息子の塾のクラスには、

「あいつらは無敵。もうマジ神。」(by息子)

という域の超成績優秀なお友達が2人います。

 

5年生になる時のクラス分けで最上位クラスに入ったものの

「マジ神」域のお友達や、周りのハイレベルさに

当初すっかり自信を無くしていた息子。

 

半年さかのぼりますが、新5年生になったばかりの時のことです。

 

 

「俺には無理」

「もー無理」

「みんなわかる顔して聞いてるんだけど、俺は質問してもまだ”なんで?”って思うんだ」

「このクラスでやっていけないと思う」

「難しすぎる、宿題が多すぎる、もうクラス落ちる」

 

面白いほどマイナス思考に傾いてしまう息子です。

 

 

「いやいや、まだこれからだよ。

人にはそれぞれペースがあるから、

今はいきなりそこを目指さず、自分なりの歩みで行こうよ。」

 

「ひとつづつ、目の前の”わからない”をつぶしていこう。

あんまり遠くを見ずに、今は目の前のひとつひとつを

ゆっくりクリアしていこうよ。」

 

上げる側の私も必死。

 

 

「もうだめだよ。俺全然ダメなんだ。ほんと。難しくて無理。」

「説明してほしい、ってとこで、”このクラスなら説明は不要だよね”って先生が」

「ついていけないかも。こんな量の宿題も無理ー」

 

下がる側も手強い。

 

 

このモードになると弱音がなかなか雄弁な息子なので、

ネガティブになってしまった時には上げるのにも毎回パワーを要します。

 

 

ただ、口にして不安やモヤモヤを吐き出し、

それで少し気分がスッキリしたり、思考の整理ができたりして、

頭や気分を切り替えることができるなら、

建設的とも捉えられるのでとことん付き合います。

(ヘビーですが)

 

「下がる」発言を繰り返す彼に、しつこく「上げる」言葉を返していると

息子はだんだんイライラしてきて

 

「ママにはわかんないよ!」とか

「そうじゃないって言ってるの!もういい!」

とキレる(やつあたり?)時もありますが、

 

「そっかー。そうなんだー。」とあえて「上げ」ずにそのまま受け止めてしまうと

”なんで励まさないの?”とばかりに

「こうなんだよ?」

「これでいいの?」

と励ましの言葉を誘ってくるので、結局「上げ」ます。w

 

 

息子はそんなやり取りを通して、

 

自分の中の弱音と向き合い、吐き出し、

誰かに強制的に上げてもらって前を向く、

 

次の可能性を信じるために頭の整理をしているようです。

 

 

 

大人になると、私たちは自分自身でそれを

様々なやり方でやっていくようになりますが、

 

今は彼のメンタルマネジメント力強化のため

お付き合いしておこうと、「上げ」役に徹してみたりします。

 

 

そんなやり取りを日常的に繰り返していたら、

私がいなかろうと、上げてくれる誰かがいなかろうと、

 

今後の人生の中で「下がった」時、

「上げる」側のセリフが自然に自分の中に浮かんできて、

初めは「ママならこう言うな」とかでもかまわないから

自分自身の中で自問自答できるようになっていくのではないかなと思うのです。

 

 

人は、知らないことは出来ないもの。

 

初めてスマホを見る人に「◯に電話をかけて」と渡しても「?」となるでしょう。

初めて縄跳びを見る子どもに「二重跳びを10回跳んでごらん」と言ってもできませんよね。。

 

縄跳びは、こう持って、こう跳ぶ。と教えてもらったり

実際跳んでいる人を見てまね(モデリング)してみたり。

二重跳びというのはどんな飛び方のことを言うのか知り、

そのためにはどんな速さで回し、どんな高さで、どんなタイミングで跳べばいいのか

教えてもらったり誰かのお手本を見て、「知る」ことによって、

それができるようになります。

 

だからこそ、先に「知る」ことが必要なんですね。

自問自答の仕方も同じです。

セルフマネジメント(自己管理)の仕方も同じです。

 

特にメンタル面のコントロール方法は、学校でも塾でもあまり教えてくれませんから

これを機に全てのお母さんがトレーナーになってあげちゃえばいいんだなぁと思います。

 

オリンピック選手に一流のコーチが付くように、

中学受験という持久走?を走り切る子どものために、

お母さんやお父さんが唯一無二のコーチ役になってしまえばいいんだなぁと。

 

私は仕事上、認知科学やコーチング理論を用いてお話をさせていただくことも多いのですが

何かを成し遂げるには「マインド」が結構重要です。

 

マインド次第で、成果が変わったり

その過程をフルに活かしていくことができたり

失敗経験ですら成功体験にしてしまうことができます。

 

中学受験というこの厳しくもある期間を

「楽しむ」「今後の人生の基礎になる体験」にすることもできます。

 

何より、「イヤイヤやること」と

「自分が目的のために頑張ること」は

その意識の違いがモチベーションどころか

本人のセルフイメージや人格形成にまで変化を及ぼします。

 

「中学受験をしていたつもりが

メンタルマネジメント能力、問題解決能力、

モチベーションの上げ方や保ち方、

スランプ期の乗り越え方、忍耐力、セルフコントロール力、

目標達成能力、自己肯定感や自己効力感も上げてしまった」

という期間にできちゃったらいいですね。

 

いつか巣立つ時が来る子供たちに、

持たせておいてあげたい能力を、この期間に一緒に伸ばしてあげられるのだとしたら。

 

それはきっと、親にとっても大切でかけがえのない期間になるでしょう。

子どもと一緒に学ぶことも多く、

一緒に乗り越えたり一緒に目標を共有して頑張ることができる最後の機会になるかもしれない。

 

この先、中学や高校になったら、

子ども達はもう自分自身の足で歩いていくかもしれません。

友達や先輩、子ども自身のコミュニティの中で生きていくようになるでしょう。

親がここまで一緒になって何かをやることは無くなってくるかもしれません。

 

子育てにおける、最後で最大の機会かもしれません。

 

それならこの期間を、最大限に「しあわせ」に、共に。

大切な絆を育む親子の体験に。

 

大変な側面にばかり目を向けていたら、もったいない。

 

子どもだけじゃなく、親も成長してしまいましょう。

今よりもっと、素晴らしいあなたへ。

 

 

せっかくある機会なら、活かさなきゃもったいない。

 

この後の人生に必要なものをもたせてあげられる経験にしていきたいですね。

 

 

とっても話がそれてしまいましたが、

息子のネガティブ発言への対処法と

前を向く声掛けについては、また次のブログで。

 

 

最後まで読んで下さってありがとうございます♡