赤い悪魔が魔界を救う



これは人間界ができるよりはるか昔の話である。



魔物の町エルトリアに住む一人の魔物レッドアリーマーが魔王モーロックに呼ばれていた。



モーロックは言う。
一人前の戦士になるため、修行に励めと。



訓練所での試練は、とある壺を取ってくること。



レッドアリーマーは意気込んで訓練に望んだ。



レッドアリーマーは壁などにしがみつくことができる。



またわずかな間だが滞空することもできる。



これらの技を使い、壺を手に入れることに成功した。



訓練所から戻ると町の様子が変だ。
黒い光が突然エルトリアを覆ったらしい。



レッドアリーマーはモーロックの下に急いだ。
しかし町は見知らぬ魔物であふれかえっている。
しかも魔物はレッドアリーマーに襲い掛かってくるのだ。



それらを退けながらモーロックの下にたどり着いたが、モーロックは倒れ込んでいる。



モーロックは息も絶え絶え、西にある魔王バアルの下を訪ねるよう言うと息を引き取った。



レッドアリーマーはモーロックに言われた通りに西を目指した。
しかしその道中でも敵に襲われてしまう。



そしてバアルの治めるギベアの町にたどり着く。



しかしここも黒い光に襲われていた。
バアルの魔力が封じられてしまったのだ。



シドンの村に住むサムエルという人物ならバアルにかけられた封印を解く方法を知っているらしいのだが。



そこへ行くためには炎の川を渡らなければいけないらしい。



レッドアリーマーは炎の川を渡る決意を固めた。
そこはレッドアリーマーの飛行能力では渡りきることができないほど広い。
そこで川の上を行き来している敵の背に乗り、川を渡った。



シドンの村にたどり着いたレッドアリーマーは、サムエルを探し出し話を聞く事ができた。
サムエルが言うには呪いの杖があれば、バアルの封印を解くことができるらしい。



呪いの杖の事はガザの洞窟に住むヘカテが知っているという。



洞窟へ向かう道も平坦ではなかった。
魔物だけでなく、その地形もレッドアリーマーのゆく手を遮る。



レッドアリーマーの前にデス・バルーンという魔物が立ちふさがった。
デス・バルーンはその凄まじい吸引力でレッドアリーマーを吸い寄せる。
なんとか耐えしのいだレッドアリーマは、一瞬のスキをつきデス・バルーンを撃破する。



デス・バルーンは夜の雫というものを隠し持っていた。
何かの力を秘めていそうだ。
レッドアリーマーはそれを持っていくことにした。



ガザの洞窟の最奥にヘカテの住まいはあった。



ヘカテはレッドアリーマーの持つ夜の雫を見るなり叫んだ。
これさえあれば暗闇のローソクが作れると。



ヘカテはさっそく暗闇のローソクを作ると、部屋の中央でそれを灯せと言った。



レッドアリーマーがローソクを灯すと辺りは暗闇に閉ざされた。
するとどこからともなく声が聞こえてきた。
バアルの魔力を封印したのは黒き光、破壊王の軍団だと。



そして封印を解くための呪いの杖はシッテム砂漠に沈んだ遺跡にあるとも言った。



レッドアリーマーはシッテム砂漠へと急いだ。
そこは流砂渦巻く地底遺跡だった。



最下層で待っていたのは砂の魔物、サンド・フロッグだった。
サンド・フロッグはその強靭な脚で飛び掛かってくる。
レッドアリーマーは足元の流砂に巻き込まれながらもこれを撃破した。



そして呪いの杖を入手することができた。



レッドアリーマーはバアルの下へと赴き、呪いの杖を使った。
するとバアルの封印は跡形もなく消え去った。



バアルは魔界の首都、キングパレスへの道に施していた結界を解除すると、レッドアリーマーにキングパレスへ向かうよう言うのだった。



そしてその言葉に従いキングパレスへと向かうレッドアリーマー。



しかしそこの様子はどこかおかしい。



キングパレスを統べる魔界王の下を訪ねるも何事もなかったようだ。
黒き光はキングパレスの方へと向かっていたはずだが。



このままエトルリアへ戻るよう言う魔界王。
やはりどこかおかしい。
レッドアリーマーは魔界王に言った。
お前は何者だと。



すると魔界王はその本性を現した。



魔界王はスカル・サタンにとってかわられていたのだ。
スカル・サタンは巨大な羽根を広げ襲い掛かってくる。
レッドアリーマーは向かってくるその瞬間に狙いを定め魔力を撃ち込んだ。
そして見事勝利する。



