(注意)今記事では事件の核心部分について書いています。

死んだ木戸剛史の部屋を調べることにした亀井たち。



部屋に入ってすぐ、机の上に置かれたワープロが目に入った。
まだ新品同然だ。
鑑識に詳しく調べてもらうことに。



電話は留守番録音ができるタイプのものだったが、テープは入っていない。



金庫を調べると、中からカセットテープが出てきた。
電話用のものだ。



再生してみると高木の声が流れ出す。
金を無心しているようだ。



続いて吉川の声が。
やはり吉川も金をせびっているようだ。



なにかで脅されていた節がある。
これが殺人の動機だろうか。



木戸の部屋を後にした亀井は、邦男を見舞うことにした。
そこで意外な事実が判明する。
廊下で会った邦男の友人によると、邦男は大学時代からボウガンをやっていたというのだ。



その日の捜査会議で、木戸の部屋にあったワープロを使って、脅迫状と招待状が書かれたものだと分かった。



木戸は弟がボウガンをやっているのを見て、最初の犯行を思いついたのではないだろうか。



しかし、亀井には別の人物が頭に浮かんでいた。
それは洋子だ。
なぜかはハッキリということはできないが、刑事のカンというやつだろうか。
だが、洋子には動機がない。



一連の事件にはすべて洋子がかかわっている。
高木殺しの時は目撃者として、吉川、辻井殺しの時は同じ和歌山にいた。
そして木戸は正当防衛とはいえ、洋子が手を下している。



やはり動機が問題だ。
亀井は洋子を見張ることにした。



尾行を開始する亀井。
洋子は人通りの少ない道を歩くため、細心の注意が必要だった。



洋子が行き着いた先は専福寺というお寺だった。
そこの住職に確認すると、洋子はこの寺の檀家だということがわかる。
そしてここには洋子の両親と、4年前に亡くなった姉の秋子の墓があるという。



姉は自殺だったそうだ。
4年前というキーワードが気になった亀井は、秋子についても調べることにした。



秋子が勤めていたという東洋商事へと向かった。
そこで同僚の女性から話を聞くことができた。
秋子の自殺の原因は婚約破棄ではないかというのだ。



婚約者はアメリカに留学したいと言い、秋子から金を貰ったそうだ。
秋子は金を用意するために家を売り、5,6千万ほどを婚約者に渡していた。
その後、婚約者の音信が途絶えた。



秋子と洋子は、婚約者の生まれ故郷である白浜へと向かう。
そして帰ってきてすぐに秋子は自殺した。
白浜でなにがあったのだろう。



婚約者はアメリカのフォトスタジオで修業したいと言っていたそうだ。



十津川は4年前に何があったのかを知るため、和歌山県警に捜査依頼をする。
そして未解決の強姦事件があったことが判明した。



被害者の名前は佐久間明子、そして洋子。
白浜の三段壁の近くで三人の男に襲われている。
男たちの仲間は四人いたそうだ。



その当時の供述書を見る限り、犯人の内、二人の男の特徴が吉川と辻井に似ているという。



強姦に加わっていないもう一人の男は、その様子を写真に撮っていたそうだ。
この男が首謀者らしい。



おそらく強姦犯は高木、吉川、辻井の三人。
そして写真を撮っていたのが木戸だろう。



4年前の事件は行きずりの犯行ではない可能性がある。
金を巻き上げたうえで、木戸が仕組んだことではないだろうか。
ということは、高木と吉川が木戸を脅していたネタは、白浜での強姦事件に違いない。



木戸は事件の写真をネタに秋子との婚約を解消。
そのショックで秋子は自殺。
そしてその復讐のため洋子は事件を起こしたのではないだろうか。



しかし、高木の事件の時は洋子はアパートのベランダにいたはずだ。



その謎を解くカギが、高木の握っていた写真だ。



おそらく洋子は事前に写真を道路に置いていたはずだ。
通りかかった高木がそれを拾おうとする。
そこを洋子はベランダからボウガンを撃ったに違いない。



木戸に罪を着せて正当防衛に見せかけて殺す。
しかし、それは可能性を提示したにすぎない。



十津川は洋子を重要参考人として呼ぶことを決意する。



そして聴取が始まった。



洋子には4つの殺人容疑がかかっていることを告げた。



すべての発端は4年前の白浜での事件だ。


結局、警察は何もしてくれなかったという洋子。



その時、十津川の下に1枚のフォトCDが届けられた。
それには4年前の一部始終が収められていた……


十津川は洋子に語り掛けた。
「あなたがどんなむごい思いをしたか。どれほどの憎しみをその心に抱え込んできたか良くわかる」と。



「あなたは間違ってしまった。復讐よりも忘れてしまう方を選ぶべきだった」



「忘れてしまった方が幸せになれたはずです」
十津川は洋子を見つめた。



しかし、洋子の意志は固かった。

なにも供述することはなかった。
状況証拠だけでも逮捕は可能だが、十津川は身柄を放免するという判断を下した。



洋子を待っていた邦男。



「ボクはずっと君の味方だよ」
そう言うとしっかり抱きしめたのだった。



十津川の下を洋子は再び尋ねた。



公園で話し合う二人。



「こんな風にしていると警部さんと私、どう見えるんでしょうね」
洋子は十津川に問いかけた。



それに対し十津川は「いやぁ~、親子だな。父と娘ってとこか」と答えた。



すると洋子は十津川を見て言った。
「お父さんの推理すごいなぁ~」と。



「全部あたってるんだもん」
そう言う洋子に対し、十津川は優しい声で答えた。
「そうかい?」



事件は解決した。
二人がたたずむ公園には、セミの鳴き声が響き渡っていた……


 


 

今作は登場人物がすべて青いシルエットで描かれています。
そのせいで人物像がつかみづらく、感情移入しづらいんですよね。
PSP版は3DOの同名タイトルの移植作ですが、3DO版は実在の俳優が演じているんです。
なぜ、シルエットにしたのかわかりません。
イラストでもよかったのにと感じました。
なお、今記事ではアリバイ崩しの部分を丸々カットしています。
私自身、時刻表トリックがよく理解できなかったためです。
時刻表って意味わかりません。


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