ビジネスに生かす東洋哲学

人間力育成


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笠倉健司

リーダーの人間力が鍵



厳しい経済環境下で成果を上げるにはどうしたらいいでしょうか

変化が激しい現代では、個人のスキルは常に陳腐化のリスクにさらされています。 リーダーやマネージャーには、チームメンバーのスキルや能力を最大限に発揮し、育成できるリーダーシップが期待されています。 そのためには、上司(リーダー)の人間力が一つのキーになります。現在、部下を持っている方、これから持つであろう方は、人間力を磨いて、明るく楽しく元気のよい職場を作りましょう。 そのためのセミナーを私達は提供します。

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西郷隆盛と『言志四録』に学ぶリーダー学

『言志四録』は江戸末期の儒者、佐藤一斎の著作。西郷隆盛の愛読書であったことでも知られています。この“忘れられた名著”を通して、江戸・明治期のリーダー像を探ります。



禅の人間学


自己探求の知恵
自分を救うのは「知識」ではなく「知恵」。悩みも、不安も、成功体験も手ばなす。会計士が説くビジネスと人生に活かす禅的思考。

変化のスピードが速く、ストレスの多い現代社会。真面目に努力しても、必ずしも報われるとは限らない環境の中で、さまざまな悩みを抱えて暮らしている私たち。

その中で、「悔いのない人生を送るには、どうしたらよいか?」という根本的な疑問に対して、

禅は、「自己を深く知れば、道が開ける」と教えます。
人間や社会について、これまでとは違った角度で人間学的な活きた知恵のヒントが得られる一冊。
会計士が説くビジネスと人生に活かす禅的思考とは。







ビジネス人生に効く「禅」の知恵
ビジネスパーソンのための“やさしい禅入門

『ビジネス人生に活かす「論語」の知恵』の姉妹編です。




「ビジネス人生に活かす『論語』の知恵」
先行不透明な時代、過去の歴史の原理原則は経験のない状況下での判断のための大きな力となります。 管理職から若手社員まで、ビジネス人生で活かせる論語の知恵を人間関係やリーダーシップなど、テーマごとに紹介しています。




ビジネス禅
1回10分の心磨き!イス禅で心を養う!イス禅の実修により、心が癒され、ストレスが解消し、次第に創造性が高まり、豊かな知恵が心の奥深くから湧いてくる。誰でもできるイス禅の方法と、伝統的な禅の教えのエッセンスを分かりやすく解説。




セミナー情報


「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」

2019年2月22日(金)19時~21時

お申し込み詳細はこちら


「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」

2019年1月29日(火)19時~21時

お申し込み詳細はこちら



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2019年1月29日(火)禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会

日時 2019年1月29日(火)19時~21時(開場は18時30分から)
場所:和泉橋区民館 5階洋室D
〒101-0041 東京都千代田区神田佐久間町1丁目11−7
JR秋葉原駅昭和通り口から徒歩2分
都営新宿線岩本町駅から徒歩3分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅から徒歩1分

会費:社会人1,000円 学生無料(会場費、資料代)※当日、会場にて集めさせて頂きます。

【対象(参加条件)】 どなたでも参加できます。

 

【詳細内容】
あふれる情報の中で何が本当に大切なことか、本質を見抜く直観力が、今まで以上に必要な時代になっています。不確定性を秘めた変化の激しい外部環境の中で、感性を磨いていくためには、まず内部環境である「心の平安」を取り戻し、感性を磨く工夫が重要です。この講座では、2500年の歴史をもつ禅的瞑想法を誰でもできる「イス禅」としてお伝えします。
1日10分の禅的瞑想法を取り入れることで、社会人としての器を広げる、本質を見抜く直観力、判断力、集中力のアップを図ります。
(1)潜在意識を活性化すると、あなたが変わる!
・「瞑想」が心に効く理由(心を豊かにする)

(2)1分間3回の呼吸で心身を調える「あうん呼吸法」(1分禅)

(3)直観力をみがく禅的瞑想法「イス禅」と「立禅(りつぜん)」
・「イス禅」の3ステップ法「調身」「調息」「調心」
・どこでもできる「立禅(りつぜん)」のやり方

(4)元気になる「禅」の話
・誰もが素晴らしい「宝物」を心の中に持っている

 

