大きな人、現る



ワシは歴史の傍観者。
肉体はとうの昔に失った。
今では生きているのか死んでいるのかすらわからない。



ワシにできることは、この島の出来事を見つめ続けることだけじゃ。



この熱帯の島に暮らす人たちは、いつのころからかあるウワサを語りだした。
日の出とともに大きな人が現れるというウワサじゃ。



大きな人は水平線の彼方から現れるという。
ワシは待ち続けている。
大きな人が現れるというわけを。



太陽が目覚める。
いつもと変わらない朝。
はたして大きな人は現れるのじゃろうか。



現れたぁ、大きな人じゃぁ。
巨人じゃぁ。



ゆっくりゆっくりとこちらに向かってきていた。



その振る舞いは穏やかで、優しい優しい黄色い巨人じゃ。



さて、語る時がきたようじゃ。



巨人は歩き、島の人間と最初の出会いをした。



黄色い巨人を見た人間は、巨人の登場に驚くよりも



その大きさが小さかったのでびっくりした。



ところがじゃ、その巨人は大きく大きくなっていくので、またびっくりしたんじゃ。
人間が喜んだり怒ったりする気持ちを吸い込んで、大きく大きくなっていったんじゃ。



巨人はとても力持ちだから、地面を持ち上げることができるんじゃ。
引っ張り続ければ、海だって山になるんじゃ。



飛び跳ねれば、地面をへっこませられるんじゃ。



色のついた土地は集落の中心。
人間たちにとって特別な場所。



おや、木を欲しがっているようじゃ。



この木がよさそうじゃ。



巨人は思いっきり木を引っこ抜いた。



木を植えてやると、人間は喜んで愛をくれたんじゃ。
愛を集めることで巨人は大きくなる。



人間がなにか作り始めたようじゃ。



家が建ったのう。
これで雨風が防げる。
新しい人間も生まれるのじゃ。



こっちにも木を欲しがっている人間がおるぞ。



どんどんと愛が集まり、巨人が一回り大きくなったようじゃ。



だいぶ集落も大きくなったのう。



しかし、太陽が沈んでいく。
じきに別れの時がやってくる。



朝、太陽が昇り、巨人は海からやって来た。



夕方、太陽が沈む。
巨人の足取りは重くなるのじゃ。



明日もまた巨人は訪れるのじゃろうか。




 


 

巨人の寿命は1日だけです。
1日が終わると巨人は消えます。
翌日になれば大きさがリセットされた次代の巨人が現れるのです。
そうやって何代も重ねて島民と過ごしていきます。
目的というものはハッキリと設定されているわけではありません。
なにをして過ごしてもいいんです。
ただ、ある条件を満たすと集落に「モニュメント」が作られます
これを全種類建てさせるとエンディングが流れるので、これが最終目的と言えるかもしれませんね。


 

【今回紹介したソフト】

 

 

 

 

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