今日InBanさんは、髪を切りに新宿まで出掛けました。


InBanの美容院は5~6時間かかるので、終ったのは16時でした。



結構疲れましたね。(;°皿°)


それから少し新宿の街をプラ②して帰ってきました。



さて、本題に入ります。


前回は、アツヤ君が一目惚れをしたと春姫に気付かれてしまいました。

どうやら今回は春姫がアツヤ君の恋のキューピットになってくれるそうです。


さて、春姫の愛のキューピット作戦とは?





6.  『これが一目惚れ』  ⑤


「はぁぁぁ~」


まんまと春姫の話に乗せられて俺は溜息を付きながら電車に乗った。


俺は今日から春休みなのだが、春姫に「善は急げ」と言われたため、今に至っているのだ。


まあ、乗せられたとはいえ、自分からその提案をもらうと言った以上、その提案を実行せざるを得なくなってしまった。


今日いなかったらどうしようかと思いながら電車に乗ると、あの子はいた。

いつものように音楽を聴いている。


俺はあの子と話したことはないが、あの子の茶色い髪と、白くて長い指が好きだった。



『ほう。お主なかなかいいセンスをしておる。ああいう素朴じゃが、よく見ると整った顔をしているのを本当に美人というのじゃろうな。今時の女みたいに妙に自分を飾り立てないところがいい』


「だろだろ。お前なかなか分かってんじゃね~か。…はぁ!?」


俺はつい応えて応えてしまったが、驚いて一人なのを忘れて大きな声を出してしまった。電車の音で消えていればいいのだが…


いやいや。今はそれどころじゃない。部屋にいる時のように春姫の姿がハッキリと見えるのだ。

 

もちろん周りの人には見えないらしいが、今、俺は今春姫と一緒に電車に乗っている。


「(なんでお前がいるんだよ)」


俺は小声で春姫に言った。

だって春姫とはあの部屋でしか会えないものだとばかり思っていたからだ。


何で、春姫と一緒に電車に乗ることができるのだ?


『わしのことは後でゆっくり話してやる。それより今はおぬしのことだろ。あの女はどこの駅で降りるんだ?』


「(いつもここから五駅目で降りる)」


俺は強い疑問を残したまま、春姫の質問に応えることにした。


相変わらず声のトーンは落としたままだ。


『なるほど。その間に言うんじゃな。にしてもお主、よくこんな混みあった電車に毎日乗っておるな。気が知れぬ』


春姫は人がギュウギュウに詰まった電車を見回しながら言った。


俺はそんな春姫を見て、思わず笑ってしまった。と、その時だった。


『アツヤ。気付いたか?あの女』


「(お前さ、その“女”ってのヤメないか?)」


今まで電車の中の風景に夢中だった春姫が俺に言った。


春姫は彼女の方を指しながら言うので、俺もあの子の方を見た。「ん?」と、なんだか違和感を感じた。


この混んでいる電車では人に押されるのは仕方ないこと。だけど、あのこのところだけ何か違って見えた。故意に押されているように見えた。


『アツヤ。あの女、痴漢に遭っている様じゃぞ』


春姫は幽霊なだけに透明なので後ろの人が透けて見える。


「(春姫、痴漢なんて言葉どこで聞くんだよ。そういえば携帯とかも)」


しかし、そんなことはどうでもいい。

やはり俺の勘は当たっていた。


あの子は故意に誰かに押されていたのは痴漢に遭っていたからだった。

俺はとにかくあの子を助けようと思い、必死に人ごみを掻き分けていく。


いつもあの子は五駅目で降りる。

しかも、その駅にならないと彼女のいるほうのドアは開かない。

助けなければ、あの子は逃げることはできない。


『アツヤ。これはチャンスだぞ。ここであの女を助ければ、話すチャンスを得るどころか、お礼まで言ってもらえるぞ』


こんな時になにをのんきなことを言っているんだとツッ込みたかったが、今はそれどころじゃない。


俺はやっと人ごみを抜け、彼女のところまでたどり着いた。


彼女を痴漢している男はサラリーマン風の男だった。


とっさに俺はその子の前に立ち、キッと睨んでから、足を思い切り踏んだ。それだけじゃない。耳元で「次の駅で降りろ。これ以上彼女に何かしたらこのまま駅員のところまで連れて行く。全部見てんだこっちは」と小声で言うと、その男は次の駅でおとなしく降りた。