【講師氏名】
有徳経営研究所株式会社 代表取締役 公認会計士  笠倉 健司 氏

【講師経歴】
早稲田大学政治経済学部入学、第二文学部に転入学。臨済禅の修行に打ち込み禅歴30年、人間禅道場居士。1987年早稲田卒後、高校国語課講師を務める。1992年、31歳で公認会計士試験に合格。あずさ監査法人で上場企業の監査、株式公開、M&Aなど財務、会計の第一線で活躍する。2008年にアーク監査法人パートナーに就任。2010年、有徳経営研究所㈱を設立。顧問先の経営アドバイザー、日本人の心の歴史の研究の傍ら、セミナー講師としてメガバンク系コンサル企業や各地の商工会議所で活躍。

 

 

 

 

2018年9月28日(金)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催しました。

今回は衆知の笠倉先生の記事から

碧巌録から百丈和尚の話


百丈懐海(ひゃくじょう・えかい。七四九~八一四)禅師は、唐の時代の福建省長楽の生まれ、二〇歳で西山慧照和尚のもとで出家し、南嶽の法朝律師から具足戒を受け、広く仏教を学び、馬祖大師の法を嗣いだ。

そして江西省の大雄山(だいゆうざん。百丈山)に大智寿聖寺(だいちじゅしょうじ。百丈寺)を建立して禅風を鼓吹し、い山霊祐(いさん・れいゆう。い:さんずいに為)禅師、黄檗希運(おうばく・きうん)禅師など多くの弟子を育てた。

 

 

禅の教えは自分の心を静め、自己に向き合う事で自己の本質に気づく。
その為に論理的に解けない質問をわざとして自己とは何か?という根本的な問題に目を向ける様にしているとの事。

つまり答えを用意し、答えを求める事ではなく
問い続ける事が重要という内容なのですが面白いのは
参加者からの話で
毎年東大に何百と輩出している○○高校でノーベル賞受賞は1人もいない。

頭が良い、頭の回転が速い人というのは早く答えを求め、出して動いていく。


そんな論理的な所をどんどん突き詰めていく方が多くて
頭の中ですぐに答えが出てしまって、答え通りにいかない場合は
自分よりも先に周りの動きが悪いから、理解していないから
という結論になってしまうのでは・・?

 

じっくりと物事を考え考えすぐに出ない答えであっても追求し続けていく、そんな探究心が禅を学ぶ土壌にあったのではないか。

であるならば、ただ単に座禅や書物を読むだけではなく
答えの無いものに対して物事を突き詰めて考えていく教育が
今の世に求められているのではないかとの事で新たな視点からのヒントを頂きました。

2018年8月24日(金)19時~21時「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」

日時 2018年8月24日(金)19時~21時(開場は18時30分から)
場所:和泉橋区民館洋室D
〒101-0041 東京都千代田区神田佐久間町1丁目11−7
JR秋葉原駅昭和通り口から徒歩2分
都営新宿線岩本町駅から徒歩3分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅から徒歩1分

会費:社会人1,000円 学生無料(会場費、資料代)※当日、会場にて集めさせて頂きます。

【対象(参加条件)】 どなたでも参加できます。

 

【詳細内容】
あふれる情報の中で何が本当に大切なことか、本質を見抜く直観力が、今まで以上に必要な時代になっています。不確定性を秘めた変化の激しい外部環境の中で、感性を磨いていくためには、まず内部環境である「心の平安」を取り戻し、感性を磨く工夫が重要です。この講座では、2500年の歴史をもつ禅的瞑想法を誰でもできる「イス禅」としてお伝えします。
1日10分の禅的瞑想法を取り入れることで、社会人としての器を広げる、本質を見抜く直観力、判断力、集中力のアップを図ります。
(1)潜在意識を活性化すると、あなたが変わる!
・「瞑想」が心に効く理由(心を豊かにする)

(2)1分間3回の呼吸で心身を調える「あうん呼吸法」(1分禅)

(3)直観力をみがく禅的瞑想法「イス禅」と「立禅(りつぜん)」
・「イス禅」の3ステップ法「調身」「調息」「調心」
・どこでもできる「立禅(りつぜん)」のやり方

(4)元気になる「禅」の話
・誰もが素晴らしい「宝物」を心の中に持っている

 

