草加市立歴史民俗資料館と森村桂 | 社会人研究者の奮闘記

草加市立歴史民俗資料館と森村桂

 先週、仕事で埼玉県草加市に行ってきた。都内の東武線沿線駅はたまに利用するが、草加駅で降りたのは初めてだった。


 東京近郊の私鉄沿線駅はほとんどがベッドタウンで、駅前は似通った相貌となっているが、街を歩いてみると意外な発見をすることがある。土地に刻まれた歴史の地層というか、街の履歴がイメージとしてたちあらわれてきて興味深い。


 街のたたずまいから、日光街道の宿場町として繁栄してきたものと推察された。「草加市立歴史民俗資料館」に立ち寄り、縄文時代の遺跡や江戸時代の宿場街の再現模型などを眺めた。



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 文学コーナーでは縁のある作家の展示があり、豊田三郎の出身地が草加市で、その長女が森村桂であるという事実を始めて知った。森村桂は懐かしい作家である。


 というのも、小学生時代に近所の書店で最初に買った文庫本が『天国にいちばん近い島』だったからだ。1984年に原田知世主演で映画化されたが、観る機会を逸した。



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 この歴史民俗資料館は、旧草加小学校西校舎を活用したもので、国登録有形文化財建造物に指定されている。大正15年に建築された埼玉県内で最初の鉄筋コンクリート造校舎だったそうだ。


アメーバ一見、なんの変哲もない街だが、ある種の親近感をおぼえた。


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