エピソード2
とある港の港湾職員が自動車製品を作っている大きな工場に期間従業員で入社した
配属先はヤクザみたいなお兄さんばかりいるアクスルケースの職場だった
係長の職場の概要説明も終わり主任の話を聞いた
「このラインはこの工場でも窓際の職場でいいところじゃないけどお前の人生の中でのいい経験になると思う」
まず4ヶ月続けてみようと思ったそうだ
やっぱり工場勤務は暑いし臭いしキツイし汚い でもワークマンで耐油の作業着を買ってきて 鹿の子ポロシャツに腕カバー
これが俺のオシャレといっていた帽子も馴染んできたが自分だけ色が違う
そしてなかなか社員のお兄さんに話しかけられないまま3ヶ月経った
その日はいつもと変わりなかったが職長さんが「ダイア交換 止まって」と言った
自分では解らずとなりの工程のバリチェックをやっている29歳のお兄さんに俺は聞いた
「この職場の極意は何ですか?変化点ですか?」と聞いたがそのお兄さんは俺にこう言った
「ジェットポンプシステムですよ これが極意 鬼頭工業が一番良い」
人工ダイアモンドよりも鬼頭工業の高圧洗浄機ということは「品質は工程で造りこむ」これだ
その瞬間 進学校を卒業した俺は 危険物乙4類の資格から取ることにした
23歳の頃の俺だから今その兄さんの当時の歳 アラウンドサーティーであるが
工場間物流のトラックドライバーをやっている
「必要なものが必要な時に必要なだけちょうど間に合うってなんなのかなぁ?」
今でも考えていることである。