あの人が、こうしてくれなかった
あの人に、こんなヒドイことをされた
「あの人が」と
他人を主語にしていては
いつまでもそこから出られない。
それは
「私が」悲しかった記憶。
「私が」悔しかった記憶。
なぜしつこく覚えているか。
それは、自分に
「それがどうしても欲しい」と
伝えるため。
あきらめきれないことを
自分にわかってもらうため。
その、
「手に入らなかったもの」は
あきらめきれないほど
自分にとって大切なものだから、
どうしても忘れたくない。
だから「恨み」という形で
大事に保存しておくのです。
本を読んでいて
「この部分はとても重要だ」
と思った所に
しおりを挟んだり
マーカーで線を引いたり
付箋を貼り付けたりします。
わからなくなってしまわないように。
あとからでも、
すぐに見つけられるように。
「恨み」
「忘れられないつらい記憶」も
それと同じです。
毎日毎日、何百何千という出来事が
積み重なっていきます。
その中で特に大事な出来事は
しっかりと目印をつけておかないと
何百何千とある
色々な出来事の中に
まぎれて
わからなくなってしまうのです。
だから目印をつける。
「恨み」は保存機能です。
「この出来事は重要だから
忘れたくない」
と自分が思ったから、
わざわざ目印をつけたのです。
「どうしても忘れられなくて苦しい」
などと
嘆いている場合ではないのです。
どうしてもどうしても
忘れたくないのは
「どうしてもどうしても
欲しかったんだ！」
と過去の自分が感じたから
ではなく、
「いま、それが
どうしてもどうしても欲しい」
から
いま、その記憶を思い出しているのです。
その自分の声を
切実な訴えを
ちゃんと
聞いてあげなくてはいけません。
ちゃんと聞く、とは
「どうしても欲しい」
という気持ちを
ねじまげない、ということです。
他人への恨みや不満で
ごまかしてはいけないのです。
どうしても欲しいものは、
正面きって、
正々堂々、
取りに行かなくては。
自分から、獲得しに行かなくては。
その勇気が出ないから
いつまでも、ぐじぐじと
他人のせいにしたり
自分の無能のせいにしたり
被害者ぶって
悲劇のヒロイン劇場に
酔っているのです。
自分から動きたくない人は
他人が与えてくれるのを
心の奥で
ひそかにアテにしているから
つらそうな姿を他人に見せつけて
相手の方から
与えたくなるようにしむけたりします。
非常に高度なワザです。
とても頭がよく、計算がうまく、
しかも能力が高いのです。
そんなに高い能力があるのだから
それを、
まっすぐに取りに行くために
使いさえすれば
よっぽど話が早いし
格段に幸せなのです。
まずは、
「欲しい」と認めること。
そして
「手に入れたい」という願望を
まっすぐに立てることです。
それが出来れば
周りくどい「不幸劇場」も
必要なくなるし
目印に使っていた
「恨み」
「つらかった出来事の記憶」も
必要なくなっていくのです。
まっすぐに取りに行く
勇気を出したくないから
「欲しい」気持ちに
フタをするのです。
やりたいことがわからない人は
自分の「本当の気持ち」から
目を背けたくて
「欲しい」気持ちに
フタをして
一生懸命に
「なかったこと」にしている
のかもしれません。
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そこから抜け出してきたのはこんなやり方でした。この道を見つけたからここまでこれました。
ポジティブに考えて、と言われても
自分を好きになって、と言われても
どうしても出来なかったけど
このやり方ならできたのです。
私に似たどこかの誰かにも役立つかもしれないこと。
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