらも、
すべてがその先に待ち受ける伝説の序章にすぎなかったということを。
明日、俺とシンと勇者Mともう一人にしか伝わっていない、
至極の伝説が蘇る。
『諦観 ~そして伝説へ~』
明日君は歴史を知る。そして刻の涙を流すだろう。
ケイ
あれは俺たちがHの悪夢からようやく解き放たれ、すげー責任を感じることもなく、平和に過ごしていた高校2年の夏のこと。
あいつ(友人A)は突然、土足で俺たちの平和を踏みにじったんだ。
俺は忘れない、あの暑い、熱い一日を。
あの日、俺はいつも通り学校に行き、いつも通りに朝のHRが終わり、本当にいつも通りの一日が始まるはずだった。
そう、Aが来るまでは。
一時間目の始まりを知らせるチャイム。
皆がそれぞれの席へと着き、授業が始まる。この時Aはまだいない。
「あれ~Aは休みか?」
先生が尋ねるも、Aの動向を俺たちが知る由も無く、そのまま授業へ。
と、10分程遅れて教室のドアが開いた。
「遅れてすいません」
「どうしたんだ?遅刻だぞ!」
「……」
何故かAは先生の問いには答えなかった。
が、彼の下の口(=肛門)は自らの罪を語っていた。
明らかに教室が臭いのだ。
そこにいた誰もがAの罪状を把握していた。
こいつはうんこを漏らしている。
しかしそう考えるにはどうしても合点のいかないことがある。
何故こいつは漏らしたまま学校へ来た???
普通に考えてイカれてるとしか言いようがない。
学校へ来るまでにうんこを漏らしたのならば、そのまま踵を返すのが定説。
わざわざ大衆の前に晒される必要性が皆無なのだ。
なんでA来たんだよ?
ってかAだよな?
そうとしか考えられないだろ、だってA来た瞬間臭いもん。
教室がざわめく。
Aはただうつむいていた。
「A、大丈夫か?」
…先生!
その優しさはかえって酷であります!!
と、ついにAがその口を開いた。。
「先生、シャワー浴びてきていいですか?」
!!!
とても形容する言葉が見つからない。
それほどのサード・インパクトをこいつは引き起こした。
先生、トイレ行ってきていいですか?
でも無ければ、
先生、保健室行ってきていいですか?
でも無い。
先生、シャワー浴びてきていいですか?
なのだ。
およそ学校の授業中に発せられるはずの無い『シャワー』という響きに、
教室にいた誰もがあっけに取られた。
そして自信は確信へと変わった。
Aはうんこを漏らしたまま登校。
なんでしょうか、この子は『登校』を『投降』と間違えたんでしょうか。
誰もそんなポツダム宣言を受諾してくれなどと頼んでないというのに。
無条件降伏をしたAの気持ちを量りかねる。
そんな教室中の好奇の眼差しの中、Aは教室を後にした。
俺たちは見たんだ。
涙を堪えるAの瞳を。
去り際のAのこの上ない悲壮な背中を。
不必要に膨らんだズボンを。
その後、シャワーを浴びてきたAのズボンが制服からジャージにモデルチェンジしていたことを、誰一人責める奴はいなかった。
・・・
・・・・・
・・・・・・・・
この時俺は気づくはずも無かったんだ。
すげー責任感じたHも、自ら玉音放送を奏でたAも、
もう次は塗り替えられないと思ったシンの飛翔伝説すらも、
すべてがその先に待ち受ける伝説の序章にすぎなかったということを。
明日、俺とシンと勇者Mともう一人にしか伝わっていない、
至極の伝説が蘇る。
『諦観 ~そして伝説へ~』
明日君は歴史を知る。そして刻の涙を流すだろう。
ケイ