旅をしてきた―そんな感覚。
冬のフランス。春のフランス。
そうこの空気!
帰りたくなかった。
まるで旅の終わりを名残惜しむかのように。
ボストン美術館のモネ展行ってきました!
決して写実的ではないモネの絵。
だけど、写真のような絵よりもリアルを感じる。そして色気がある。
それはきっと想像の幅を残しているから。
昔、絵の先生が言っていた。
いい絵というのは毎日違って見える絵だと。
この人はこういうことを考えてこんな顔をしているって
いちいち全部説明して決めてしまう絵ではなく
それを見る人に全て想像させる絵だと。
だからなんだろう。
そこにどんな風が吹いているのか。
どんな香りがしているのか。
彼は私たちに選ばせてくれる。
セーヌ川の朝、ジヴェルニー近郊
という絵。
彼はわたしを絵の中に招き入れてくれた。
ひとり川のほとりに立ちつくした。
絵の色はピンクとグリーンのみ。
色味は明暗、濃淡、温度さまざまであるとはいえ、
なぜこの2色だけでこれほどの臨場感を出せるのか。
それはきっと全てが「合っている」からなんだろう。
近くに寄るとどれほどそれが計算されたものなのかがわかる。
確かにここにこの光が、この影がある。
なんて神秘的な光景。
彼がこの絵を書こうと思ったその瞬間の感動がそのまま表れていた。
光の魔術師と呼ばれたモネ。
その絵は時にまぶしさについ目を細めてしまう程だった。

