潮谷験さんの「ミノタウルス現象」を読みました
主人公の翼は、27歳の女性
元々はロックバンドのベーシストをしていたのですが、空気を読んで「大人の事情」にあわせるのが嫌でバンドを脱退
京都近郊の眉原市で政治家の秘書をしていた葉月から市長候補にスカウトされます
葉月の策略もあり、見事当然した葉月に難題が降りかかります
世界同時的に発生していたミノタウロス現象が、眉原市にも起きたのです
ミノタウロス現象とは、3メートルもあろうかというような人牛型の化け物が突然街中に出現するというものです
眉原市の市議会にいきなり出現したミノタウロスに周りはパニックに
ついには猟銃を持っていた議員がミノタウルスを仕留めますが、最初に登場していたミノタウロスはすでに建物の外に出ていて駆除済みであり、なんと議会の議場で撃たれたのはミノタウロスの着ぐるみを着せられていた有力議員でした
という流れで、(1)なぜミノタウロスが出現するのか、(2)有力議員とミノタウロスをすり替えたのは誰なのか、という謎を軸に物語が進みます
設定はいいのですが、やはりこの作者のいつものパターンで「出落ち」という感じです
(1)の謎も読み進めればすぐに予想ができてしまうし、ミノタウルスの存在があまりにご都合主義的で受け入れられませんでした
(2)も必然性がどうしても感じられず
残念ながら、個人的にはもう一つという印象でした
↓スレッズの方もよろしくお願いします