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ヒサのブログ

頑張る小さな会社、小さなお店
に贈る応援メッセージ

これこそまさしく「すき間」という商売を見つけました。


「選挙用品」の販売です。


これは、少し前の日経MJに載っていた株式会社マテリアという会社で、選挙用のタスキやポスター、手袋、それになんと選挙カーまで売っています。


選挙用品のワンストップソリューションとでもいうのでしょうか。


顧客が選挙立候補者という特殊性から、見込み客として接触することが困難であり、人脈をつくることにも時間を要し、交渉や商談にも非常に神経を使うことが多かったそうで、商売が軌道に乗るまでは困難を極めたそうです。




努力のかいあり、今では、4000件以上の選挙に関する相談案件がデータベースとして蓄積されています。

候補者からの問い合わせも増え、当選者からの紹介、リピート候補者からの依頼も多いとのことです。



まさしく「参入障壁」が高く、それゆえ、新規参入してくる競争者はなく、価格競争もほとんどない市場となっています。


このケースは、もとから選挙用品市場というものが現前と存在していたわけではなく、市場を創りだしたと言ってもよいでしょう。


コンクリートのすき間に咲くたんぽぽやすみれのように、参入するには、とても狭くて、入りにくく、見つけにくい「すき間」でも、努力を重ねることで 独り占めできる”居心地のよい楽園”に変えることができます。








P.コトラーの地位別競争戦略はあまりにも有名です。

そのなかで中小企業がとるべきは「ニッチャーの戦略」であるということも今さら繰り返すまでもありません。

ニッチ、つまり「すき間」ですが、すき間にもいろいろあって、居心地のいいすき間もあればそうでないすき間もあります。

かといって、誰にでも気づかれるような大きなすき間だとすぐに競争相手が参入してきます。


コンクリートや石垣にのすき間に咲く小さな花は、窮屈な場所で厳しい環境に耐え、健気にきれいな花を咲かせています。

たんぽぽしかり、すみれしかり。



でも、実は、このすき間こそ、そこに生きる植物にとって最高の環境であり、楽園なのであり、決して不遇に健気に耐えているのではない・・・・

ということが東京大学大学院教授塚谷裕先生の著書「スキマの植物図鑑」に書かれています。

コンクリートや石垣のすき間というのは、まずその狭さゆえに他の植物が生息する余地がほとんどなく、陽の光を一人占めできる、さらに、コンクリートに覆われているゆえに土中の水分が蒸発しにくいという、「ニッチャー」にとっては生きていくうえで最高の環境なのです。


自分にとって最も居心地のいい「すき間」はどこなのか?

それは、自社の「強み」をしっかり見直し、環境変化に敏感になることで見えてきます。

すき間を楽園に変え、そこに力強く根付くことでオンリー1”という花を咲かせることができるのです。











消費税増税が実施されてから1ヶ月と少しが過ぎました。


フタを開けてみると、思っていたほどの買い控えはないという印象ですが、大百貨店は高級品の駆け込みがあった分、2桁減、主要家電製品5品目も約2割減と、やはり、静かな中にも、なんらかの影響は出ているようです。


一説によると、今回よりも1年半先の10%への引き上げ時のほうがインパクトが強いのではないかとも言われています。

2013年6月の電通の調査では、税率が5%から8%へ上がるときより、8%⇒10%の方が活計への圧迫感が大きいという結果が出ています(電通「消費税に関する調査」)。


企業にとって消費税増税というのは、SWOT分析でいうところのThreat=脅威であることには間違いありません。


「脅威」は経営戦略の常套として、回避すべきものですが、この消費税増税という「脅威」だけはあいにく回避できません。


中には、今回の「脅威」の波をなんの対策もとらず、漫然と迎えてしまったお店も多いのではないでしょうか?


今からでも遅くないので、この「脅威」を「チャンス」に変える工夫を試みるとお客さまの反応も違ってくるかもわかりません。


ここで、先日のECRSの原則が役立ちます。


例えば、ECRSのE〈なくせないか?〉。


理容店なら、洗髪や顔そりを省いたシンプルメニューで、安さをPRしてみる・・


クリーニング店なら、襟、袖など1部分のみのクリーニングやアイロンがけのみのサービスを実施してみる・・


例えば、ECRSのR〈順番を変えられないか〉。


マッサージ店なら、主要顧客層を高齢者や主婦からサラリーマンやOLに変更し、、忙しい人でも短時間でリラックスできるサービスを提供する・・


婦人靴店なら、これまで、おしゃれやファッション性に重きをおいて品揃えしていたのを、足の悩みや健康の問題を解決する商品に変更する・・


など、少しだけ視点を変えることで消費税増税を改善・改革の大きなチャンスとすることができます。



余談ですが、我が家には、中学2年生の次男がいます。


先日、新学年担任の先生の家庭訪問がありました。


前の日、嫁さんが、庭から玄関のすみずみまで、それはそれはきれいに履き清めていました。


年に1度、我が家の玄関が美しく磨かれる日でもあります。


こんなふうに、あまり親しくないお客さんに来てもらうというのも、たまにはいいものです。


普段掃除していないということがお客さんにばれるという「脅威」が、家の玄関がキレイになるという「チャンス」になるのですから・・


まさに「ピンチ」と「チャンス」は紙一重ですね。