今日は私ことInBanの24歳最後のブログになります。



そう、明日にはひとつ年をとってしまうのです。


月日の経つのは早いですね~…!(´Д`;)



さて、記念すべき最後のブログは新しい章から始ります。



新しい章では哲朗がサチに全てを話します。


サチは受け止めることが出来るのでしょうか。


そして、衝撃の真実が…!!!








『世界の終わりを、キミと…』


17.


カナは俺の手を握ったまま海を見つめ、ひとつの質問をした。


「ねぇ?哲朗。もしも、もしもよ、もしもこの世界が明日で終るとしたら、哲朗は誰といたい?」


「なんだ?それ、ナゾナゾか?」


俺がカナの質問に冗談半分に返すと、カナがふくれて言った。


「真剣に聞いてんの!」


「ああ。悪かったよ。じゃあ、俺も真剣に言うよ。俺は世界の終わりはカナと二人で過ごすな」




昔、俺たちは海の見える小高い丘の上でこんな話しをした。


カナは長い髪を風で揺らしながら俺を見て安心した笑顔を見せた。



明日世界が終ってしまうなんて、俺たちにはとても遠い出来事のようだと思っていた。


でも、カナと俺の世界はあの日に終ってしまった。


俺はあの時の約束を果たす事ができなかった。




俺がしつこくサチに言ったので、サチは嫌々ながら自分の病室に戻ってくれた。


俺は少ししか、サチと一緒に過ごす事ができない。


だから少しでもサチと一緒にいたいので帰るようにサチに言った。


だが、文句を言いながらも俺は自己嫌悪に陥っていた。



サチからしてみれば、俺のためにカナのところへ行ったはずなのに、それは、良く分かっている。


けれど、実際本人に会うとすごく辛い。


カナが俺を忘れて過ごしているこの現実と対面するのが。



あんなに一緒にいて、自殺をした今でも俺の記憶に残っているカナとの思い出も、カナ自身は覚えていないのだから。



それは切なくて、残酷な事だった。



でも、俺は思う。


こんなことをしている間にも、サチとの時間がどんどん無くなってしまう。


これはせっかく天使からもらった時間なのだから。



『サチ。俺にはもう、四日間しかないんだぞ!四日間しかサチと一緒にいられないんだよ。カナのことはいいんだ。俺はサチとの時間を大切にしたいんだ』



「(四日?どういうこと?)」



サチは聞き返した。


俺は始めてあの時言えなかった、天使にサチと一週間だけいられるという話をすることにした。


『あのな、サチ。俺はサチに言ってないことがあるんだ』


俺はこれを機にサチに自分の役目をサチに伝えることにした。


そうすれば、サチはきっと俺との時間を大切にするはずだ。



「(言っていないこと?)」


『ああ。その役目っていうのが、サチ。お前を救うことなんだ。サチは学校でイジメられてたし、家では両親に自分の夢を理解してもらうことができなかっただろう』



「(ええ。確かに私はそうだったわ。じゃあ、哲朗は…)」


サチはその後の言葉を口に出さず、両手で口を覆った。


『ああ。そうだよ。俺はサチを救うために今まで一緒にいたんだ。だから、俺の役目は終ったんだ。だから成仏する』



「(それが私の退院の日と一緒ってことなのね)」


俺はサチに全てを話した。


「(そんな…もっと早く言ってくれればいいのに。四日間なんて早すぎるわ…)」


サチが大きく首を振って言った。


サチの手は強く布団を握っている。


だけど、俺は今言わなければ、言うチャンスを失ってしまう。



『ごめん。本当はもう少し早く言ったほうがよかったんだけど、それどころじゃなかったし、落ち着いたら話そうとは思ってたんだよ。これは決まっていたことなんだ』


俺は冷静に話しをしていることが不思議だった。


俯いていたサチが顔を上げる。


俺はもうひとつサチに言っていない大切なことがある。



『俺はな、自殺したんだ。でも、サチに会っていなかったら俺はすでにこの世にいなくて、大切な人や、大切なことに気付かなかったままで終ってた。それに気付かせてくれたのがサチだった』


そんなのキレイ事でしかないと、サチに話しながら思っていた。


結果サチを救う事ができたし、今まで気付くことの無かった命の大切さを知ることが出来た。


でもそれはあの天使が強制的にサチを救うように俺に言ったからだ。


その事実をサチが知らないのを良いことに、俺は全て丸く収めようとしている。



サチが何も言わないのが気になった。



『サチだってずっと俺と一緒にいらるって思っていなかっただろう?必ず別れが来る。だったら、こうして一緒にいられる時間が分かっているうちは悔いがないようにサチと過ごしたいんだよ』



「(分からないわ!そんなのエゴよ!哲朗がそう思いたいだけでしょ!!)」


サチが叫んだ!


「どうして…どうしてもっと早く言ってくれないのよ。どうして私の前に現れたのよ。どうして私の前に…」


サチはもう小声で話す余裕も無かった。


「どうしてこんなかたちで哲朗と会ってしまったの…」


『…サチ』


サチは声を殺して泣いていた。


布団を握る手にますます力が入ったように見えた。


「(私、どうして哲朗ともっと早く会わなかったのかしら…。もっと早く会っていたら私、言えたわ。哲朗に。たくさん大切な言葉。私知っているのもの。哲郎のことたくさん…)」


今度は声を出して泣いた。


たくさんの言葉がサチの口から溢れてくる。


そして、最後に俺はあまり聞きたくないセリフをサチは言った。


「(なんで死んでしまったの?哲朗…なんで)」


『サチ…俺は』


そう言って、俺は泣いているサチに触れようとした。


でも、俺の手はサチをすり抜ける。


俺はサチに触れることができない。



サチの涙を拭ってやりたい。


抱きしめてやりたかった。



だが、俺にできることは見守ること。



なあ、天使。


俺は死ぬべきではなかったか…生きているべきだったか?



結果はサチを悲しませることになってしまったが、俺はサチに本当のことを言って後悔はしなかった。


しなかったが、反省はしていた。



もう少し、何かいい言い方があったのではないかと。



もしかしたらサチを悲しませないで話せたかもしれない。



あれ以来、サチはすっかり元気をなくしてしまった。







はい。



私の24歳最後のお話は哲朗とサチの小さな諍いをお送りしました。


次回は一体この二人はどうなるのか気になる続きをお届けします。



ちなみに後、15分で25歳になります。


それでは、24歳の私、バイバInBan。



25歳の私、これからよろしくお願いします。