2004年1月から実家で療養し、2005年1月になって、「もう大丈夫だろう」と思い、
新たな就職活動を始めました。

もうすっかり、うつ病の症状もなくなり、
明るく前向きに暮らせるようになっていました。
薬ももう飲んでいません。

次の仕事はどうしよう・・・と考えた末、
「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」ではないですが、
もう一度、営業職(外資系)をチャレンジしてみたくなりました。

同級生の給料にも遅れを取っているし、
自分もまだまだバリバリ働きたい。
ここで、負けたくない!という意識がありました。

そんなこんなで、再度、東京のある会社の面接を受け、
幸いにも採用されることになりました。
2005年3月のことです。
33歳になっていました。

小さな会社ですが、
外資系の会社で、扱っている商品も世界的に認められているものでした。

私は、技術営業職で採用されました。
メンバーは、私以外の先輩が3名(全員男性)です。
給料も良いです。外国にも出張があります。
英語も使わなくてはいけません。

私は、大いに希望を抱いて、再度東京に住むことになりました。

そして、出勤初日が終わったとき、、、

「俺はここではやっていけねー」

と感じました。

会社や人間が、初日から嫌だった訳ではありません。
原因は、いくつかあります。

・東京の通勤ラッシュ
・会社というシステム

たぶん、強烈に身体に違和感を持ったのは、この2点です。

それもそのはず、1年半ほど休養して、田舎に引っ込み、
超自然生活を送っていた自分には、この劇的な変化は
耐えられませんでした。


この時点で、うつ病を発症して約2年(うつ病と診断されて約1年半)です。
自分では、99%回復していたと思ったうつ状態ですが、
この出勤初日に、いきなり再発した感じになりました。

(それでも、最悪の時と比べるとマシでした)

「これでやっていけるかなあ~」というのが正直な気持ちでした。
こう思う時点で、やっていけないと思います。

案の定、だんだん仕事をやっていくのがキツくなりました。
何より、社内の営業マン同士の人間関係が心の重しでした。
先輩が意地悪で、自分に嫉妬しているように感じ(実際そうであったと思うのですが)、
随分、先輩にパワハラを受けました。
もしかして、これは自分がそう思っているだけで、
自分とは違う人だったら、特に何も感じず、うまく溶け込んで行くのかな?とも思いましたが、
私はかなり限界でした。

勤め始めて3ヶ月後には、もうやって行けないなあと感じていました。
5ヵ月後には、完全に不眠症になりました。
夜中に幻聴が聞こえ、目が覚めました。


これまでで一番ひどい状態になりました。
夜中に目を覚ますと、このままどこかに連れて行かれるのではないか?
と思うほどの恐怖を、何かに対して感じていました。

私は、街灯の明かりの漏れる真っ暗な部屋の中で、
正座をしながら祈っていました。

これが何日も続き、
会社を遅刻するようにもなりました。

「邪気を祓うために、剣のペンダントをした方が良い」

と女友達に言われ、そのとおりにしてみたり、
宗教書や、宗教、心霊現象、先祖、その他何でものスピリチュアルな世界の力に
頼るまでになっていました。

それでも、事態は良くなっていきません。
毎日毎日を何とかこなして生きているだけです。

表情もまた死人のようになってきました。
周囲の人が、「大丈夫?」と声を掛けてくれるようになりました。

それでも、まだ、社内の営業仲間の先輩たちとの関係も上手く行かず、
最終的に、2005年9月、復職して6ヶ月で、退職することになりました。

この時は、もう完全にうつ病が再発していました。
東京の主治医の先生のクリニックに再び通い始め、
薬を毎日飲んでいました。

薬は、飲んだら気が楽になると期待して飲むので、
ついつい依存的になってしまします。
これが、依存症につながり、
薬で余計に頭が麻痺し、
さらに悪化を辿るというのが私の体験で言えます。


私は、自分が自信を無くし、
恐怖から逃げるために死にたくなり、
そして、恐怖と戦うために攻撃的になる自分を認めていました。


このようにして、私の復職第1弾は、
半年で幕を閉じました。