人間は変われると思う。

むしろ
否応なしに
変わり続けてる
とも言えると思う。



私のこれまでの人生で

どれだけ沢山の人と出会って

どれだけ沢山の恩恵を与えられて来たか?



また

どれ程多くの人を傷付け

どれ程多くの人に迷惑を掛けて来たか?




基本的な“親孝行”ですら

何一つ出来ていない気がする。




施設にいる認知症の母の面会に行っても

「どちらさん?」と言われるが

頷きながらのアイコンタクトの

意外な程キリッとした瞳の奥には

母と娘の無言の共感を感じる。




そして
「忘れても、ええんやで」
と、教えてくれているように思う。




過去を後悔し続けて
永遠に自分を苦しめるよりも

新しい自分となって
変化を受け容れ

自分で自分を追い詰めるような過去なら
「忘れても、ええんやで」と。




母との記憶は
いずれ私自身も忘れてしまうかも知れない

けれど、私の人生の大部分の道標として

絶対的な判断基準であった事は

私の魂に明確に刻まれている。