【資産形成学】投資の基本-2

 

どうも、てぃまるです!

前回は私が行う投資の戦略について解説しました。
そしてその具体的な戦略は
「投資資金はタイミングは図られないのだから図らず、適切な商品で長く市場に投入しておく」
でした。

上記の戦略は数々の研究、数値に基づくバックデータのあるものなので、今回は戦略の構成要素について解説していきます。
戦略の構成要素は大きく以下の4つです

 

(1) 商品を購入するタイミングを図らない(適切なタイミングなど分からないため)
(2) 余裕資金ができたタイミングで、可能な限り早期に商品を購入する
(3) 流行りやマーケティングに流されず、適切な投資設計に基づいた商品を購入する
(4) 20年以上の長期保有


(1)~(4)にはそれぞれ元になった研究や参考にした書籍があるので、
ブログの最後にまとめてリンクを貼っておきます。
興味のある方、勉強したい方はご活用ください。

それでは解説していきます!

(1) 商品を購入するタイミングを図らない(適切なタイミングなど分からないため)
この「タイミングを図らない」は
「株価などを気にして『もう少し下がってから買おう』などを行わない」
という意味になります。
タイミングを図らない理由は以下の2点があって、理由を話し言葉で要約すると
「『タイミングを図る』なんて出来ないし、人間が苦手なことなんだから止めた方がいいよね」
という感じです。
「タイミングを図る=未来を予測する」という行為が不可能
タイミングを図ると売買の際に判断・意思決定が生じるが、人間の脳が判断・意思決定に適していない

理由の1つ目は未来予測はできないので、そもそもやるべきで無いかというものです。「タイミングを図る」というのは商品の値動き、つまりは未来を予測しています。
未来予測が不可能なことが数学であればカオス理論、投資であればランダムウォーク理論や効率的市場仮説などで提唱されているので、そもそも出来ないことです。
(世間ではそれが出来るかの様に振舞っている人がたくさん居ますが)

理由の2つ目は判断・意思決定のミスを減らすためです。
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンや、数々の科学書籍・論文を執筆されている鈴木祐さんの著書などで詳しく解説されていますが、基本的に人間の脳は判断や意思決定に適していません。
「タイミングを図る」となると、その後に必ず売買が発生しますが、売買に判断・意思決定が合わせて発生します。
発生意思決定に適さない ≒ 失敗する
と考えた時に、信頼できない工程を頻繁に発生させるのは合理的ではないですよね。
なので、タイミングを図らないことで、判断ミスが発生する工程ごと削除してしまいます。

(2) 余裕資金(※)ができたタイミングで、可能な限り早期に商品を購入する
ここは(1)で書いた通り、投資では「タイミングを図る」というのが無意味なので、なるべく早期に商品を購入して運用期間を最大化しましょうというものです。
以下の画像はアメリカの主要なETF(上場投資信託)3銘柄の株価指数について、1991年6月末を100として20年分の指数を集計したグラフです。
個々のパフォーマンスや増減はるものの、全ての銘柄が上昇傾向で推移しているのが一目で分かります。
「いつ上昇・下落するか」は予測できないにしても、「中長期で上昇する」ことが期待できるのであれば、なるべく早く購入することが商品を一番安く買って、運用成果を最大限することに繋がりますよね

webサイト「PayPayアセットマネジメント株式会社:米国インデックス投資ならどれ?徹底比較!」より引用

※余裕資金 = 総収入 - ボーナスなどのスポットの収入 - (生活費 + 目的のある支出)
 総収入はあなたの収入の額面の総額
 生活費は文字通り日常生活で発生する食費、水道光熱費などの支出、目的のある支出は趣味や旅行などの支出
 「とにかく節約して投資に当てるために作ったお金」の意ではない点に注意


(3) 流行りやマーケティングに流されず、適切な投資設計に基づいた商品を購入す

(3)は商品の運用手数料を最小限にするためのものです。
分かりやすいのがETFや投資信託ですが、投資商品には以下の2つの運用コストが発生します。
・運用手数料 ・・・ 商品自体の運用に係る手数料で、その銘柄のファンドや運用会社へ支払われる
・売買手数料 ・・・ 商品を売買する際に発生する費用で、取引所へ支払われる

(3)ではこの内、運用手数料を抑えるための戦略です。
いつの時代でも「AIを導入した市場予測」という流行に乗った商品や、「S&P500を上回るパフォーマンス」の様に高いリターン目標を掲げる商品があります。
また銀行員や商社マン、それに同調したメディア・SNSはそういった流行りや高パフォーマンスの商品を個人投資家へ斡旋してきます。

そういう商品は魅力的に映るかもしれませんが、大概が高い運用手数料が必要な商品です。
そして厄介なことに、銀行や証券会社はその商品でパフォーマンスが出なくても、購入さえして貰えれば運用手数料で収益が発生する構造になっています。
別に銀行や証券会社が悪行を働いている訳ではありませんが、彼が熱心に商品を進めるのは私たちのより良い人生のためではなくて、自社の利益のためなので、それに振り回されないで、設計に基づいた商品に対して投資するほうが理にかなってます。

ちなみに参考研究でこんなのがあります。
主要なETFで優秀パフォーマンスとされるS&P500という銘柄があり、
1976年にモーニングスター社が過去20年間の米国株式市場を分析した研究では、S&P500指数を上回るパフォーマンスを達成した銘柄は約12%だったとのこと。
これは常に「88%の銘柄がS&P500を下回る」という意味ではないですが、「信用できる商品は少ない」と言うには十分な結果だと思います。

(4) 20年以上の長期保有
(4)は運用コストの内、売買手数料を削減するためのものです。
金額や利率は証券会社によって違いますが、商品の売買では1取引ごとに売買手数料が発生します。
もうお分かりかと思いますが、仮に商品の売買をして
売却時株価>購入時株価
となって利益が出たとしても、必ずその利益から売買手数料が引かれます。
場合によっては手数料分でマイナスになります。
取引の回数が増えれば、手数料×取引回数で乗算されていきます。

(1),(2)でも言いましたがタイミングを図って売買するのが無意味なので、売買自体を積極的に行う必要はありませんよね。
であれば、売買回数は最小限にして、売買手数料は削減するべきです。

ここはプロの投資家も失敗するところで、売買を繰り返して必死に高いリターンを求めた結果、買って放置しただけのリターンより悪い結果になる事例、研究が多数あります。


さて今回は私の投資戦略を4つの構成要素に分解して、1つ1つの中身を解説してきました。
戦略の内容をまとめると

投資商品の売買タイミングを図るのは無意味なので、余裕資金が出来たらなるべく早く商品を購入して運用期間を最大化することで利益を狙いましょう。
その際、適切な商品を選ぶことで運用手数料、長期保有することで売却手数料を削減しましょう。


という感じです。

短くまとめると
「投資資金はタイミングは図られないのだから図らず、適切な商品で長く市場に投入しておく」
に戻ってきますね。

ぶっちゃけ、私が先生から教わった投資戦略はこれで全部です。
ただ、これだけ読んでも
「じゃあ具体的にどうするんだよ!」
という感じだと思うので、
この先の投稿で理論と私が実践した結果を投稿していきます!

【本日の参考文献】
・「市場の価格変動は予測できない」の論拠となる書籍
 それ以外でも投資について学ぶのに参考になる

 

 


・ランダムウォーク理論

 

 

・効率的市場仮説

 

 
 

 

 ・人間の意思決定について(ダニエル・カーネマン) 

 

 

 
 
 

 

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