恋心!!!!InBanです。



前回のご報告をします。




実は私自身も不安でした。



私の一目ぼれは大抵おかしなことになるのですが(美化されてたりね。)今回は見事に美化されてませんでした。



……


それでは会えたんですか?


アドレス交換したんですか?




待て待て!


焦るな。焦るな。




え~っと……






会ってねえよ。(´д`lll)



間違った解釈をされるとアレなんで、素直に書きます。




今日はお休みでした。



でも、知り合いがいたんで、たくさんの情報をGETsしちゃいましたドキドキチェキ。




次に行くときはもっと進展してたらいいな。







と、いうことで風邪で寝込んでいるアツヤの情報へ参りましょう。



なにやら事件勃発のようです。



それでは現場へ戻します。











『20.    事件勃発』    ②







ガシャン!という何かが割れる音で俺は目を覚ました。



京子もとても驚いている様子だった。



割れていたのはテーブルの上に置いてあったお皿だった。


犯人は一目瞭然。



「(春姫…)」



俺は怒りをあらわにしているので当然春姫は姿を現さない。



「京子けがは無い?」


驚きで止まってしまっている京子に声をかけると、京子はやっと我に返ったようで、俺の顔を見るなり「アツヤ元気になったっぽいね」と言って、そそくさと返ってしまった。



まあ、当然だろう。



俺は仕方なくまだボーっとする頭で、割れたお皿を片付けた。


「春姫」



春姫の気配はする。


近くにいるのだろうが、姿を現さない。



俺が御子っているから怖がって姿を現さないのだろう。



仕方ないので、俺は冷静になった。



「怒ってないから出ておいで。春姫」


春姫はまだ出てこない。



残念ながら俺には霊感というものがなく、春姫から姿を見せてくれないと、俺からでは春姫を見つけることはできない。



「マジで怒ってないから出ておいで」



すると、ようやく春姫は姿を現した。



しかし、その表情は怖がっているというよりはスネているようだった。



「春姫。なんでお皿割ったの?京子帰っちゃっただろう」


俺はなんで春姫はそういう行動をとったのか質問した。



『あんな女、帰ってしまったほうが良い』


春姫はそっぽを向いてそう言った。



人に対して悪口を言ったことのない春姫としては珍しかった。



「なんで春姫が怒るんだ?春姫が怒ることじゃないだろう?」


『……』


春姫はまた黙ってしまった。



春姫との長い生活で俺は春姫のことが結構分かるようになった。



春姫がこうして黙っているときは、春姫が俺の鈍感さに呆れているときだ。


「春姫。俺…なんかした?」



俺は自信が無くて小声になってしまった。



もしかしたら俺が気付いていないだけで、実は春姫をすごく傷つけてしまったのかも知れない。



『いや…お主が悪いのではない。これはわしのヤキモチじゃ』


春姫は少し照れたような表情で言った。


「ヤキモチ?」



俺は春姫からそんな言葉を聞くなんて思ってもみなかったから驚いた。



「どうしてヤキモチを妬くようなことがあるんだ?」



『…あの女はお主に触れ、話し、栄養のあるものを食べさせてやることもできる。じゃが、わしは…わしはお主と一緒におるのにおぬしに触れることもできない。こうして、心配しておる気持ちは同じなのに、なにひとつお主にできずにいる。わしは歯がゆいのじゃ』


春姫は今度は下を向いてしまった。



『お主が苦しんでおるとき、背中をさすってやることも、冷やしたタオルを乗せてやることもできない』


春姫顔を逸らせたが、俺には一瞬だが見えた。



春姫は泣いていた。



決して自分の弱い部分は見せない春姫が初めて、弱い部分を見せた。



「春姫、こっちに来て」


俺は触れないが、春姫の頬に触れるような仕草をした。



春姫は弱音を吐かない。


決して自分を産んでくれなかった親も、そういう境遇にさせてあの出来事も、防空壕にいた人たちも恨まない。



そんな春姫が初めて、そんな自分に対して感情を表に出した。



俺は春姫が愛おしくなった。



「春姫。なんか話してくれよ。俺まだ体ダルいんだ」



春姫はそうっと俺の傍に来て座った。


俺は心の中で春姫がいてくれてとても感謝していることを伝えた。



すると、春姫は可愛く微笑んだ。



そして、春姫は俺以外に心を通わせた人のことを話した。



『これはな、アツヤに会う随分前の話じゃ。お主以外にわしを受け入れてくれた者がおったのじゃ』



安静にしていたから少し良くなってきていると思っていたが、起き抜けに動いたせいなのか、また頭が痛くなり、体のダルさも強くなり、俺は春姫の話に対して、相槌さえも打てなくなってしまった。



自分から話をしてくれと頼んでおきながら、勝手だと思った。



しかし、春姫は『寝ていろ』と、言って話を続けた。



『その者は、丁度わしと同じくらいの年の子じゃった。名は七葉といった。この部屋にはその子とその子の母親と越してきた。父親はいなかった。母親の話から想像すると別々に住むことになったらしい。じゃがな、七葉は父親に会いたがっておった。いつも母親にどうして父親はいないのか聞いておったからな。母親はその度に父親にはもう会えないと言ってきかせていた



目を閉じると春姫の声が心地よかった。


眠くはならなかった。



春姫の話は興味深かったからだ。


『母親は七葉と共に暮らすためにいつも働きに行っていた。七葉はいつも独りだった。ある日、わしは思い切って七葉に話しかけてみた。七葉は時折わしの姿が封印されている札を見たり、触ってりしていたので、わしはもしかしたらわしの声が聞こえておるのかも知れないと思ったのじゃ。独りじゃ寂しかろう?この札を取ってくれたらわしが話し相手になってやるぞと』




春姫はきっとそのことを思い出しながら話しているのだろう。



『すると、七葉は何の迷いも無くその札を剥がした。わしは驚いてな、きっと怖がって泣き出すと思っておったのだが、七葉はわしを見て笑った』



時々目を開けると、春姫はとても楽しそうに話している。



『それからわしは約束どおり、七葉の遊び相手になった。本を読んだりしてな。それは楽しかった。しかし、わしと遊んでおるときでさえ、七葉の心は父親を求めておった。じゃが、こればかりはわしの力ではどうすることもできない。だから、わしとおる時くらいは父親のことを忘れさせてやろうと夢中で遊んだ』



きっと、今と同じように歯がゆい気持ちだったのだろう。



『結局父親との離婚が正式に決まり、母親は七葉を連れてまた引っ越してしまった。七葉はとても良い子でわしとの子とは母親には黙っていた。母親が心配すると思ったのじゃろう。七葉がわしで満足じゃったのかは分からぬ。父親を強く思っておったゆえ、心が読めなかったのでな』



「春姫がその子を救ったんだよ」


俺は力を振り絞って伝えた。



きちんと言葉にして伝えたかったからだ。


春姫のすることはいつも誰かのため。


誰かを救っている。



なのに、そのことが分かる人は少ない。



春姫は幽霊だから。



俺は春姫の理解者になろうと思った。










はい。



どこが事件勃発?ってお思いのかたもおられるでしょう。



これから分かります。



本当の事件はアツヤ君が風邪を引いてしまったことではないことを。





それでは気になる続きはまた今度。



次の章で会いましょう。



バイバInBan。