京都へ行ってきました。

まだ桜の時期には少し早く、観光の人出も少ないこの時期、

穏やかで静かな京都で、見たい展示会が2つあり出かけてきました。

 

一つ目は、堀川新文化ビルヂングで3月27日まで開催中の

堤加奈恵さんの展覧会「森の人になりたかった」

織物や染物、羊毛などを使った作品が空間にちりばめられ展示されていました。

通りに面したガラスウィンドウの中には、大作が飾られて目をひきます。

他にも、1階の書店の中のいろいろなところにさりげなく作品が展示されていました。

 

 

 

コンクリートの壁に、手仕事の温かさを感じるテキスタイルの組み合わせ。

まるで、コケみたいにふわっとした空気を含んだ作品たちが空間に彩を添えていました。

さらにその色は、もともと私たちの生活の中から出た、いろいろなもの(廃材や植物、人工の物など)から抽出されていたりするもので、淡く微妙なグラデーションを奏でていました。

作品の一つに、木製の枠を使ったものがあるのですが、この枠はうたたねで製作させて頂いきました。ちょっと不思議な形の枠で、面の取り方や、厚みなど、堤さんのこだわりや考えが込められています。作品となって空間に展示されているのを見ると、製作していた時とまた違った表情に見えて面白かったです。

 

 

 

タモ材で作りました。ボリュームがあり、木の質感が感じられるフレームです。

作品が立体的に組み込まれていて、おもしろいなと思いました。

 

 

変形のフレームは製作するのも手間がかかりますが、

既存の枠とは違って存在感がありますよね。

個人的には手作業で作られたテキスタイルの作品とは相性がいいなと思いました。

 

堀川新文化ビルヂングは、堀川通り沿いの新しい複合施設です。

駅からは少し離れていますが、散歩するにはちょうどいい感じでした。

 

 

そして、もう一つのお目当ては、京都伊勢丹4階で出店されている

ジュエリー作家 EMAMIMA さん の展示会。3月29日まで開催中です。

今回の展示用に什器を製作させていただきました。

 

 

少し変形のフレーム。ネックレスをかけるために ご依頼いただいたもの。

今回初お披露目の什器です。

製作に当たっては、サイズや素材など、何度もやり取り確認させて頂きました。

ご自身で選ばれた白い生地を送っていただき、フレームに張り込んでいますが、

展示の内容や季節などで、張替えができるようにしてありますので

今後も長くお使いいただけると思います。

 

 

少し角度を付けたフレーム。枠はかなり細身です。

emamimaさんのシルバーのジュエリーも繊細なものがいろいろあるのですが、

それと合わせてすっきりと展示できるようにデザインされています。

一番上はウォールナット材にしてあり、シンプルですがありきたりではない

こだわりのポイントになっています。

 

 

裏の衝立部分は、マグネットでぱちんと固定できるようになっています。

しっかりと固定できる仕様で安定感のあるフレームになりました。

 

今回のように、作家さんからご依頼いただいてフレームや展示のための備品づくりさせて頂く機会がいろいろとあります。作家さんの個性を引き立たせたり、作品の質を上げられるお手伝いができるのはとても面白い仕事です。

今回もまた、それぞれの展示を見て自分たちの作品作りへの新たな意欲も湧きました。

 

 

 

 

おまけ、、

京都に行くと必ず和菓子を買うのですが、

今回は久しぶりに 鎌餅で有名な 大黒屋 さんへ。大好きなあんこのお菓子。

 

 

 

おいしいんですよ、素朴でやわらかくて甘くて。

ごちそうさまでした。

 

今回の京都散歩も楽しかったです。