ドアを開けると、そこは一面のクソ景色でした。
矛盾。
物事の辻褄が合わない様子のこと。今日はそんな矛盾の話。そしてもちろん、うんこの話だ。
時は1997年。生まれてこの方、常に腹の痛みととなり合わせで生きてきたオレも中学3年生になっていた。オレはバスケ部に所属しており、その年の冬、オレ達バスケ部は高等部(うちの学校は中高一貫校であった)と合同で合宿を行い、学校の寮に1週間泊り込んだ。
練習は非常に辛く、夜10時にはみんな眠りに落ちていた。忘れもしない、それは4日目の朝のことである。
起床時間は午前6時。その日の朝、オレは同じ部屋の同級生に起こされた。
「おい!早く起きろ!大変なことになってるぞ!」
何事だと思い、慌ててオレは部屋からでた。すると廊下には同学年のやつらのほぼ全員が集まっていた。
オレ「ど、どしたの?」
S「みろよ。これ。」
するとそこには、オレ達のむかいの部屋からトイレへと延びる一筋の、誰かがもらしたうんこの残骸。
忌まわしい記憶がフラッシュバックする。
オレ「オオオオオオレじゃねーよ!!!!」
ホントにオレじゃなかったのだが、何故か肛門がうずいた。心の傷は癒えちゃいない。
A「わかってるよ。でも先輩がオレ達で掃除しろってさ。」
じゃんけんで掃除するヤツを3人決める。もちろん負けた。まさにくそったれめ。
掃除しながらオレは気づいた。
…一人足りない。
オレ「ところで…Hがいないけど。」
一瞬の沈黙の後、誰かが口を開いた。
「H、あの部屋だよな…」
ゴクリ…
その時、Hが部屋から出てきた。
H「おはよう。」
平静を装っているが、表情は引きつっていた。
コイツだ…!!! Hを除く全員が確信した。明らかに臭う!本当に臭う!
じゃんけんで負けた3人は、無言で掃除を続けていた。すると、再びHが口を開いた。
H「シン、拭き忘れてるぞ。そっちにもあるぞ。」
ムカッ
オレ「お、お前がやったんじゃねーのか?」
H「オ、オレじゃねーよ!」
H「でも…」
H「すげー責任感じるよ。」
(゚Д゚ )
もう、誰一人口を開くことはなかった。その日、Hは練習に参加しなかった。
彼の名言は、その年のうちの学校の流行語大賞をぶっちぎりの一位で受賞した。
この事件の真相を知らない者までもが、「すげー責任感じるよ。」を使っていた。
合宿の後、Hはバスケ部に戻ってきた。
そして、オレ達は今まで通り、コートの上を走っていた。
次回、ついに腹痛は再びオレに牙を剥く。
シン