試練の山に一人向かうボク。
そんなボクの目の前を恐竜の群れが横切った。
砂煙を上げて走り去る恐竜たち。
砂煙が晴れた時、そこに1頭の小さな恐竜が取り残されていたんだ。
はぐれてしまったのかな?
ちょっと気になったボクは恐竜に話しかけてみた。
恐竜の名前はロロ。
ポシェットの中身は母親がくれた不思議なレンズらしい。
ロロは試練の山への道を知っていた。
ボクたちは一緒に試練の山へ向かうことになったんだ。
しばらく進むと海が見えてきた。
激しく波打っていて泳いで渡ることはできそうもない。
ん?
おかしな石の彫刻があるぞ。
ウサギが空に手を差し伸べている。
お腹の所には何か彫ってある。
これは翼を持った恐竜が飛んでいる絵だ。
彫刻の手は丸くくぼんでいて、何かを持つようになっているようだ。
それを見たロロが、自分の持つレンズが乗せられそうだと言った。
よし、試してみよう。
そしてロロは大きなドラゴンへと姿を変えた。
ロロは恐竜ではなく、ドラゴンの子どもだったんだ!
これにはロロも驚いている。
でも、これで海を渡ることができそうだ。
ロロはボクを背中に乗せると、大きな翼をはためかせ、大空へと舞い上がった。
海を越えたどり着いたのはジャングルの入り口だった。
今まで見たこともない木や草花が生えている。
「試練の山の入り口はどこかな?」
ロロが急にそんなことを口にした。
あれ?道を知ってたんじゃないのか?
まあいい、このジャングルを越えればいい気がする。
ボクはジャングルへと入って行った。
しばらく行くとロロが「どこかに休めそうな所はないかなぁ」なんて言い出した。
まだ歩き始めたばかりじゃないか。
それに、こんなジャングルの中に休める場所なんかあるもんか。
あ、あった……
大きな木の中をくり抜いて作った家だ。
入り口から明かりが漏れている。
誰かいるみたいだ。
家の中に入ると変な動物がいた。
体中が毛で覆われている。
サルやチンパンジーの親戚かな。
「ようこそ我がジャングル研究室へ。私が所長のモンキー博士です」
ボクたちに気が付くと、変な動物は自己紹介をした。
ジャングルを研究しているなら試練の山への道も知っているかもしれない。
聞くと、ジャングルの北に山はあるらしい。
しかし、そこへ行くためにはジャングルの管理人であるターガンの許可が必要らしいんだ。
よし、そのターガンに会いに行ってみよう。
研究所を出てさらに進むと、おかしな恰好をした男が立っていた。
彼が博士の言っていたターガンだろう。
ボクはターガンにジャングルの奥へ行きたいと言ったんだけど、彼は許してはくれなかった。
でも、ひたすら食い下がると条件を出してくれた。
妖精の泉に住む妖精を喜ばせろと言うんだ。
さっそく妖精の泉に行ってみよう。
結構彷徨ったのち、妖精の泉を見つけることができた。
泉の周りには美しい花が咲いている。
まるで心を洗われるような景色だ。
おや?
何かが泉の上を飛び回っているぞ。
妖精だ!
それはとても可愛らしい妖精だった。
「私はちょっとやそっとの事では喜べないの」
妖精はそう言った。
確かにどうすれば喜んでくれるのかわからない。
その時、コンパクトからのりピーが話しかけてきた。
歌を歌ってくれるそうだ。
のりピーが歌ってくれた歌。
それは『星屑のアリス』だ。
昼間なのに星空が目に浮かぶような澄んだ歌声だった。
それを聞いた妖精はすごく喜んでくれたんだ。
さっそくターガンに報告に行かなくちゃ。
しかも大きな人食い花まで咲いている。
ターガンの言った通り、ここは恐ろしい場所らしい。
とてもじゃないけど近づく勇気はない。
別の道を進もう。
あれは木の精か?