心臓がひっくり返るかと思った。


考えるより先に行動していたのでなにも覚えてはいない。

今思うと、さっきのサラリーマンがもしも反撃してきたらどうしていたのだろう。…怖い


『お主。なかなかやるではないか。見直したぞ』


「(マジ?かっこ良かった?春姫)」


俺も自分でも田舎者の俺がよくあそこまで東京の人言えたことに感心した。


『それよりアツヤ。回れ右だ。あの女が何か言いたそうじゃぞ?』


春姫に言われ、俺はハッと我に返った。

そして、あの子を見た。彼女は俺を見上げてこう言った。


「どうもありがとうございました。私、毎日あの人に痴漢されていたんです。でも、何も言えなかった。助けて頂いてありがとうございました」


今、俺はきっと天に昇ったのだと思う。

ここで俺はこのままテンションに乗せられこんな質問をした。


「いや良いんだよ。痴漢なんて許せね~もん。…あのさ、名前とか聞いちゃっていい?」


言ってから俺は自己嫌悪と恥ずかしさのダブルパンチを受けた。

こんなの人の弱みに付け込んだ卑怯なやり方だし、ナンパがいやとか言いながら、こんなのどうみたってナンパだ。


しかし、彼女は笑顔で俺の質問に応えてくれた。


「古西美保です。あなたは?」


な…なんと、俺の名前まで聞いてくれた。

これは俺に少なからず興味があると思っていいんだよな。


「俺は、…島村敦也です」


一通り自己紹介が終わり、きっと、何かが起こるだろうと調子に乗っていた時に彼女が降りる駅に着いてしまい、彼女こと、古西美保ちゃんは降りて行ってしまった。

気が付くと、春姫の姿もなくなっていた。



「マジで?お前彼女できたの?」


「いや、まだ彼女じゃないし…」


せっかくなので今日も大学にいる浩志に今朝の出来事を話すと、浩志は驚いて言った。


浩志の声はラウンジに響き渡った。

…てか、そんなに俺の恋愛話は珍しいのかよ。


俺は少し不服だった。


「ちょっとコーヒーおかわりしていい?お前が喜ばすからのど渇いちゃった」


浩志がおかわりに行っている間に俺は考えていた。

なぜ、あの時春姫と行動できたのか。そして、突然消えてしまったのか。


なんだかんだ言って、あの時、春姫が言ってくれなかったら俺は彼女が痴漢に遭っていたことにさえ気付かなかったし、もちろん名前だって知らないままだった。


「はい。アツヤ。おめでとう♪」


「なにこれ?」


浩志の言葉に現実に返るとそこには大きなソストクリームがあった。


「お前、そのソフトクリームも食うの?」


「違うよ。これは俺からお前にプレゼント。はい、アツヤ君」


「はいって…俺こんなに食えない…」


浩志の持っていたソフトクリームは普通のソフトクリームの何倍も多く巻かれていた。


「おばちゃんにサービスしてもらったんだよ。本当だったらここはお赤飯なんだろうけどね」


「浩志半分こしよ。俺一人じゃ食えない」


俺たちはラウンジでおばちゃんの渾身の作品である巨大ソフトクリームを半分こして食べた。






はい。

お付き合いありがとねドキドキ


この章はここで終わりです。


次回はとう②春姫の正体が明らかになる章ですので、見逃せませんね。


要CHECKですね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



それではまた明日。


バイバInBan。。。。。。CHU