以前、ある地元のグルメ情報誌出版社の社長さんと話す機会がありました。
この雑誌は、飲食店などの広告とクーポンを掲載しています。
小規模な会社なので営業も社長自らこなします。
営業先の経営者に対し、広告掲載の提案をするのですが、断られる理由の多くが景気が悪く売り上げも悪いのでお金がないから広告なんて出せない というものです。
社長曰く、売り上げが悪いからこそ広告を出さなければいけないのであって、何も売り上げがよければ広告なんて必要ない。
広告にかかるお金は「費用」というイメージがあるが、広告はあくまでも「投資」である。
ほんとうに必要な投資なら借りてでもすべきだ。
「投資」はあとでリターンがあるのものであり、また、どれくらいのリターンを望むのかを計算して投資をすべきである。
経営者は皆この点を取り違えている。
まったくその通りで、これは「人」に関するお金にも同じことが言えます。
いわゆる人件費です。
これを「投資」と捉えるか「費用」と捉えるかで「人」へのお金のかけ方がずいぶん違ってきます。
従業員に支払う給料を「費用」とみるのか、いずれ大きなリターンをもたらす「投資」とみるのかです。
人件費を「投資」と捉えるなら、人の大切さがみえてきます。
「投資」とは新規に店を出したり、改装したり、設備や機械をリニューアルすることだけではありません。
考え方を変えれば、日々費用とか経費とか言っているお金も「投資」の一面が必ずあります。
お金を活かすも殺すも経営者の思いひとつです。