スカル・サタンを倒したレッドアリーマーは、黒き光の向かった先を目指した。
そしてトテペという忘れ去られた村へとたどり着く。



トテペの北にある魔鏡の館に住むレーテが、これからの行く道を指し示してくれるという情報を手に入れた。



魔鏡の館はその名の通り鏡だらけの館だった。
しかもその鏡の中に入ることができる。
いくつもある鏡の中から正しい鏡を見つけ出さなくてはいけない。



何度も迷いながらレッドアリーマーは大きな鏡のある広間へとたどり着いた。



鏡の前に立つとそこにはレッドアリーマーの姿が映し出される。



次の瞬間、それは鏡から飛び出してきた。
鏡の化け物ドッペルゲンガーだ。



レッドアリーマーの姿の時に攻撃してしまうと逆に自らが傷ついてしまう。
本来の姿になる一瞬を狙い攻撃を繰り返すレッドアリーマー。
そして傷つきながらも撃破することに成功する。



広間の大鏡から呼ぶ声がする。
レッドアリーマーが鏡に入ると、そこにレーテはいた。



レーテは魔界に伝わる伝説をレッドアリーマーに語り始めた。
それは魔界が黒き光に覆われた時、赤き炎が現れ黒き光を封印するだろうという伝説だった。



レーテは言う。
魔界を滅ぼそうとしている者の名はゴーザであり、ゴーザは破壊王キングブレーガーの封印を解こうとしているらしい。



そして今、封印されし宮殿、ブレーガーズパレスが出現しているのだと言う。



レッドアリーマーはブレーガーズパレスへと急いだ。



そこはこれまで身に付けてきた魔力を駆使しなくては進むことのできない恐ろしい場所だった。



しかしレッドアリーマーは諦めなかった。
そしてゴーザの下にたどり着く。



ゴーザは言った。
真の赤き炎となる前にお前を倒すと。



ゴーザはこれまで戦ってきた魔物よりはるかに強大だった。



口からは炎を、そして指先からは鋭い光線を放ってくる。
レッドアリーマーはそれらをかわしながら頭部に魔力を撃ち込んだ。



レッドアリーマーの必死の攻撃により倒れるゴーザ。

そしてゴーザはすでにキングブレーガーは復活してしまったと言い残し炎に包まれた。



その時、どこからともなく声が聞こえてきた。
その声は言った。
自分は魔王デモゴルゴンだと。



真の赤き炎となれとデモゴルゴンは言うと、自らの力をレッドアリーマーに授けるのだった。
レッドアリーマーは体の底から湧き上がる力を感じた。
ついに赤き炎となったのだ。



レッドアリーマーはキングブレーガーのいる宮殿の最奥を目指す。
キングブレーガーの復活に伴い、魔物たちも活性化しているようだ。



そしてレッドアリーマーはそこにたどり着く。



キングブレーガーだ。



最後の戦いが始まる。



キングブレーガーは座したまま動こうとはしなかった。



しかしどこまでも追いかけてくる光球を放ってくる。



しかも放射状に広がる攻撃まで行う。



だがレッドアリーマーも真の赤き炎となったことで飛行能力が格段に上がっている。
滞空時間を気にすることなく攻撃が可能となっていた。
そしてその時は訪れた。



いつか必ず蘇る……
そう言い残しキングブレーガーは塵となって消え去った。



平和になった魔界。
皆の下に帰ると魔王は言った。
人間界という美しい世界が誕生するらしい。
そこへの調査に行ってくれないかと。



そしてその世界が気に入ったのなら奪い取って王になれと。



レッドアリーマーは人間界に向け旅立っていくのだった。




 


 

魔界村ではアーサーの前に最初に立ちふさがる強敵として登場するレッドアリーマー。
個人的にはラスボスよりも手強く感じます。
そんなレッドアリーマーですが今作では一人前の戦士になる前のお話なので、魔界村のような滑空攻撃はできません。
できるのはホバリングと壁への張り付きのみです。
ですが、このアクションが楽しいのです。
アクションだけでなく、RPG要素もあるためストーリーが分かりやすくなっています。
なかなかの良作だと思います。

 

 

 

【今回紹介したソフト】

 

 

 

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