「もう!!!!!!!!!!誰も分かってくれないよ」
「おやおや。穏やかじゃないねInBanさん。どうしたんですか?」
「私、不眠症が治ってきたって言ってたじゃないですか」
「ええ」
「治ってなかったんですよ。ってか、眠いんですけど、寝れないんです」
「症状が悪化したってことですか?」
「目を瞑っても夢の中に連れてってくれないんです。置いてけぼりなんです…」
「あらら…」
「どうしたものか」
「逆に寝ないでいたらどうですか?もう記憶が吹っ飛ぶくらい起きていたらいかがですか?ほら。大学生の時にあったじゃないですか。あれやったら?」
「あれは…あーゆー思いはしたくないんですけど…」
さて、気分を変えて本題に入りましょう。
今回はガラリと話題を変えます。
京子と浩志の話にします。
それではご覧下さい。
↓ ↓ ↓
『21. 浩志のリベンジ』 ①
「なあ、春姫。最近京子の様子が変でさ」
今日は一日中何もない日。
それにあいにく雨なので外に出る気になれず、家の中でボーっとタバコを吸っていた。
『うん…』
こんな時、話し相手がいるのは心強い。
春姫も雨のせいなのか、間の抜けた返事をした。
俺がなぜ春姫にこんな質問をしたのかというと、それは京子が最近…というか、俺が風邪を引いた日あたりから態度がよそよそしい。
「春姫どう思う?」
俺は春姫がちゃんと俺の話を聞いているのか確認するように質問しなおした。
『うん…京子はまだお主のことを好きなのじゃな。だからよそよそしくなる』
「なるほど…え?!」
春姫がケロッと言うものだから、俺もつい普通に応えてしまった。
「京子がまだ俺のことを好き?春姫。そう言ったのか?」
『驚きすぎじゃ。お主』
呆れたように春姫は言った。
確かに、俺は一度京子から告白されているが、そのことに関しては、まあ、色々あったが解決して無事終ったのだと思っていた。
なのに、春姫は京子はまだ俺のことを諦めてはいないと言う。
春姫は人の心を読むことができる。
それに春姫は嘘をついて人の反応を見るような子ではない。
と、言うことはやはり本当なのだろう。
「なんでだよ!!春姫…」
『わしは知らん!お主、わしを責めてもわしと京子は他人じゃ。京子の気持ちなど知るはずないだろう』
春姫の意見は正しい。
「春姫。ごめん。感情的になって…」
『気にしてはおらん。それよりどうする気だ?お主、京子は彼女のいるお主も好きみたいじゃな』
春姫が俺を試すような言い方をした。
それにしても俺は今まで美保ちゃんとデートした話や、恋愛に関する相談などもしていた。
その時だって京子は顔色ひとつ変えずに俺の話を聞いていた。
だから俺は安心していたのだ。
『悩んでおるな。お主』
俺が必死に考えている姿を見て、春姫が半笑で言った。
そして、俺の隣にちょこんと座ってこう言った。
『そんなアツヤのためにもうひとつ教えてやろう』
「な…なんだ?」
俺は怖くなった。
それは春姫が何か企んでいる表情をしていたからだ。
なので、俺は春姫の顔がよく見えるように体勢を変え、春姫と向かい合った。
春姫は大きな目でジィッと俺を見た。
そして、話し始めた。
『あのな』
春姫は話すべきか迷っているようだった。
「言えよ。春姫」
意を決したように春姫は話し始めた。
『あのな、驚くなよ。お主が風邪を引いて寝込んでおった時、京子のヤツ、お主の看病に来ただろう?』
「ん?ああ。あの時か」
俺はその時の事を思い出しながら頷いた。
『あの時、京子はアツヤが寝ておることをいいことに、キスをしようとしたのだぞ』
「は?!!!キス?」
『わしは一部始終見ていたが、とうとう見てはいられなくなり近くにあった皿を落としたというわけじゃ』
「あれはやっぱ春姫の仕業か」
『じゃが、お主、わしに感謝するのだぞ。わしが皿を落とさなければお主は京子にキスされておったのだからな。わしはお主を守ったのだから礼くらい欲しいのう』
「あ…ありがとう」
俺はつい素直にお礼を言ってしまった。
春姫は腕を組んだまま、頷いた。
俺はその時、慌てて帰った京子の姿を思い出した。
確かに、少し不自然だなとは思っていた。
その時は突然テーブルの上にあったお皿が床に落ちたら怖がって帰るだろうと思っていたが、その時あたりからよそよそしい態度になったので、やっと全てが結びついた気がした。
「そうか…京子が」
何かまた面倒な事が起こりそうな気がした。
はい。
ここまで読んでくれたみんな。
お疲れ様。
これからどうなるのでしょうね。
前に言ってた事件勃発とはこのことでした。
恋のライバル登場です。
気になる続きはまた今後。
それでは次の章で会いましょう。
バイバInBan。