【講師氏名】
有徳経営研究所株式会社 代表取締役 公認会計士  笠倉 健司 氏

【講師経歴】
早稲田大学政治経済学部入学、第二文学部に転入学。臨済禅の修行に打ち込み禅歴30年、人間禅道場居士。1987年早稲田卒後、高校国語課講師を務める。1992年、31歳で公認会計士試験に合格。あずさ監査法人で上場企業の監査、株式公開、M&Aなど財務、会計の第一線で活躍する。2008年にアーク監査法人パートナーに就任。2010年、有徳経営研究所㈱を設立。顧問先の経営アドバイザー、日本人の心の歴史の研究の傍ら、セミナー講師としてメガバンク系コンサル企業や各地の商工会議所で活躍。

 

2018年7月27日(金)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催しました。

 

今回の勉強会では生死についてをテーマに

いかに生きるかについてはよく聞くこともあり取り上げられるテーマとしても多いと思いますが

いかに死ぬか?
はなかなか無いと思われます。

禅においては「生を明らめ死を明らむるは、仏家一大事の因縁なり」
(生きること、死ぬことの意義を明らかにするのが、仏法を学ぶ者にとって最も大切な問題である)
という道元禅師の言葉があります。また、唐時代には、型にはまった禅問答よりも、その場その場で活き活きとしたやり取りをすることが尊ばれました。

 

参加者の方からはちょうどオウム事件の死刑執行が最近あり、ちょうどそれを考えていた際、何故彼らはそこに走ってしまったのか?それは今は反省してもその時はそれが答えになっていた。その答えを示したのが麻原だったのではないか。だから今を生きる事が出来ずに、他の人の中に生きる、依存するというのが答えを示してくれる人に依存してしまう環境があったのではないかと。

確かにその通りだなと感じます。

 

また、今、ここ、自己の禅の教えの中において一番実践しているのは子供(赤ちゃん)

先々を考えず、今!を素直に生きている。先々の悩みを持たず邪念もない。

だから子供心、童心に戻るという意味はそういうところにあるのかなと思います。

2018年6月22日(金)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催しました。

今回は出処進退について、引き際と後進に道を譲る事についてを解説頂きました。

東アジア(中国、朝鮮、日本)における最大の古典である「論語」の精神は、徳治(とくち)主義といわれます。徳のある立派な人物が、正しい理念と思いやりの心をもって人を治めていくという考え方です。

徳治の中身には、いろいろな面がありますが、どのような人にも寿命があるように、要職にある人にも、引退の時期が来ます。そのときの出処進退、特に退く時に潔くきれいに退くということが大切ですが、同時に難しくもあるとされます。

出処進退の爽やかさ

出処進退については、特にリーダーの職にある方にとって引き際というのが難しい判断だと思いますが
人間の真価は引き際に見られる所に価値があるという事で

伊藤肇氏の現代の帝王学を基に

51cqRklSt9L. SL250 - 禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会

興銀相談役の中山素平氏
「責任者は、その出処進退に特に厳しさを要するというより、出処進退に厳しさを存するほどの人が責任者になるべきである」と規定
特に「退」には、のっぴきならなぬ

二つの「人間くさい作業」をやらねばならぬから、そこのところを見極めてさえおれば、最も正確な人物評価ができるのである。

一つは「退いて後継者を選ぶ」である。

これは企業において、自分がいなくても、仕事がまわっていくようにすることである。

いわば「己を無にする」ことからはじめなければならない。

住友総理事だった伊庭貞剛(いばさだたけ)は「人の仕事のうちで一番大切なことは、後継者を得ることと、後継者に仕事をひきつがせる時期を選ぶことである。後継者が若いといって譲ることを躊躇するのは、おのれが死ぬことを知らぬものである」と、痛烈な言葉を残している。

二つは「仕事に対する執着を断ちきる作業」である。

仕事を離れてみると、はじめて仕事が自分の人生にどんなウェートをもっていたががよくわかる。

そして、いかにも沢山の仕事をしてきたようにみえても、それがそのまま、自分の生きたあかしとはなり得ないことに気がつき、あげくのはては自分ひとりだけがとり残されたような、穴の底深く落ち込んでしまったような空爆感にさいなまれる。

これを克服するのは、口でいうほど、生やさしいことではない。


 

 