立派な木なのに、とても弱っている。
あちこちを虫に食われてボロボロになっているぞ。
木の精も苦しんでいる。
助けてあげたいけれど、ボクには何もできそうもない。
可哀そうだけど先に進もう。
しかし、ボクたちが進む先には大きな沼が広がっていた。
しかも、大きなタコが浮かび上がってきた。
8本の足を振り回している。
こいつに捕まったら生きて帰れないな。
どうしようもなく、木の精のところまで戻ってきたボクたち。
木の精を食い荒らす小さな虫を見ていてひらめいた。
そうだ、パヨ笛を吹いてブランケット村のハトを呼んだらどうだろう。
笛を吹いたら、たくさんのハトたちが飛んできて、木の精についた虫を食べ始めた。
虫がいなくなったことで、木の精も元気を取り戻したようだ。
お礼にと、木の実を貰った。
この実を食べると、たちまち気分よく眠ることができるらしい。
そうだ、あの人食い花を眠らせてしまったらどうだろう。
ボクは人食い花の大きな口の中に木の実を投げ入れた。
やった!いびきをかいて眠り始めたぞ。
おや?
人食い花の下になにか落ちている。
なんだこの箱は?
箱には「固める沼プル」と書いてある。
なんだかわかった気がする……
よし、この沼を固めちゃおう。
沼プルを入れると、大ダコも固まってしまった。
これで先に進めるぞ。
タコの次は変なおじさんだ。
おじさんはジャングルにヘビを捕まえに来たヘビ使いらしい。
タコのせいで帰れなくなっていたようだ。
おじさんはお礼をしたいと、ボクについてきた。
少し進むと、枝がヘビになっている木が立ち並ぶ道に出た。
これじゃ先に進めないぞ。
ん?ヘビ?
そうだ、ヘビ使いのおじさんだ。
おじさんは「えい!」と気合を込めた。
するとヘビたちは頭を天に向け固まってしまう。
これで進むことができそうだ。
おじさんと別れたボクたちは、ついに試練の山へとやってきた。
この中にランドールという仙人がいるんだな。
ボクたちは洞窟へと入っていく。
洞窟の中は迷路のように入り組んでいた。
迷わないように気を付けないと。
すると、道をふさぐほど大きな顔が現れた。
その顔はナゾーと名乗った。
ナゾーは急にクイズを出してきたんだ。
これが試練なのか?
簡単簡単!
ボクがクイズに正解すると、ナゾーは大きく口を開けた。
口の中に通路が続いている。
ボクは恐々口の中に入って行った。
もうそろそろ勘弁してほしいと感じた時、洞窟の行き止まりに突き当たった。
せっかく迷路のような洞窟を抜けたのに……
見上げると天井にぽっかりと穴が開き、月が見えていた。
外はすっかり日が暮れている。
しかし次第に雲が湧き始め、月をすっぽりと覆ってしまった。
うわ、カミナリだ!
カミナリはボクたちの目の前に落ち、辺りは光に包まれた。
ボクが目を開けると、そこに変な老人が立っていた。
彼がランドールという仙人に違いない。
だって、いかにも仙人って感じを醸し出してるもの。
ひょっとしてさっきのカミナリも演出かな?
仙人は、自分はなんでも知っていると言っている。
じゃあ、気になっていたことを全部聞いておこう。
のりピーとロロの母親をさらったのは、魔王インダスだという。
大魔王には弱点が2つある。
その一つが、フェアリー・ストーン。
このフェアリー・ストーンの輝きが苦手らしい。
しかも、フェアリー・ストーンを輝かせることができるのは、なんとのりピーだけだというんだ。
2つめの弱点はカミナリ。
ランドールは雨雲からカミナリを落とすというイカズチの杖をボクにくれた。
そしてボクたちはランドールの力で地上へと戻った。
あの遠くに見えるのがインダスのいる魔王城に違いない。
歩いたら何か月もかかりそうな道のりだけど、ボクはロロの背中に乗り、あっという間に魔王城へとたどり着いた。
魔王城の中はひっそりとしていて、人の姿はなかった。
ボクは一部屋一部屋確認しながら進んでいった。
ある部屋の中でたいまつを見つけた。
でも、こんなに明るいのにたいまつは必要ないだろう。
ボクはたいまつを元に戻した。
別の部屋で見つけたのは魔法書だ。
魔法だって!
一度使ってみたかったんだ。
持って行って後で読んでみよう。
次の部屋ではおかしなマンダラみたいなものを見つけた。
恐ろしい顔をした仏像を、おかしな恰好のゾウやパンダやブタが囲んでいる絵だ。
なんだか気になるな……
その部屋の本棚から、また変なものが出てきた。
とても派手な色をした扇だ。
ん?柄の所に「雨雲を呼ぶ扇」と書いてある。
よし、これも持って行こう。
なにかいい匂いがする部屋だな。
あ、マンジュウだ。
貰っておこう。
あ、あれはなんだ?
