RASTA★InBanです。



緊急事態です。



私と同じ症状の方が営業所で発生いたしました。



私がうつしてしまってのでしょうか…



私は知りません。












『世界の終わりを、キミと…』



6.


このクラスには、食物連鎖のようなトライアングルが形成されていた。


サチに一番最初に金を要求してきた“エリ”という子を頂点にこのトライアングルは成り立っているらしい。



この“エリ”という子は、金色に近い髪をし、耳には左に三つ、右に二つのピアス、素顔が分からないくらいの派手な化粧をしたいかにもアソんでいそうな子だ。



回ってきた紙もきっとこの子の仕業だ。



クラスのみんながエリの指示にしたがっているのだ。


きっと、逆らえばサチのようにいじめられるからだろう。


だから、サチが集中的にイジメの対象になる。



よく、サチはここまで耐えてこれたと感心した。





今サチは学校に行ってはいない。



あの手紙を見てからというもの、また体が学校へ行くことを拒絶しているのだろう。


前はそれこそ遅れても登校していたのだが、今は丸一日休んでいる。


今日で二日目になる。



俺はもちろんサチの傍に居るが、慰めの言葉のひとつもかけれやれていない。


この状態のサチに俺が何を言ってもそれはサチを救う言葉にはならないからだ。



きっとサチは気付いている。


あの時、俺の忠告を聞いていればこんなことにはならなかったかもしれないと。


信じていた人に裏切られた時のショックは計り知れないだろう。



今、サチには何の言葉も要らない。


ただ、この恐ろしい日が一日でも早く過ぎてくれることを祈るだけだろう。



『何があっても、サチ。俺はサチの味方だ。誰も信じなくなっても俺だけはお前を裏切らないから、俺だけは信じて。サチ』いつか、俺はサチにこう言った。



この言葉をサチが覚えていてくれれば、それは少しの救いになるかもしれない。



サチが学校を休んで一週間が経った。



俺はひとつの疑問にぶち当たった。



それはサチの親が心配しないのかということだ。



子供が一週間も学校を休んでいるのだ。


親なら気になるはずだ。



俺はサチが寝たのを確認して、一階に降りてみた。


天使の話では母親は専業主婦のはずだ。



しかし、リビングにも台所にも母親の姿はない。



朝は確かに声を聞いたはずなのに一体、どこへ行ったのか。



もしかして、学校へ抗議に行ったとか?


だったらいいんだけど…



そうこう考えているうちに母親が帰ってきた。



そして、帰るなり、サチのいる部屋をノックした。


三回ノックして、サチの反応をうかがう前に部屋の入ってきた母親はサチの机の上に何かを乗せた。



「聞いてちょうだい。やっとあなたの新しい塾が決まったわ。もうあんな学校行かなくていいのよ」



机の上に乗せたのは新しい塾のパンフレットだった。



進学塾で、そこにはお決まりの謳い文句が書かれていた。



『はっ?!』


つい声が出てしまった。



しかし、これは仕方の無いこと。


だって、あんまりじゃねえか。



イジメに遭って落ち込んで、学校にも行けないボロボロのサチに、なんでこのタイミングで塾の話なんかしてんだよ。



きっとこの母親はサチが学校に行くことができないこの一週間ずっと塾のことしか考えていなかったのだろう。


もっと、やるべきことは他にあるはずだろう。



他人の俺でさえこんなに心配しているっていうのに、当の両親はなんで平気なんだよ。



サチは布団に包まったまま寝たフリをしていた。



母親は興奮したように一気に話すと一階に降りて行ってしまった。



『サチ。起きてるか?』



母親の足音がしなくなったのを確認して、俺はサチに話しかけた。


『あの親、サチがどこの塾に通うかしか頭に無いのか? サチには申し訳ないけどあれはひどい』


サチはまだ布団を頭までかぶって動かない。



『サチ。まだ怒ってるのか? ごめんな。俺、あんまり人のこと考えないやつで…、でも』



俺は恥ずかしかったけど、言いたいことを言うことにした。



『サチのことが心配なんだ。力になりたい』


すると、サチは起き上がって俺のほうを見た。


大きな目は涙でいっぱいだった。



「お願い。助けて…」


消えそうな声だった。



「わたし…私、あの学校いやよ。もう、人を信じられなくなりそう」


サチはこの短い言葉の中にたくさんの思いを詰めて俺に伝えた。



こんな状況なのに、それでも俺は嬉しかった。



こんなひどい目にあって、人から裏切られているのに、まだ俺を信じて助けを求めてくれたことに。



『分かっている。サチ。大丈夫、そのために俺がいるんだ』


俺は触れることはできなくても、サチの頭を撫でる動作をした。



この際、家のことは後だ。


まず、サチが遭っているイジメについてなんとかしなければならない。



でも、どうやって?


俺はサチに必要とされたことが嬉しくて、つい、かって出てしまったが、実際俺はただの一度だっていじめを解決したことがない。



『なあ。サチ。まず学校へ行かないか? サチの学力だったら授業の追いつけないとかの心配は無いだろうけどさ、出席日数とか足りないとまずいし』



俺は恐る恐る言ったが、意外にもサチは頷いてくれた。


俺は普段のサチの行動を見て、対策を練ることにした。



『サチがイジメられそうになったら俺の言うとおりにすればいいから』



「うん。ありがとう」



サチの笑顔はかわいい(本音)









はい。



本日はここまでです。



眠いです。



それではバイバInBan。