伊庭貞剛(いばさだたけ)紹介

1847-1926 明治時代の実業家。号は幽翁(ゆうおう)。
弘化(こうか)4年1月5日生まれ。
明治12年叔父(おじ)で住友家筆頭番頭の広瀬宰平にまねかれ,
司法官から住友家の本店支配人となる。
別子鉱業所支配人,総理事を歴任し,住友財閥の基礎をきずいた。
大阪紡績,大阪商船の創立にもかかわった。23年衆議院議員。
大正15年10月23日死去。80歳。近江(おうみ)(滋賀県)出身。

【格言など】
事業の進歩発達に最も害をなすものは,青年の過失ではなくて老人の出しゃばりである
(明治37年58歳で住友総理事を譲って引退する際のことば)

<伊庭貞剛の幹部社員育成法>

(前略)・・住友グループの礎を築いた第2代総理事の伊庭貞鋼(いばていごう)
(天保8年~大正15年)は部下が持ってきた書類に目を通さずに判を押すことで有名であった。しかし判を押すが責任はとらないというのではない。

ことごとく判を押すが一度押した書類については絶対に責任をとったといわれる。
この書類を見ないで判を押したことで何が起きたかといえば、住友グループの礎を築く人材が次々と育ったのである。

部下は何を書いても判を押してもらえる。しかし、不備な書類のために問題が起きれば全て伊庭(いば)さんが責任をとらなければいけなくなる。これでは申し訳ないということから、どうせ判を押してもらえると分かっていても、部下たちは一生懸命調査や準備をし、絶対に間違いのないよう書類を書いた。そういうことから、おのれ自身が最高意思決定者のような立場で、仕事をする習慣ができ人材が育っていったのである。

 

愛媛県の別子銅山の運営だけを長年生業としていた住友であったが、伊庭が総理事に就任すると住友銀行(現三井住友銀行)を創設した他、現在の住友金属工業、住友軽金属工業、住友電気工業、住友林業の前身となる事業や住友倉庫を設立するなど、育てた人材とともに現在の住友グループの土台を築いた。・・・(後略)

「偉人のエピソード集」より
http://tamiyataku2.blog.fc2.com/blog-entry-7.html

 

戦前の住友財閥の基礎を作った大経営者である伊庭貞剛は、とても人物の大きな人で、ビジョンと胆力を併せ持った偉大な経営者です。
部下を信頼して、書類に目を通さずに決裁したことで有名だったそうですが、自分が決裁したことについては、責任を取ったと伝わっています。
当然、ビジネスの世界ですから、すべてが成功するわけではなく、失敗したプロジェクトや稟議書もあったわけですが、伊庭は、部下の責任を追及するよりも、部下をかばって、自ら失敗を引き受けたのでした。
その結果、部下は、積極的に仕事にチャレンジでき、また、尊敬する伊庭に迷惑をかけないように、より高い視点でものごとを考えるトレーニングができました。結果的に、後の住友財閥を率いる優れた人材を育てることができたということです。

次回は2018年7月27日の開催になります。

2018年4月20日(金)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催しました。

今回は、前回好評の佐藤一斎の言志四録に続き、佐藤一斎の「重職心得箇条」に学ぶ

「重職心得箇条」は幕末の天保・弘化の頃、幕府教学の大宗であった佐藤一斎が、その出身地である岩村藩(岐阜県恵那市)の為に作った重役の心構えを書き記したもの

 

佐藤一斎(さとう いっさい)は、安永元年(1772年)に江戸浜町に生まれました。安政六年(1859年)に、八十八歳の天寿を全うしますが、死の直前まで現役の教育者として大活躍しています。当時としては、驚異的な長命であったと言えます。
青年時代(今でいえば中高校生の頃)、江戸は下谷の柔術道場に親友の杉本仲温(後に医者となる)と一緒に入門し、熱心に稽古しました。やがて柔術に上達すると、自分の腕前を試そうということになり、江戸の人々が吉原に通う道である日本堤(つつみ)で、往来する人をとらえて無法に投げるという危険な遊びをしていたと伝わっています。相手は不意を突かれて手向かうほどのこともできずに投げられたので、それを喜んで何よりの娯楽にしていたというのですから、現代であれば暴走族にでもなりかねない元気すぎる気質の持ち主であったようです。

