今日
朝起きたらなんだか肌寒い
そんな寒さをさらに上乗せするかのように
風は強さを増すばかり
寒い
そう思っていても
風は知らんぷり
ならば
こちらも負けじと
うちわで対抗する
勝てるわけもないのに
ただ単に
意地を張る
「ねぇ
どうして
意地悪するの?」
そう問いかけてきたのは
タンポポだった
風は
「…………」
何も答えない
「ねぇ
どうして?」
もう一度
尋ねると
「…………」
またしても
回答は
返ってこない
「私
寒がりなんだ」
そう
タンポポは言う
「私は
まだ
こんなに小さいけど
いつか
お母さんみたいに
黄色くて
綺麗な
お花になるんだ」
そう
タンポポは言う
「そして
大きくなったら
わたしは
かっこいい
お父さんを
みつけるんだ」
「………そう……」
風が答えた
「フフ
うれしい」
タンポポは
心が弾む
「…なぜ……俺みたいなやつと
話すんだ……?」
「なぜ?」
そう
似ても似つかない
この二人
なぜだろう
「何でかなぁ?」
そう
タンポポは
答えた
「私ね
お母さんが
大好きで
大好きで
本当は……」
「本当……は?」
そして
しばらく
沈黙に
包まれて
二人は
会話を
しなくなった
太陽が少しずつ
昇ってくるのと
同時に
語り始めた