廊下いっぱいにゾウが立ちふさがっている。
ゾウは自分をトウサンゾウ(通参象)だと名乗った。
インダスの手下に違いない。
素手で戦っても勝てそうにはない。
どうしようか悩んでいると、ロロが「ゾウは火を怖がる」って教えてくれた。
火か……
そうだ、たいまつがあった!
たいまつをトウサンゾウに近づけると、トウサンゾウはびっくりして飛び上がり、一目散に逃げていった。
やったぁ!
おや?トウサンゾウが何か落としていったぞ。
それは象という文字の彫られた金印だった。
何かの役に立つかもしてないな。
次は二階だ。
さっそく、小部屋の棚の中から薬のビンを見つけた。
薬と言ってもなんだか毒々しい色をしているな。
あ、また廊下をふさいでいる化け物がいる。
今度はブッパンダ(仏般陀)というらしい。
やった!ブッパンダを倒したぞ。
やっぱりあれは毒薬だったんだ。
また金印が手に入った。
猫と彫られている。
これで2つ目だ。
三階に上ってきたボクたちは、鎖につながれた一匹のドラゴンを見つけた。
もしかしてロロのお母さん?
そのドラゴンはやっぱりロロのお母さんだった。
ロロもとてもうれしそうだ。
いっぱい甘えているぞ。
せっかくお母さんに会えたんだ。
ここでロロとはお別れかな。
そう思い、部屋を出ようとするとロロが呼び止めた。
一緒に行ってくれるだって!?
それは心強いな。
うわっ、また変なのが現れた。
トンゴクウ(豚悟空)というらしい。
どうやって倒せばいいんだろう。
ここでもロロが大活躍した。
魔法書に役立つおまじないが載っているというんだ。
なになに、トンゴクウの倒し方?
そのまんまのネーミングだな。
そし、そのおまじないを唱えてみよう。
あっという間にトンゴクウはバラバラになってしまった。
なんて恐ろしいおまじないなんだ。
トンゴクウの消えた所に、豚と彫られた金印が残ったぞ。
これで金印は3つになった。
四階に来た。
ここは大広間になっているようだ。
中央には龍の置物が置いてある。
そして東西南北に入り口が見える。
龍の置物を調べてみよう。
手の上に水晶玉が乗っているぞ。
この中にのりピーが閉じ込められているに違いない。
でも、今はどうすることもできないな。
台座にはまっているあれは……
フェアリー・ストーンだ!
台座にがっちりはまっていて取れないな。
どうすればいいんだろう。
先に4つの入り口を調べてみよう。
おや?鍵のかかった扉があるぞ。
ここは後回しだ。
他の入り口の奥には手下たちの石像がある。
一部分に穴が開いているな。
フェアリー・ストーンを手に入れたことで、五階への扉も開いた。
なにやら嫌な気配がする。
いよいよインダスがいるのか?
インダスは額の目から光線を放ってきた。
あ、危なかった。
ボクはなんとかそれを避けることができた。
どうにかしてインダスのスキを作らないと……
のりピーの歌声が響き渡る。
そしてフェアリー・ストーンが激しく、しかし優しく光を放つ。
その光のおかげで、インダスの光線は効果をなくした。
今がチャンスだ!
どこかで水晶の割れる音がした。
次の瞬間、ボクの目の前にのりピーが姿を現したんだ。
その姿はまるでどこかの国のお姫様の様。
とってもきれいだ。
そしてのりピーから驚きの事実が聞かされた。
なんと、のりピーは本当にこの国ファンタジアの王女様だったんだ!
誰からも愛される王女になるため、人間界に留学していたんだって。
これでファンタジアも平和になるだろう。
のりピーとボクは、ロロの背に乗り地球を目指した。
これまでの旅で知り合ったみんながボクらを見送ってくれている。
みんな、元気でね!
人間界に戻ったボクはいつもの日常に戻った。
え?のりピーはって?
いろいろあったけど、今でも元気に歌っているはずだよ。
最近、デビュー35周年記念アルバム『Premium Best』が発売されたんです。
それを聞いていたら懐かしくなってプレイしました。
今作のタイトル通り、いろいろ伝説を残した彼女ですが、今でも幸せに歌っていてくれればいいなと思います。
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