しかし、天明七年(1787年)から始まった松平定信の「寛政の改革」により、世の中の雰囲気が一変します。改革の本来の目的は、幕府財政の立て直しにあったと思いますが、生真面目な定信の性格もあり、社会の風俗や思想も厳しく統制されました。現代でいえば、バブル景気で世の中全体が浮かれていたのが、日銀の過度の引き締めでバブルが崩壊し、火が消えたように不景気になったようなものでしょうか。
純情多感な青年であった佐藤一斎は、世の中の変化を天の諌めと感じたのでしょう

 

これまでの奔放な生活を真剣に反省します。そして、親友の杉本仲温と、「男児たるもの、なんぞ天下第一等の事を為さずして、すなわちこの小勇をなさん」(男と生まれて、天下に第一等の価値あることをせずに、こんな小さな勇気(辻投げ)を誇っているようではいけない)と話し合い、それから学問に打ち込むようになったと伝わっています。

 

 

寛政四年(1792年)、二十一歳のとき、林述斎の勧めで大阪に学問修行に行きます。そのきっかけとなったと思われるエピソードがあります。勤めを辞めて浪人中だった一斎は、ある日、江戸藩邸で親しく付き合っていた岩村藩の友人と隅田川で舟遊びをしました。ところが、友人が誤って水に落ち、そのまま水死するという不幸な事件が起こりました。友人の死に心をひどく痛めた一斎は、安閑と江戸にいることができず、ひとかどの学者になるまでは江戸に帰らないという悲壮な覚悟で、大阪に旅立ったと伝わっています。(友人の水死事件がきっかけで、近侍の勤めを免ぜられたという説もあります。)

 

幕府の官学は、朱子学ですが朱子学だけではなく、陽明学も学ぶことができ、佐藤一斎の学風は、「陽朱陰王(ようしゅいんおう)」と言われるようになります。「表向きは朱子学を教えるが、内実は、陽明学も教えている」という意味です。
特定の学派にこだわらずに、それぞれの教えの長所を取り入れ、儒学の教えを総合していったという点で、今日では、むしろ誉め言葉に感じます。そのような一斎の幅の広い学風は、若き日に大阪の懐徳堂に学んだことが大きく影響しているといわれています。その後一斎は、昌平坂学問所の大学頭(だいがくのかみ)であった林簡順の門下生となり

林家の私物であった昌平坂学問所を幕府に公納し、正式に幕府の直轄機関となります。現代風に言えば、国立大学になったと。それと同時に、学校規則なども整備し、武士に限らず、町人や百姓であっても、真面目に学問に打ち込む者は学生として受け入れることにしました。身分制度の厳しい江戸時代において、やる気のある者は身分にかかわらず、幕府の学校で講義を聴けるというのですから、大変開明的な方針であったと思われます。

 

陽明学とは?朱子学とは?簡単に。

朱子学
身分秩序が大切【礼をわきまえ主君に従うこと】
自然や万物に上下関係・尊卑があるように人間社会にもそのような差別があって然るべき

陽明学
朱子学を否定して生まれた思想
周囲の人間との関係性を重視し誰とでも懇ろに親しみ、上の者を敬い、下の者を軽んじ侮らないこと即ち「愛敬」を具体的な実践

ただ、当時の幕府にとっては危険思想で、陽明学に通じる学者などを島流しにしたり。。

 

その後

一斎の晩年である嘉永六年(1853年)に、ペリーが率いるアメリカの艦船(黒船)が、日本に来航します。幕府はペリー艦隊を江戸湾浦賀沖に誘導し、アメリカ合衆国大統領の国書が幕府に渡され、翌年の日米和親条約の締結に至ります。この事件から明治維新までが「幕末」の動乱の時代になるわけですが、一斎は八十代の高齢でもあり、また、学問一筋の学者・教育者であったこともあって、政治活動を直接行うことはありませんでした。
それでも、ペリーが持ってきた国書に対して、幕府当局から諮問を受けて、たびたび意見を奏上しています。ちなみに、ペリーの持ってきたアメリカの国書は、英語版の原本だけではなく、漢文訳とオランダ語訳もセットになっていました。アメリカにすれば、英語版がメインのものですが、当時、英語を解する者がほとんどいなかった日本人にとっては、漢文版をメインに、オランダ語訳を適宜参照して、内容を理解しました。そのため、漢文の専門家である佐藤一斎とその門下生は、ペリーとの交渉において通訳の役割を果たしたともいえるでしょう。現代では想像もできない話です。

 

