ボクは

キミが見つめる

すべてのものに

嫉妬する

 

ボクは

キミが過ごしてきた

すべての時間に

嫉妬する

 

キミの中にいる

他の誰か

という存在

 

すべて消去して

ボクの色に染まれ

 

 

キミの言葉も声も

姿も香りも

温もりも柔らかさも

 

ボクのハートに

消えることなく

永遠(とわ)に刻まれた

焼印

 

このシルシ

キミですら

もう消せやしない

 

熱く

深く

ボクの一部となれ

 

 

別れ際

震える指先

離した唇

 

少しずつ

距離が開く

ふたりの間を

風が流れてく

 

キミはどこへ

還ってゆくの?

 

振り向いた瞳に

熱を残したままで

 

もう一度

引き寄せてしまいたくなる

 

そうできたのなら

二度と離さない

 

でも

キミを失いたくないから

ボクはそっと目を閉じる

 

 

そしてボクは

キミを取り囲む

すべてのものに

嫉妬する