久しぶりの投稿です。
2023年6月の中旬に病を患い、2週間入院しました。
現在は少しずつ仕事に復帰しています。
これがなかなかの難病(実際に指定難病というものらしいです)でして、入院中の最悪期は、
・呂律が回らず話せない
・複視(ものが二重に見える)
・手脚がほとんど動かない⇒ゆえに介助なしでの歩行が困難
・状態を起こすと脈拍が爆上がり&血中酸素不足
・これらの症状のにより、入院中は寝たきり&安静(トイレ以外はベッドの上)
という状態でした。
突然、聞いたこともない病を患ったうえにこの状態ですから、
正直、再起不能を覚悟していました。
入院中にスマホとPCを使って病について勉強すると、
「長期間かかることもあるが、症状の多くは回復する。
6ヶ月後に後遺症が残る割合は全体の20%前後。」
ということがわかってきました。
頭というか脳に症状はなかったですので、いろいろ考えましたね。
脳と指先以外が不自由なのに、回復する可能性が高いことをにわかに信じることができませんでした。
結果として現時点で上記の症状はほぼ回復しています。
(脈拍が落ち着くまでにはもう少し時間がかかってしまうようです。)
さて、ある程度は闘病生活を脱した段階で、あらためて考えてみます。
私は独立前、地域金融機関に勤めていました。
勤務時代に同じ状態に陥っていたら、どうなっていたかを想像するとゾッとします。
私の病状は上記の通り、加えて、病院はCOVID-19以降、入院患者は人と面会することができません。
ということは、電話ができない(話せない)、メールはかろうじて(1日に1,2通くらいでしょうか)、顧客・業務情報は一切持ち出せない状態ですので業務の引継ぎができず、勤務先の人は私がどうなっているのかが全く分からない状態になってしまいそうです。
翻って、実際の対応はどうだったかといいますと、
1.個人事務所のお仕事
お客様へメールで現状と復帰予定時期などをメールで連絡しました。足許では、至急対応が必要な業務は完了していましたので、入院期間中はメールとSNSのやり取りで対応しました。退院後しばらくは、私がお客様企業を訪問するスタイルから、私の事務所へお越しいただいて対応しました。ご不便をおかけしたとは思いますが、滞らせることなく対応ができました。
2.経営する法人のお仕事
こちらは期限の迫った業務を4件ほど担当していました。それでも、2件はペアで担当していましたので、相方へ引き継ぎました。この2件は受任時から密に情報共有をしていましたので、私の担当した箇所の情報を共有するだけで引継ぎが完了しました。もう2件は私が一人で担当していた案件。それでも、支援方針や課題設定と解決策は社内で共有していますので、私が作成した資料とポイントを箇条書きすることで引継ぎできました。会社のメンバーには本当に感謝しています。
文章にすると長いですが、実際は半日程度で引継ぎを完了できました。
今思うと、PC画面が二重に見えていて、右手の指2本くらいしか自由に動かない状態で、よく対応したもんだと思います。
結果としては、悪くない対応ができたと思います。
果たして、私が勤務していたとしたら、どのように対応できたのでしょうか。
全く想像ができません。
そのような状態の社員を会社はどうやって守ってくれたのでしょうか?ということも想像できません。
無意識でしたが、常に仕事について相談する仲間を作っておいたことが奏功しました。
今回のできごとで学びを得ました。
・会社員の場合
僕にしかできない仕事をしていると思いこまず、自分がいなくなっても業務が継続する状態を作っておく必要がある。特に管理者は自らがそうすることと、部下にそうさせる義務(のようなもの)がある。
・経営者の場合
困ったときはお互い様、という関係の人を作っておく必要がある。一匹狼は気楽かもしれないが、自分が倒れてご迷惑をかけてしまうのは、自分を信頼してくれているお客様ということを肝に銘じる必要がある。保険に入っていても、業務は回してくれません。
独立中小企業診断士は一人親方的な仕事をしている人が多いと思います。
私も実感しましたが、それはとても多くのメリットがあります。楽しいです。
でも反対にデメリットとして、病気や不慮の事故への対応が極めて難しいといえます。
中小企業診断士ではなくても、これからフリーランスや経営者になる人は、こうしたリスクにも目を向けて検討してほしいと思いました。
少しでも考えておけば、自ずと行動が変わると思います。
上から目線に感じられるかもしれませんが、闘病で苦しみましたのでお許しください。