打倒!ブラック企業!! -2ページ目

打倒!ブラック企業!!

勤めているブラック企業への・・・

仕返しだ!!
倍返ししてやる!!!

と、いうわけではなく

直属の上司に

スズメの涙ほどの
抵抗をしていくお話です。






そして決勝戦。対C校が始まる。






先発はもちろんわたしだ。









この時、一人も居なかったと思う。






この試合で勝つ気でいる人は。監督も含めて。







わたし以外は。







過去なんて関係ない。






負けない!










わたしは今日も好調だ。






コーナーにビシバシ決まる。






そして決め球、インハイの100パーセントの力を込めた直球。






強打のC校相手に5回を終えて無安打、無四球。






ただ、こちらの攻撃も、うまく封じられていた。






相手のエースは、ウチが簡単に打てるピッチャーではなかった。






たまにヒットが出るも、バントで2塁に送るのみで、2本目が出ない。










そして、0-0のまま6回を迎える。







初球、カウントを取りにいったスローカーブだった。







この日唯一の失投。ど真ん中にいってしまう。







コツッと合わせられ、レフト前ヒット。







完全試合は無くなる。







と、同時に、大ピンチである。










ウチには致命的な弱点がある。







キャッチャーの激弱肩だ。






それはもう、近所じゃ有名。






2盗なんぞ走られ放題。






ちょっと早いヤツなら3盗もやられる。






2盗を刺したのを見たことが無い。












・・・ヤバイ。










が、わたしもこれをただ放置していた訳ではない。







わたしは考えた。







ピッチャーが走らせなければいい。1塁で刺せばいい。










2回、そして3回、全く同じ動作で牽制する。







そして長時間ランナーを睨み、ストレートでバッターに1球。







次に確実に走ってくる。







分かっている。







そこで、首フェイントだ。







これまでの牽制は伏線。






第1球も伏線だ。







長時間ランナーを睨み、首をホームに向けた瞬間に







これまでより早い牽制球を投げる。







完全に虚をつく。







この牽制、成功率が結構高く、5割くらい。







高校野球、プロ野球で考えると有り得ない割合だろう。





中学の、弱小ばかりを相手にしていたから通用していた。







そして、このおかげでこのキャッチャーで勝ち星を稼いだと言っていい。










が、ランナー滑り込んでギリギリセーフ。







チィィッ!!







ウチのキャッチャーの激弱肩を良く知っているC校は







そもそも大きなリードをとらせていなかったのだ。












こうなるともう、打つ手無し。







スタートを遅らせての盗塁である。







もう、バッターに向けて投げるしかない。







キャッチャー2塁へスローイング。







余裕のセーフ。







やられた。







バッターはバントの構え。







ワンナウト、ランナー3塁の出来上がり。











もうC校は何でも出来る状態だ。









スクイズを恐れ、2球外す。









何もやる素振りは無い。







カウントを取りにいくしかない。










カツン。









ヒット・エンド・ランだった。









ついに均衡が破れる。







0-1。







後続を打ち取るも、







こちらの攻めは結局良いところ無く、終了。












被安打1、失点1。先発の役割としては上出来だが、









負けは負けであった。















次の週、2次予選が開催された。








C校に負けはしたものの、投球内容は






Aよりもわたしの方が勝っている。








が、この日登板したのは、Aであった。









わたしはまたも、ライトでの出場だった。








結果を残しながらの、この采配。








悔しかった。











そして、相手も強かった。






ガンガン打ち込まれるA。






全く打てない貧弱打線。






序盤で勝負は決してしまった。








わたしがマウンドに上がることは、無かった。











7-0ゲームセット。










ライトには1球も飛んで来なかった。






Aのスピードが丁度打ち頃だったのだろう。






ことごとくレフトに引っ張られ、戦意を失ってしまっていた。













天を仰ぐ。










終わった。










どれだけ努力しても、報われないことが、ある。










中3にはキツイ現実だった。










ま、その10数年後、仕事でもそれを思い知ることになるのだが







この時はそんなことを知る由も無いのであった・・・。












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