 

佐藤一斎のエピソードとその門人
一斎は、一流の学者でしたが、文弱の人ではありません。若い頃から武芸に親しみ、門下生にも、武芸を奨励しました。一斎が、武芸についても達人のような眼力を持っていたことを伺わせるエピソードをご紹介しましょう。
一斎が、水道橋にある弟子の牧野黙庵の寓居を訪問した時のことです。たまたま、一人の武士が馬に乗って門前を過ぎるところでした。馬術を得意としていた一斎がその姿を見て、黙庵の子供達に向かって言いました。「あそこで馬に乗っている者は、人が馬に乗っているのではなく、馬が人を乗せているだけだ。主導権が馬にある。危ないものだ。」
すると、乗馬の武士が門前を十歩も行くか行かないかのないうちに、突然、馬が躍り上がって、武士は馬から振り落とされました。一斎は笑いながら、「すべてはこれと同じだ。学問にも、学びの正しい術(技術や方法)がある。それを理解せずに、闇雲にたくさんの本を読んでも、人が本を読むのではなく、本が人を読んでいるだけになる。子供らよ、馬から落ちた人を真似することなく、立派な師匠について、正しい方法で学問をしなさい。」正しい方法での学びを重視した一斎ですが、そうかといって、門下生を型にはめるような窮屈な教育はしませんでした。
幕末の騒然とした時期に、一斎の家塾に佐久間象山、山田方谷など経世の才にあふれた優れた若者が下宿して学んでいた時のことです。象山や方谷は、国の政治や経済のことで盛んに議論していました。興奮して大声になることも、しばしばだったようです。

有名な人物は、山田方谷(ほうこく)、佐久間象山(しょうざん)、安積艮斎(あさかごんさい)、大橋訥庵(とつあん)、横井小楠(しょうなん)などです。いずれも、幕末を代表する学者や思想家です。
このうち、幕末日本の先覚者といわれる佐久間象山の門下から、勝海舟(かつ-かいしゅう)、坂本竜馬、吉田松陰(しょういん)、小林虎三郎などの幕末の日本を動かした志士が輩出しました。
吉田松陰の門下からは高杉晋作、久坂玄瑞(くさかげんずい)、木戸孝允(きどたかよし)、伊藤博文、山県有朋(やまがたありとも)などが輩出して、輝かしい明治維新を形成することとなります。

 

 

「重職心得箇条」について

リーダーのあり方の教えを17条に分けて簡潔に説いた『重職心得箇条(じゅうしょく-こころえ-かじょう)』

藩主不在のときは、藩の武士団のリーダーとして藩全体を切り盛りする必要がありますから、支店長や部長の役割も兼ねています。非常勤役員ではなく、常勤で従業員兼務役員(たとえば、取締役総務部長、取締役工場長など)に相当すると理解した方がよいかもしれません。武士団のリーダーに対する心得ですが、その内容は、現代の企業人にとっても、とても参考になるものを含んでいます。明治以降は、長く忘れられていたのですが、それが大正時代に再評価され、内容の素晴らしさから、安岡正篤先生が各地で講義され、安岡先生の高弟であった住友生命の社長・会長を歴任された新井正明氏は、社内の管理職研修で、自ら「重職心得箇条」を講義されたそうです。

2018年3月29日(木)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催します。

日時 2018年3月29日(木)19時~21時(開場は18時30分から)


場所:和泉橋区民館洋室D

 


〒101-0041 東京都千代田区神田佐久間町1丁目11−7
JR秋葉原駅昭和通り口から徒歩2分
都営新宿線岩本町駅から徒歩3分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅から徒歩1分

会費:社会人1,000円 学生無料(会場費、資料代)※当日、会場にて集めさせて頂きます。

 

 

【対象(参加条件)】 どなたでも参加できます。

 

【詳細内容】
あふれる情報の中で何が本当に大切なことか、本質を見抜く直観力が、今まで以上に必要な時代になっています。不確定性を秘めた変化の激しい外部環境の中で、感性を磨いていくためには、まず内部環境である「心の平安」を取り戻し、感性を磨く工夫が重要です。この講座では、2500年の歴史をもつ禅的瞑想法を誰でもできる「イス禅」としてお伝えします。
1日10分の禅的瞑想法を取り入れることで、社会人としての器を広げる、本質を見抜く直観力、判断力、集中力のアップを図ります。
(1)潜在意識を活性化すると、あなたが変わる!
・「瞑想」が心に効く理由(心を豊かにする)

