はいはいはいはい。


集合!!


InBanの小説の時間ですよ!



静かに読んで行こうね。



はい。


死のドライブデートが始まりましたが、まだ、今のところ死の要素はゼロですね。



ただ、アツヤ君の思わぬ秘密が分かったところで前回のお話は終わってしまいました。




言っておきますが、今回もきっと死のドライブまではいかないでしょう。




ですが、今回も重要な章なので、きちんと読んでいって下さい。









『15.  死のドライブ』   ⑦




駐車場に戻ると立派なベンツが待っていた。


車に戻っても会話はなかった。



せっかく美保ちゃんが自分の素直な気持ちを話してくれたのに、俺の行動はその気持ちを無視している。



超自己嫌悪だ。



「私、もっと素直になれるようにがんばるわ」


「え?!」


美保ちゃんは俺の気持ちを知ってか知らずか…きっと知らないだろう。意外なことを言った。


むしろ、素直じゃないのは俺のほうなのに。



「なんで?美保ちゃんは十分素直だよ」


「ううん」



俺の予想に反して美保ちゃんは大きく首を横に振った。


「だって私…」



美保ちゃんは照れているようで、口をもごもごしていてなかなか話してくれない。


「言いたくなかったら無理しなくていいよ」


俺は美保ちゃんが無理しているのが分かったので、安心させようとした。



「ううん。言わないといけないの。いつまでもアツヤ君に甘えてはいけないわ」


意を決したかのように美保ちゃんが俺のほうに向き直って言った。



「私ね、アツヤ君が私に話しかけてくれる前からアツヤ君のこと見ていたの。でも、恥ずかしくて自分から話しかけられなかった。それに、痴漢に遭っている女の子なんて嫌じゃないかとも思ってなおさら話せなかった。でも、綾に、あっ、綾って水族館のとき一緒に来てくれた子ね。その子に怒られたの。もっと自分に素直になりなさいって」



「綾ちゃんが美保ちゃんに怒るんだ」



ちなにみ俺は今平静を装うのに必死だ。


無理もないだろう?だって、今美保ちゃんはなんて言ったと思う?



俺のことを見ていたと言ったんだ。


これは俺の完全な片思いだと思っていた。



確かに春姫は美保ちゃんも俺に気があると言っていたがこればかりは嘘だと高を括っていた。



しかし、今本人の口から俺ははっきりと聞いた。


これで冷静でいられるわけがない。



今の俺は今にも爆発してしまいそうだ。



「私、よく怒られるの。あの子ああ見えて面倒見いいから」


俺の心境を知らない罪な美保ちゃんは話を続ける。



「そう。美保ちゃんのほうがしっかりしてそうなのにね」


「よく言われるけどね」


美保ちゃんは笑った。


俺は当然理性を保つため車を走らせた。



実はまだ、アクセルを踏んですらいなかったのだ。



「アツヤ君。あの時私を助けてくれて本当にありがとう」


「う…うん」



俺は事故を起こさないためにしっかりとハンドルを持ち、前を見て走ることに集中することにした。



「あの行為はすごく勇気のあることよ」


俺の気持ちを…知らない美保ちゃんは続ける。



できれば今はやめて欲しかった。



事故が起きてしまう。



「でも好きな子のためならできるよ」



ん?


俺は今何を言った?



一瞬景色が止まった。


何を血迷ったんだ?俺は。


好きな子の前で告白同然なことを言ったような…



「ありがとう。私もアツヤ君が好きです」



キキーーーーーーーーっ!!!!!



ベンツも急ブレーキを踏むとキキーッと鳴るんだな。



それよりも、


「そ…それって?」


「私と付き合ってください」


隣を見ると美保ちゃんが顔を赤くしていた。



俺の頭はもう真っ白だった。



「お…俺でよかったら!」


これじゃあ、逆だ。


なんで女の子に言わせてるんだ!


「私、アツヤ君がいいです」



美保ちゃんは言えたことにすっきりしたように清清しい表情をしていた。



俺はというと、美保ちゃんに告白されてしまったことと、あまりに急展開に頭のほうが付いていかずただ前の景色を見て運転していた。










はい。



え?急展開?


とお思いでしょうが、そうです。急展開です。




人生とはそういうものです。


私にもそういう出会いが欲しいです。




ここまででも十分に死のドライブでしたが、まだ②序の口ですよ。



それでは、次の章で会いましょう。




バイバInBan。