週末の各駅停車は地元の車内みたいだ。
ぽつりぽつりと人が座っている景色。
空席が多いと心なしか呼吸も深い気がする。
満員電車はいろんな人がいる。
でも、ほとんどの人が不機嫌だ。
足を踏まれ、肩ひじをぶつけられ、もみくちゃ。
同じ電車とは到底思えない。
ミスの少ない1週間は、次の月曜日が憂鬱になる。
安定や幸せは長く続かないからこわくなる。
なんでも交互にやってくる。
大きな悲劇も、小さな希望も。
受注票にたくさん今日の日付を書いていたら、
明日が9月11日だということに気づいた。
ぼんやりと思い出す、あの夜のこと。
私は高校生で、お風呂上りで、アイスを食べながらニュースを見ていた。
高層ビルから煙と炎と紙が舞い上がる。
迷いなく、真っ直ぐに突き刺さる飛行機群。
そのうちの一機は、勇敢な乗客達によって攻撃は阻止されたが墜落した。
戦争を知らない私は、
なぜ市民が犠牲になるのかわからない。
生きているだけで、生まれた国だけで罪になるのかな。
そういうことなら、いろんな人がいろんな人に頭を下げなきゃな。
安定や幸せは長く続かない。
なんでも交互にやってくる。
大きな悲劇も、小さな希望も。
ゆっくり立ち上がり、ホームに入った電車の扉が開くのを待つ。
98円のアドカドと298円のまぐろのたたき。
ごま油としょうゆ、わさびとにんにく、しょうがをちょっと加えて丼にしよう。
今の自分にできるのは、その日があったことを忘れないことだ。
日常を過ごしながら。
