2022/7/13-2
(オマケの英語教室 文法とは話しやすい音の連なりの整理整頓結果也)
以前、英語を話せるようになる一つの方法として
「中学三年の英語リーダーの丸暗記」
をお勧めした処、早速
「そんなの覚えたって、それはそれだけにしか役立たないじゃないのよ!!」
とある読者の方から怒られました。
しかし実感としてはこれが一番役に立ったというのは間違いない事なので、改めて何故そうなのかを考えてみました。
其れで分かったことは、リーダーの丸暗記で役に立ったのは実はその中にある文型ではなく、いくつかある音の連なりのパターンだという事に気が付きました。
今までも自分の記事の中で何度か申し上げましたが、文法というのは喋り易い音の連なりを法則化したものです。ですので、極言すればリズミカルでテンポのいい語呂と文法は基本的に一致するはずというのが自分の考えです。
無論細部での不一致による例外はあります。受験英語などはむしろその例外にスポットを当てて振り落としをするので変なことになっているような気もします。きつい言い方をすれば「却って一般英語普及の阻害要因でしかない」ような。
余談はさておき、リーダーの丸暗記をすることで知らぬ間にその中にあるいくつかの音の連なりのパターン、特にリズミカルでテンポのいいものが自然と身についたようです。
そうしてそれに合わせて言葉を落とし込んでやるとほぼ文法的にも正しい場合が多いことが分かりました。
英語を口ずさんで舌周りや活舌が悪いと感じるものは文法的にも間違っている場合が多々ありました。
そこで文法という事に限って換言すれば
「文法とは喋り易い音の連なりの整理整頓結果」
ともいえそうです。
話は変わりますが、そもそも幼子は文字も読めない、辞書も引けない、文法も知らない中で言葉を覚えていく流れを見ると、耳から入る音とその音がしたときに目にした光景の一致によって言葉を学んでいく訳ですから、まずは耳から入る音に着目するのはあながち間違いではない様な気もします。
となれば、冒頭の苦情に対しては
「リーダーの暗記によって文型ではなく(文型だけではなく)音の連なりを体得することで他の文型や文章にも十分応用できそうですよ」
というお答えをさせていただくのが妥当かと思います。
今思うと自分の時代の中学の英語リーダーって結構優れものだったような気もしております。
そこで反対の立場で考えてみると、外国人向けの「これに匹敵する日本語リーダー」というものがあるのだろうか?という疑問もわきました。
自分の経験範囲では、お目にかかったこと(記憶)が全くない気が致しております。
これは諸外国から貴重な働き手を我が国に招き入れるという国策上の観点からみると、大変な片手落ちである様な気も致しております。