どうも!!!InBanです。



ちょっと私情を挟ませて頂きますね。



yottochinさんよ!


私が夢に出てこないってどういうことでしょうか!!!!!!!!!



今日の夢からレギュラーに下さい。




すいません。



取り乱しました。












『18.   生まれきたわけ』    ④




いくら夏とはいえ、夜も更けると辺りは真っ暗になった。



崖の下になにがあるのか波の音が聞こえなかったら分からないくらいだ。


「落っこちちゃうな」



冗談に聞こえない冗談を浩志が言ったところで、俺たちの日帰り海水浴は終わった。



「海入ってないけどね」


「海水浴じゃねえし」


浩志が助手席に座って言った。


行きは浩志が運転したので帰りは俺が運転することにした。


せっかく俺が運転しているのだから、浩志は京子の隣に座ればいいのにと思ったが、余計なお世話だと思い黙っていた。



「ねえ、なんか花火やりたくない?」


京子が後部座席から言った。


「確か、コンビにあったよね」


「じゃあ、そこで花火やるか」



車を京子がコンビニを見たと言うところまで戻し、コンビニを探した。



しかし、見つからなかったので、仕方なくもう一回パーキングまで戻ることにした。



すっかり夜も更けた。




何種類かの花火を買って俺たちはもう一回あの場所へ向かった。



「京子、遊びたい放題だぞ。ここなら邪魔は入らねえな」


「やったー」



京子は早速花火に火を点けた。


色とりどりの色できれいだ。



あまり大きいものはなく、手持ち花火だけだったが結構楽しんでいる。



そんな中、俺はというと、あのお地蔵様が気になって仕方なかった。


「アツヤ。この花火おもしろいぞ」



浩志は俺の気をよそに楽しそうに花火を振り回している。



「ちょっと二人は遊んでて」


花火に夢中の二人を置いて、俺は一人森の中へ向かった。


さっきの映像といい、きっと何か俺に伝えたいのだろうと勝手に思っていた。




そのお地蔵様のところに行っても、特別何も変わったことは起こらない。



供えてあるお花や、ぬいぐるみを見ると随分昔からあったようだ。



きっと、これらのお供え物は春姫のようにこの世に生まれることのできなかった子達のために置かれているのだろう。



俺はその中のひとつの前に座ると、静かに手を合わせた。




その瞬間。



また周りの様子が変わった。


さっきと同じ、周りは炎に囲まれている。



いつの間にか回りは逃げ惑う人でいっぱいだった。



大人もいれば子供もいる。


無意識に俺はその中で春姫に似ている子を探していた。


もちろんこの時代に春姫はいない。



いや、春姫は生まれていないのだ。


いるわけはないのに。



そう改めて思うと、俺はたまらなく悲しかった。



「助けてあげられれば良かったのに」


ボソッとそんなことを言っていた。



そういえば、さっきから逃げる人がみんな同じ場所を目指している気がした。



俺も一緒になってその方向に向かった。


その先には防空壕があった。


春姫は言っていた。



『わしは防空壕で生まれた』と。


俺はその中を覗いた。



中に何があるのか気になった。


中にはたくさんの人がいて、おしくらまんじゅう状態だった。



きっとここが春姫の生まれるきっかけとなった場所だろう。



周りを見るが、子供の姿がないのに気がついた。



どこにいるのだろうか。



俺は中に入って探した。



と、そのとき、聞き覚えのある言葉が耳に入った。


『ごめんね。』



この言葉…



『産んであげられなくてごめんね』



その声は俺のすぐ傍に座っている女の人からした。


お腹の大きさを見ると、妊娠しているのが分かる。



そのあと、なんとその女の人は防空壕から出て行ってしまった。


「どこ行くんだよ!!!」



出てしまったら危険なのは分かっているはずなのに。



その女の人は防空壕からだいぶ離れたところで自分の首にナイフを立てた。



俺が叫ぶのも虚しくその人は地面に倒れた。



でも、その人だけではなかった。



周りには数人の人が倒れていた。



もちろん空襲や火事などによって亡くなっている者もいるが、その中には明らかに自ら亡くなった者もいた。



小さな子供を抱えて亡くなっている人。


その女の人と同様に子供と自分にナイフを刺して亡くなった人。



そして、お腹が大きいまま亡くなっている人。



俺は直視することができなかった。



残酷な光景だった。



涙が止まらない。



そうだ。



春姫はこうして生まれた。



こうやって生まれることのできなかった子や、幼くして亡くなってしまった子たちが春姫となったのだ。



失われた命と引き換えに、お節介で、世話好きで、少しおマセな女の子が生まれたのだ。



今の俺には当然何もできない。



こんなところを見せられても黙って見ているしかない。



無力なのだ。


哀れむことしかできないのだから。



なんで、春姫はこんな無力な俺を助けてくれるのだろう。



俺は春姫に何もしてあげれていない。



俺だったら春姫のように振舞えない。




次の瞬間、周りが明るくなったかと思うと、また元の森に戻った。



「アツヤ。こんなところにいたのか」


浩志がやって来て言った。



そして、持っていた花火をひとつ俺にくれた。



「浩志。今の時代に生まれてよかったな」



俺は心底言ったが、浩志は不思議そうな顔をしていた。









はい。



お疲れ様でした。



今日はここまでです。



春姫がどうやって生まれたのか分かって頂けたでしょうか。



いずれ、なんのために生まれたのか明確になりますのでお楽しみに♪




それでは次の章で会いましょう。




バイバInBan。