デオンテイ・ワイルダーから引き継ぎました、3年の前田です。最近怪我とコロナでボクシングができない分筋トレに励んでおり、ボクシング部のアンソニー・ジョシュアと呼ばれる日が来るよう、彼に匹敵する肉体を手に入れるよう日々鍛錬しています。

 

 このブログを読んでいる方の中には、「プロボクシングってどこから知ればいいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな方のために、今回は個人的に好きな選手、マニー・パッキャオの凄さと是非見て欲しい彼の試合をピックアップして紹介します!プロボクシングを見始めるきっかけになれば嬉しいです。

 

マニー・パッキャオという人物

 ボクシング界唯一の8界級王者、マニー・パッキャオ。一般的に3〜4階級制覇する選手はトップレベルとみなされますが(日本人選手の記録は井岡一翔の4階級制覇)、なんとパッキャオはその2倍の8階級を制覇してしまった真の化け物なのです。キャリア中盤〜終盤で重い階級に挑むにつれて、パッキャオは自分より身長の高い選手とばかり試合をしていました。しかし、圧倒的な身長差(後述のパッキャオ vs. マルガリート戦を参照)がありながらも、パンチのスピードと素早い踏み込みで自分よりひと頭大きい選手を倒すパッキャオの姿は勇敢そのものです。

 パッキャオの戦績を見ると、それは62勝7敗2分と、50勝無敗のメイウェザーなどと比較すると決して完璧な記録ではないことがわかると思います。ところが、この戦績の背景にはパッキャオがいつでも強い相手との組み合わせを避けず、果敢に挑戦したという事情があるのです。フィリピンのスラムで育ったパッキャオのこのような雑草魂を多くの人が評価しており、The People’s Champion(民衆のチャンピオン)と呼ばれています。

 ちなみにパッキャオは41歳の今でも現役で、昨年もサーマンと呼ばれる若い無敗の王者と試合をして白星を上げました。とっくに「ボクシング史上最も偉大な選手」という称号に匹敵するキャリアをすでに持つパッキャオが、年齢で身体機能が多少衰えていながらも恐れず若い王者を狙って倒していく姿は、彼の人間性も表しているように思えます。

 

是非見て欲しい試合

 

・パッキャオ vs. ハットン(2009

 

 

 

 

 ハットン戦はパッキャオのキャリアのピークで行われた一戦です。2000年代後半のウェルター級はメイウェザー・パッキャオの2強に加え、多くの強い選手がいました。メイウェザー、パッキャオについで3番目に強いとされていたハットンをたった2Rで恐ろしいKOで倒したこの試合は、パッキャオの強さがどれほど圧倒的なものなのかを世間に知りわたせました。

 2R目の始めでハットンをよろめかせたパッキャオは、とどめを刺そうとスピード・手数重視の彼らしい攻撃を前半繰り広げます。ところが2R残り30秒でカウンターを狙う戦略に切り替えた瞬間、見事なカウンターでKOが決まります。このようなラウンド中の戦略の変化に注目して見ると面白いと思います。総試合時間は6分程度と短いので是非見てみてください!

 

 

・パッキャオ vs. マルガリート(2010

 

ハイライト

 

 パッキャオが制覇した8階級の中で、最も重い階級で行われた試合がこのマルガリート戦です。身長差12cm、体重差8kgというボクシングとは思えない恐ろしい体格差を、スピードとフェイントで潰していくパッキャオの姿がとにかく感動的です。体格差に加え、マルガリートは以前試合で不正をしたことで悪者とみなされていたという背景を踏まえると、この試合がよく聖書のダビデとゴリアテの戦いに例えられる理由がわかるでしょう。

 

 

・パッキャオ vs. モラレスIIII200520062006

 

1戦目 

 

 

2戦目 

 

 

3戦目 

 

 パッキャオが徐々に世界的に注目され始めた後に初めて敗れた相手がメキシコのスラガー、エリック・モラレスでした。世界のステージで初めて敗れた選手であるモラレスに対してその後2度再戦し、それぞれ違う戦略でモラレスを倒しリベンジを果たすというストーリーを頭において見てみてください。お互い手数・攻撃重視の選手であるパッキャオとモラレスの試合は、3戦とも見応えがあるものです!

 

 

いかがでしたでしょうか?ここまででパッキャオがなぜ、見る人によっては史上最強のボクサーと見なされているかをおわかりいただけましたでしょうか。もしこれをきっかけにプロボクシングを追いたいと考えてくださったら、ぜひパッキャオと同世代に活躍したメイウェザーやバレラのキャリアについて調べて見てください!

 

では次にマネージャーのさくらこにパスします!