(2)1分間3回の呼吸で心身を調える「あうん呼吸法」(1分禅)

(3)直観力をみがく禅的瞑想法「イス禅」と「立禅(りつぜん)」
・「イス禅」の3ステップ法「調身」「調息」「調心」
・どこでもできる「立禅(りつぜん)」のやり方

(4)元気になる「禅」の話
・誰もが素晴らしい「宝物」を心の中に持っている

 

【講師氏名】
有徳経営研究所株式会社 代表取締役 公認会計士  笠倉 健司 氏

【講師経歴】
早稲田大学政治経済学部入学、第二文学部に転入学。臨済禅の修行に打ち込み禅歴30年、人間禅道場居士。1987年早稲田卒後、高校国語課講師を務める。1992年、31歳で公認会計士試験に合格。あずさ監査法人で上場企業の監査、株式公開、M&Aなど財務、会計の第一線で活躍する。2008年にアーク監査法人パートナーに就任。2010年、有徳経営研究所㈱を設立。顧問先の経営アドバイザー、日本人の心の歴史の研究の傍ら、セミナー講師としてメガバンク系コンサル企業や各地の商工会議所で活躍。

 

2018年1月26日(金)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催します。

日時 2018年1月26日(金)19時~21時(開場は18時30分から)


場所:和泉橋区民館洋室D


〒101-0041 東京都千代田区神田佐久間町1丁目11−7
JR秋葉原駅昭和通り口から徒歩2分
都営新宿線岩本町駅から徒歩3分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅から徒歩1分

会費:社会人1,000円 学生無料(会場費、資料代)※当日、会場にて集めさせて頂きます。

 

 

【対象(参加条件)】 どなたでも参加できます。

 

【詳細内容】
あふれる情報の中で何が本当に大切なことか、本質を見抜く直観力が、今まで以上に必要な時代になっています。不確定性を秘めた変化の激しい外部環境の中で、感性を磨いていくためには、まず内部環境である「心の平安」を取り戻し、感性を磨く工夫が重要です。この講座では、2500年の歴史をもつ禅的瞑想法を誰でもできる「イス禅」としてお伝えします。
1日10分の禅的瞑想法を取り入れることで、社会人としての器を広げる、本質を見抜く直観力、判断力、集中力のアップを図ります。
(1)潜在意識を活性化すると、あなたが変わる!
・「瞑想」が心に効く理由(心を豊かにする)

(2)1分間3回の呼吸で心身を調える「あうん呼吸法」(1分禅)

(3)直観力をみがく禅的瞑想法「イス禅」と「立禅(りつぜん)」
・「イス禅」の3ステップ法「調身」「調息」「調心」
・どこでもできる「立禅(りつぜん)」のやり方

(4)元気になる「禅」の話
・誰もが素晴らしい「宝物」を心の中に持っている

 

【講師氏名】
有徳経営研究所株式会社 代表取締役 公認会計士  笠倉 健司 氏

【講師経歴】
早稲田大学政治経済学部入学、第二文学部に転入学。臨済禅の修行に打ち込み禅歴30年、人間禅道場居士。1987年早稲田卒後、高校国語課講師を務める。1992年、31歳で公認会計士試験に合格。あずさ監査法人で上場企業の監査、株式公開、M&Aなど財務、会計の第一線で活躍する。2008年にアーク監査法人パートナーに就任。2010年、有徳経営研究所㈱を設立。顧問先の経営アドバイザー、日本人の心の歴史の研究の傍ら、セミナー講師としてメガバンク系コンサル企業や各地の商工会議所で活躍。

禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会 禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会
禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会 禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会

2017年11月22日(水)「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催

日時 2017年11月22日(水)19時~21時(開場は18時30分から)


場所:和泉橋区民館洋室C


〒101-0041 東京都千代田区神田佐久間町1丁目11−7
JR秋葉原駅昭和通り口から徒歩2分
都営新宿線岩本町駅から徒歩3分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅から徒歩1分

会費:社会人1,000円 学生無料(会場費、資料代)※当日、会場にて集めさせて頂きます。

 

 

【対象(参加条件)】 どなたでも参加できます。

 

