名古屋市美術館へ北斎を見に行ってきた。
今まで北斎の浮世絵っていろんなところで
ちょこちょこ見ていたけれど、
こうまとめてたくさん彼の作品を見ると
今までの印象とは全然違っていた。
最初の方に展示されている作品は何だか色も西洋風だし
構図も外国人が好みそうな図だな、と思っていたら
オランダ商館長から頼まれて描いた作品で
版画ではなく紙本着色だった。
紙はオランダから送られた上質な紙で
絵の具もかなり高級なものを使っていたのだという。
北斎といえば風景版画だと思っていたから意外・・
なんて思っていたら、なんと
風景版画は70歳を過ぎた北斎が集中的に描いたもので
一生を通じて活躍した分野は筆と絵の具で描く肉筆画や
本の挿絵だったのだという。
かの有名な「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の前では
本物を見る喜びで胸がいっぱいになった。
船には人が乗っていたんだ。
しかもこの人たちは荒波に飲まれないように
必死にしがみついてる。
版画ということで「水色」ならどの「水色」も同じ水色。
「青」は同じ「青」。
ということで波は群青色、青、水色、白という同じ色味の4色
だけで描かれていた。
たった4色でグラデーションもなくここまでの動きを出せるというのは
やはりその絵の線と配色のセンスなのだろう。
筆でささっと描かれた男たちの絵。
顔の中身だってすべて一筆描き・・というか目なんてただの2mmくらいの線。
それでも、日本人だってわかる。
どういう人なのか容易に想像がつく。
無駄のない線。抜群の曲線の角度。
改めて北斎の魅力にやられました。
