InBanです。
インフルエンザが流行っています
この頃ですが、大切なご愛読者様は大丈夫ですか?
怖いですね(((( ;°Д°))))
リアル感染列島ですよね。
話し変わりますが、最近たぶん、不規則な生活のせいだと思うのですが、爪がよく割れるようになりました。
クスン…o(;△;)o
私、爪は結構大切にしているので…
なので、サロンに行こうと思います。(→勝手に行けよ)
はいはい。行きますよ。
『世界の終わりを、キミと…』
9.
俺は気になった。
午後の授業の間、サチがエリのことを時々チラッと見ていることに。
『サチ。エリが気になるのか?』
俺は心配になってサチに話しかけた。
サチは板書していた手を止めると小声で答えた。
「(あの子はなんで私をイジメていたのかしら。私みたいな子はクラスにたくさんいるのに)」
サチはシャープペンシルの先を唇に当てながらまたエリを見た。
エリはサチの斜め前に座っていて、今は机に突っ伏して寝ている。
『ふむ…確かにな。なにか原因があるのかな?』
確かにサチの言うとおり、クラスにはサチのようにおとなしい子はたくさんいる。
サチはきっとイジメられていた時も、なぜ自分なのか疑問に思っていたのだろう。
かわいそうだと思った。
『サチ。エリのことなんかもうどうでもいいじゃねえか。関わらなければ良いんだから。それよりもサチは友達を作ることに専念するんだ』
サチに今必要なのは、イジメられていた理由じゃなくて、友達だ。
俺がサチに代わり、怒りを爆発してしまったあの事件以来、ますます孤立してしまうかと恐れていた俺の予想に反して、意外にもサチに話しかけてくる子がちらほらいる。
問題なのはサチ本人だった。
サチは一回裏切られたことがあるので、人をどこまで信用したらいいのか分からない。
だから、向こうから離しかけてくれても笑って相槌を何度か打って逃げるようにその場を去ってしまう。
いくら俺が友達を作ったほうがいいと言っても、今までにイジメらて、なおかつお金を騙し取られた経験のあるサチにとっては難しいことなのかもしれない。
そんな中、サチの運命を変える事件が起きた。
それは帰りにホームルームだった。
担任がプリントをそれぞれの列に配っていく。
前の席から順番にプリントが渡され、当然それはサチのところにも回ってくる。
サチはいつものようにそのプリントを受け取ろうとしたとき、相手のこと手が触れてしまった。
サチはそのことにビックリしてしまったようで、その拍子にプリントを全て床に落としてしまった。
サチは慌ててプリントを拾う。
顔を真っ赤にしながら。
何度も謝る。
別に誰もサチを責めているわけではない。
みんなも一緒に拾ってくれているが、サチには見えていないようだ。
そのとき、斜め前から声が聞こえた。
「あ~あ、ダッサ。さすが、イジメられっ子だね」
エリだった。
恥ずかしさで、サチはそのl場で声を殺して泣いた。
『あの女。マジで許せねえんだけど。俺に体があったら鉄拳のひとつでもお見舞いしてやるところだ』
下校途中俺は愚痴った。
サチはずっと俯いたままだ。
俺の言葉にも何も答えない。
嫌な予感がする。
『な…なあ、サチ。知ってるか?ドイツ人てくしゃみの音が大きいことは気にならないのに、そばをすする音は気になって仕方ないらしいぜ。おもしろいな。…』
俺はどうにかして、サチの気が逸れる方法を考えた。
サチに笑って欲しかった。
嫌な予感は的中した。
「(…哲朗)」
サチは静かに口を開いた。
「(私、転校したいわ)」
『サチ…』
サチの顔は見えなかったが、声は震えていた。
きっと、ずっと考えていたのだろう。
その答えが転校だったのだ。
でも、
『サチ。ダメだよ。そんなことしたって何も変わらねえよ。逃げてるだけだ。また同じことが起きたらどうするんだよ。俺がいるだろう』
俺はサチの顔を覗き込むようにして言った。
サチに言って欲しくない言葉だった。
「(もう、嫌よ)」
『俺が守るからさ。体は無いけどこうしてサチに勇気とかあげられるから。だから、頼むからそんなこと言わないでくれ』
サチをここまで追い込んだのはあいつだ。
エリが悪い。
俺は怒りでまたサチの体を乗っ取ってしまいそうだった。
そのとき、サチが何かを見つけた。
「あれ、エリちゃんじゃない?」
サチが指差した方向を俺も見ると、そこには紛れも無くエリがいた。
『ん?』
エリは男と一緒だった。
同じ男だから分かるが、最悪の男と一緒だった。
チャラチャラしていて、自分勝手が行動に表れている。
自分のペースで歩き(エリがほとんど走るようにして後をついている)、人とすれ違った時に物が当たっただけで舌打ちをしているし、何よりも着ている服がだらしない。
男はエリのほうに振り返ると、手を差し出している。
イライラしているのか、急いでいるのか、貧乏ゆすりをしている。
エリはそんな男に何かを渡した。
男はひったくるようにそれを受け取ると、とっととどこかへ行ってしまった。
残されたエリはなんだか寂しそうな表情で男を見送っていた。
きっと、エリはあの男に遊ばれている。
『サチ。行くぞ。サチには関係ないことだ』
もう、これ以上エリのことでサチが傷つくのを俺は見ていられない。
サチも頷いて、家へと歩き出した。
俺はもう一回サチに言った。
『サチ。約束して欲しいんだ。絶対に転校するとか言わないって。確かに俺は口では強いことを言ってるけど、幽霊だし、生きている人に比べたら心細いかもしれないけど、それでも、サチの力になりたいんだ。だから、一人じゃないって信じて欲しい。サチの支えになれると思うからさ』
俺は今の俺の精一杯をサチに伝えたかった。
これでサチが転校したら、こんなに悲しいことはない。
「(ありがとう。哲朗。ごめんなさい。もうそんなこと言わないわ。哲朗を困らせるようなことは言わない)」
サチは俺の好きな顔で笑った。
はい。
哲朗は幽霊になったほうが、素直でいいやつのようですね。
まだまだサチへの問題は多いようですが、今後も哲朗の活躍に期待です。
それではみなさまも風邪には充分ご注意を。
バイバInBan。