カミツキレイニー著のライトノベル。

 第5回小学館ライトノベル大賞ガガガ大賞受賞。

 

 https://www.amazon.co.jp/こうして彼は屋上を燃やすことにした-ガガガ文庫-カミツキレイニー/dp/4094512705

 

 本のタイトルだけ聞くと首をかしげてしまいますよね。火遊びか、それとも黒魔術か。

 読み進めれば、なるほどと頷くことができます。

 

 本作は主人公である三浦加奈(以後、私)の一人称で進められ、シリアスな場面も重くなりすぎず、滑らかに読み進めることができました。

 

 彼氏に別れを告げられた私。

 現実の大半が彼によって占められていただけに、愛する気持ちを捨てる踏ん切りがつけられず、心はおのずと命を絶つことへと向かっていった。

 屋上からの飛び降り行為は、だが、そこにいた三人の生徒の存在によって一時はばまれる。

 彼らの名は、ドロシー、カカシ、ブリキ。グリム童話「オズの魔法使い」にちなんでいた。(ここが本作のミソ)

 

 私はドロシーとして彼らに関わることになり、ライオン、カカシ、ブリキの順に、それぞれスポットがあたります。

 後半に向かうにしたがって、それぞれの関係、本質が紐解かれていき、そのときの快感は最高でした。

 

 気になった点は、誘拐、放火など犯罪になる行為をするが、どれもお咎めなしだったことでしょうか。まあ、そこはライトノベル、ということでしょう。

 

 最後もきれいにまとめられて終わっています。ぜひ手にとって読んでみてください。