太陽にうたを

うたおうとしたんだけど

怖くてひとつも言葉が出ない
あんなに明るいから

体じゅう照らされたら

息もできない


月のうたを

うたおうとしたんだけど

悲しくてひとつも言葉にならない

冴えた空気が張り詰めて

心の奥まで染み入るから

涙も凍る



どこにも行けないな

誰とも会えない

ほんとうはね



だけど

それでも 

夜が来て

目を閉じて

夜が明けて

陽が昇り

また目を開けて

たくさん息をしてる



だから 

悲しかったんだね

いつまでも