活字(メタルスタンプ)は、
レザークラフトでお馴染みの刻印棒とは異なり、
小さく、短く、柔らかい
という刻印としては不向きな条件のオンパレードなのです。
それもそのはず
活版印刷用の鉛製活字を
レザークラフトで刻印として使えないか?
一見無謀とも思える思い付きから
ノウハウ化に挑戦してきたものだからです。
心配しないで下さい、
これで刻印出来ます!
↓
大体の刻印ノウハウが確立された今では、
ヌメ革に活字を刻印する事は、
誰でも簡単に出来るようになりました。
しかし、活字という特異な刻印ツールを
使って頂いている方の中には、
ある意味すごい
と思うようなアクロバティックな使い方をしている方も
いらっしゃいます。
先日アルファベットの活字を
ご落札頂いたお客様
万力に挟んでプレスしましたが、
どうしても押し跡の字列がずれて刻印されてしまう
という話でした。
良く聞いてみると、
活字を輪ゴムで固定していることが発覚。
セロテープで固定してもらうことで
問題は解消・・・
と思いきや
今度は刻印がずれるだけでなく、
刻印に浅い深いのムラも出るとのことでした。
この疑問を解決するまでが
意外と大変なやり取りとなりましたが、
実はこの方
驚くべき刻印をしていたのです!
通常活字の刻印に万力を使う場合は、
このようにして使います。
革と活字を乗せて締め付けて刻印します。
しかし、この方は
この形で革と活字を挟んでいたのです!
この向きでどどうやって挟んでいたのですか?
と聞いたところ
指で革と活字を抑えながら
レバーを締めていました、との事でした。
そりゃ、ズレるのは当たり前の話です。
というか、ズレながらも刻印出来ていた事に
むしろ驚きました。
ということで
万力を横にしての刻印が
さながら体育会系の過酷なトレーニングをしていたようで、
万力の向きを縦に変えたことで
一発で綺麗な刻印が出来たようです。
このように
活字を落札されたお客様からは、
日々多数の疑問や質問が届きます。
意外と基本的な問題も多いですので、
これからお使いになることをお考えの方は
まずは活字刻印マニュアルを素読頂き、
大体の概要を掴んでから
実際にお使い頂きますと
回り道無しに綺麗な刻印が出来ると思います。
まあ
壁に当たる毎に
こちらにご質問頂くのが一番早いかもしれませんね。
人間手引書
ですので。