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前回
大事なことを書き忘れていました。
 
文字の彫りの深さです。
全くタイトルに書いてあるのに忘れるとは・・・
 
早速ですが、
手元にあった数字群から
とりあえず【1】のみピックアップしてみました。
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如何でしょうか、
種類によってさまざまな彫りの深さがあります。
 
倒して並べてみると
こんな感じです。
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一枡5mm四方ですので、
一番右側は2.5ほどの深さがあります。
 
対して左端の字面は、
1mmに満たない彫りの深さです。
 
元々活版印刷用の活字ですので、
紙にプリントする際、
特に彫りの深さは関係しないよう思われがちです。
 
ところが、
たとえば大きいサイズの活字をイニシャルとして
ポツンと印刷するようなケースの場合、
 
更には
対象用紙が厚手の柔ら目の紙だった場合など、
 
字面の角がついてしまうことも想定されます。
 
それでは
倒した活字を起こします。
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ここで問題となるのは
左端の活字です。
 
とりあえず
左から2番目のものと
ヌメ革に押し比べてみましょう。
 
Cクランプを使いますが、
要領は刻印方法の記事をご覧下さい。
 
左側の数字の周りの凹みが角付きです。
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バラ押しですと、
活字が強く革に食い込み、
 
彫りが浅いものは、当然角が付きます。
 
次は、プレスする際に
水平方向から革を覗き込み
角付きの寸前でプレスを止めてみます。
 
結局、面倒なのでそのまま手で押しちゃいました。
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どうでしょうか。
右側と比べて刻印が少し浅くはなりますが、
角は付いておりません。
 
ちなみに、
通常、活字は数文字まとめて
単語や文字列を組んで用いることが多いですが、
 
バラ押しの場合より
角付き率は少なくなります。
 
結果的に
文字の彫りが浅いものでも、
横から覗き込んで
角付きの寸前でプレスを止めれば
角を付けずに刻印することは可能だということです。
 
ただ、
 
初心者の場合は、
彫りの深さが通常以上のものをお求めになり
 
活字が革に食い込む感覚や
角付きの寸前でプレスを止めるコツを身に付けてから
浅めのものに挑戦してみたほうが宜しいのかもしれません。
 
ここで
浅め、通常、深彫りの基準となる数値を記載しておきます。
 
 ・浅彫り・浅め・・・・・・・・・・・・・1mm未満 
 ・通常・・・・・・・・・・・・・・・・1mm
 ・深彫り・・・・・・・・・・・・1mm超(1.2mm~1.5mmが一般的に多いサイズ)
 ・特深・・・・・・・・・・・・2mm以上
            
 ※特にこうした基準がある訳ではありません。当方が経験に基づいて、革への刻     印として用いた場合の基準として大別したものです。
 
角付きの心配があるのは、
上記で言いますと
【浅め】の深さのものです。
 
従いまして
【通常】以上のものをお求め頂ければ
それほど角付きに神経質になることはないかと思います。
(※30pt以上の活字サイズが大きなものはこの限りではありません。)
 
まとめますと
 
初めての方は
1mm以上の彫りの深さのある活字
をお求め頂ければ大丈夫だと思います。
 
おまけです。
 
こちらは浅彫り12ptのBridalScriptです。
 
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ひとまとめで押し
かつ
角が付くであろう寸前で止めることで
このようにはっきり、かつ角付きなく刻印出来ております。
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浅彫りの活字でも
極細タイプですので
 
角付きの寸前でプレスを止めても、
しっかりと刻印出来ています。
 
浅めの彫りの深さの活字でも
こうした細身の書体を選ばれるのも宜しいかと思います。
 
 
・罫線やボーダー系の活字をお持ちの方は
文字列の上下にラインを配置して頂ければ、
 
角付きの心配なく
深くプレスすることが可能です。
 
また
・ヤスリで角が当たる部分を削ってしまうのも1方法です。
 
軟質金属の活字は意外と簡単に削れますので。
 
 お試し下さい!
  
イチョウ
 
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