【詳細内容】
あふれる情報の中で何が本当に大切なことか、本質を見抜く直観力が、今まで以上に必要な時代になっています。不確定性を秘めた変化の激しい外部環境の中で、感性を磨いていくためには、まず内部環境である「心の平安」を取り戻し、感性を磨く工夫が重要です。この講座では、2500年の歴史をもつ禅的瞑想法を誰でもできる「イス禅」としてお伝えします。
1日10分の禅的瞑想法を取り入れることで、社会人としての器を広げる、本質を見抜く直観力、判断力、集中力のアップを図ります。
(1)潜在意識を活性化すると、あなたが変わる!
・「瞑想」が心に効く理由(心を豊かにする)

(2)1分間3回の呼吸で心身を調える「あうん呼吸法」(1分禅)

(3)直観力をみがく禅的瞑想法「イス禅」と「立禅(りつぜん)」
・「イス禅」の3ステップ法「調身」「調息」「調心」
・どこでもできる「立禅(りつぜん)」のやり方

(4)元気になる「禅」の話
・誰もが素晴らしい「宝物」を心の中に持っている

 

【講師氏名】
有徳経営研究所株式会社 代表取締役 公認会計士  笠倉 健司 氏

【講師経歴】
早稲田大学政治経済学部入学、第二文学部に転入学。臨済禅の修行に打ち込み禅歴30年、人間禅道場居士。1987年早稲田卒後、高校国語課講師を務める。1992年、31歳で公認会計士試験に合格。あずさ監査法人で上場企業の監査、株式公開、M&Aなど財務、会計の第一線で活躍する。2008年にアーク監査法人パートナーに就任。2010年、有徳経営研究所㈱を設立。顧問先の経営アドバイザー、日本人の心の歴史の研究の傍ら、セミナー講師としてメガバンク系コンサル企業や各地の商工会議所で活躍。

禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会 禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会
禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会 禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会

2017年9月27日「禅の知恵と古典に学ぶ人間学勉強会」開催

日時 2017年9月27日(水)19時~21時(開場は18時30分から)
場所:和泉橋区民館洋室D
〒101-0041 東京都千代田区神田佐久間町1丁目11−7
JR秋葉原駅昭和通り口から徒歩2分
都営新宿線岩本町駅から徒歩3分
東京メトロ日比谷線秋葉原駅から徒歩1分

会費:社会人1,000円 学生無料(会場費、資料代)※当日、会場にて集めさせて頂きます。

詳細はこちら
http://ur0.biz/FCqk


【詳細内容】
あふれる情報の中で何が本当に大切なことか、本質を見抜く直観力が、今まで以上に必要な時代になっています。不確定性を秘めた変化の激しい外部環境の中で、感性を磨いていくためには、まず内部環境である「心の平安」を取り戻し、感性を磨く工夫が重要です。この講座では、2500年の歴史をもつ禅的瞑想法を誰でもできる「イス禅」としてお伝えします。
1日10分の禅的瞑想法を取り入れることで、社会人としての器を広げる、本質を見抜く直観力、判断力、集中力のアップを図ります。
(1)潜在意識を活性化すると、あなたが変わる!
・「瞑想」が心に効く理由(心を豊かにする)

(2)1分間3回の呼吸で心身を調える「あうん呼吸法」(1分禅)

(3)直観力をみがく禅的瞑想法「イス禅」と「立禅(りつぜん)」
・「イス禅」の3ステップ法「調身」「調息」「調心」
・どこでもできる「立禅(りつぜん)」のやり方

(4)元気になる「禅」の話
・誰もが素晴らしい「宝物」を心の中に持っている

【講師氏名】
有徳経営研究所株式会社 代表取締役 公認会計士  笠倉 健司 氏

【講師経歴】
早稲田大学政治経済学部入学、第二文学部に転入学。臨済禅の修行に打ち込み禅歴30年、人間禅道場居士。1987年早稲田卒後、高校国語課講師を務める。1992年、31歳で公認会計士試験に合格。あずさ監査法人で上場企業の監査、株式公開、M&Aなど財務、会計の第一線で活躍する。2008年にアーク監査法人パートナーに就任。2010年、有徳経営研究所㈱を設立。顧問先の経営アドバイザー、日本人の心の歴史の研究の傍ら、セミナー講師としてメガバンク系コンサル企業や各地の商工会議所で活躍。

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